ノア 約束の舟(2D・字幕版)(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ノア 約束の舟(2D・字幕版)(ネタバレ)

ノア 約束の舟(2D・字幕版)

ノア 約束の舟

原題:NOAH
2014/アメリカ 上映時間138分
監督・製作・脚本:ダーレン・アロノフスキー
編集:アンドリュー・ワイスブラム
製作総指揮:アリ・ハンデル、クリス・ブリガム
製作:スコット・フランクリン、メアリー・ペアレント、アーノン・ミルチャン
脚本:アリ・ハンデル
撮影:マシュー・リバティーク
美術:マーク・フリードバーグ
音楽:クリント・マンセル
出演:ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、レイ・ウィンストン、エマ・ワトソン、アンソニー・ホプキンス、ローガン・ラーマン、ダグラス・ブース
パンフレット:★★★(720円/無難な感じ)
(あらすじ)
神のお告げのような夢により、大洪水がやってきて世界が滅亡することを悟った男・ノア(ラッセル・クロウ)は、使命感に突き動かされ家族と共に巨大な箱舟を造り、生命を絶やさぬために全種類の動物を箱舟に乗せていく。しかし箱舟を奪おうとする者たちがノアの前に立ちはだかる。(以上、ぴあ映画生活より)

予告編はこんな感じ↓




50点


※今回の記事は、キリスト教信者の方及びこの映画が好きな人は不快になる可能性があるので気をつけて!
※今回の記事は、下ネタが含まれており、そういう文章が苦手な人は読まない方が良いです。
今回の記事は、「杜子春」のネタバレに触れているので、気をつけて!


予告編を観る限りはそこそこ面白そうだと思いつつも、周囲の評判があまり良くなかったため、観ないつもりだったんですが…。やっぱりスゲー気になっちゃったので、ユナイテッド・シネマとしまえんに足を運んできました。あんまり好きな話じゃないかな… (´∀`;) ウーン 最初はプロレス団体とか最強クラスのウルトラマンとかトヨタのミニバン型乗用車なども絡めようかと思ったんですけど、面倒くさくなったので、そういう要素がない感想文を残しておきますね(どうでも良い断り書き)。


読者の方からいただいた割引券を使わせていただきました m(_ _ )m アリガトウゴザイマシタ
割引券

ちなみに映画が公開された翌週くらいは洪水をイメージする展示があったりしましたぞ。
UCとしまえんの展示


言わずと知れた聖書の超有名なエピソード「ノアの方舟」の映画化ということで、最初は「実際にあった出来事」風にリアルなアプローチで描くのかと思ってたんですよ(予告編の奇跡描写は「※イメージです」的な感じで)。ところが、先月末、映画好きな方たちと飲んだ時、誰かが「石の巨人みたいなのが出てくる」とか言ってたから、「普通に“ファンタジー全開”なんだ!∑(゚Д゚)」と。しかも、エピソードを膨らませるだけでなく、大幅な改変をしていたから、さらに驚きました。


突然ですが、ザック・ガリフィアナキス似のノアを貼っておきますね。
ノア


なんとなく若干のウソを交えながら物語を書くと、ノアが神の啓示を受けて、箱船を建造して、大量の鳥や動物のつがいを乗せるのはそのままなんですけど…。映画版は「楽園を作り直す→邪な人類はすべて滅ぶべし!ヽ(`Д´)ノ」ということで、ノアは自分の妻ナーム(ジェニファー・コネリー)と長男の嫁で“子どもが産めない体”のイラ(エマ・ワトソン)以外の女性は乗船拒否(見殺しにしたりする)。洪水の後、人類は子どもを作れずに絶滅する予定だったんですが、しかし!

ノアに内緒でナームが祖父メトシェラ(アンソニー・ホプキンス)を頼って、イラを“妊娠できる体”にしてしまった→身ごもってしまったから、さぁ、大変。ノアったら「赤子が女の子だったら、オレが殺す!m9`Д´) ビシッ」とキリングマシーンに変貌してしまい、脱出しようとするイラの船を燃やしたりと容赦なし。「箱船に潜り込んでいたトバル・カインとのバトル」などを経て、イラが苦労して出産した双子の赤子(どっちも女の子だった)を殺そうとしたところ!

そこで、イラの秘奥義「『幼いころ、ノアが歌ってくれた子守歌』返し!m9`Д´し ビシッ」が炸裂したこともあって、初孫を見たノアの祖父心がバースト! 「なんでこんなに可愛いのかよ~♪ (´∀`)」と歌いながら“赤子殺し”を断念すると、「ああん、アタシったら、あれだけ人を見殺しにしたくせに、結局、神様の命令に背いちゃった… (ノДT)」と酒浸りになるも、イラに「神様は人類が生きるに値するかどうかを試したんだよ 川´∀`)ノ (・ω・`) ソウナノ?」と励まされまして。妻ナームの赦しを得て、すっかり元気になったノアがまた家族と仲良く暮らし始めると、空には大きな虹がかかったのでしたーー。


すみません、一応、貼っておきますね↓




えーっと、僕は「トンデラハウスの大冒険」をよく観ていた&通っていた学校がプロテスタント系だったということで、聖書のエピソードについては、一通りは知ってまして。で、初めて聖書を読んだ時の感想を書くと、「ヒデェ話だな… (゚д゚;)」と(いや、面白いんですけどね)。特に旧約聖書に出てくる神様の心の狭さにはつくづく驚かされるというか(それに関して回答していたサイトがあったので、興味がある人は一読を)。で、映画の元になった「ノアの方舟」の「自分たちだけは助かって、新しい人生を始めるッス! ヘ(゚∀゚*)ノ レッツビギン!」的な選民意識とか、ごめんなさい、ちょっと気持ち悪かったワケですよ。


そんなワケで、我が家の本棚にも聖書があったりして。そして隣りに「ラヴクラフト全集」を置くという中二病仕様!Σ(゚д゚;) ヒィィ
聖書


だから、今回の「ノアは役目を果たした後、自分たちも滅ぶ予定だった」って改変は、面白いとは思って(人間がいない方が地球は幸せ=エコ的な思想が強め)。他の人間を見殺しにするノアの葛藤を描いたのも良かったし、最終的に“初孫への愛”ゆえにノアが断念すると「実はそれが正解!m9・∀・) 100テン」という「イサクの燔祭」風味の「杜子春」ライクなオチも、「正しいことのためなら人間が神に逆らうのもアリなんだぜ?」的な度量の広さが感じられるし(って、そもそもイラが妊娠できるようになったのも”神の力”なんですよね、たぶん)。なんて言うんですかね、原作より嫌いじゃないのは確かなんです。


なんとなく「杜子春」のアニメ動画があったので、貼っておきますね↓




でも、よくよく考えれば「そんなの試すんじゃねぇよ ( ゚д゚)、 ペッ」って思っちゃう。最後の最後に「赤子に負ける」ってのはドラマチックに見えるけどさ、やっぱり人として他の人間たちを見殺しにした時点で十分酷いじゃないですか。どうしてもその“神目線の命の線引き”にイラッとしちゃう…って、これはもともとそういう話だから「だったら観にくんな!( ゚д゚)、ペッ」と逆にツバを吐きかけられても仕方ないんですがー。

それと、思ってた以上に“神の奇跡”をバッチリ見せられるので(目の前で木々が一気に育ったり、勝手に動物が集まって来たりする)、さすがにあれだけの力を見せつけられたら「かなわない…('A`)」と思って、ノアの家族たちも怯えて“神の命”に従う気がするし、そもそも他の人間たちだって生き残る手段をリアルに考えるんじゃないかしらん (・ε・) ドウナノヨ


関係ありませんが、「刃牙に母親の話を聞かされてションボリする梢江」の画像を貼っておきますね。
三角絞めでつかまえて-かなわない...


かなりバカバカしかったのが、ローガン・ラーマン演じる次男ハムの話。思春期真っ盛りの童貞ということでね(苦笑)、役立たずの兄貴セム(ダグラス・ブース)とその奧さんイラのイチャイチャ振りを見るだけでムラムラする気持ちは痛いくらいわかる。「大洪水のせいで、自分たち以外の人類はいなくなる」ということで、「オレのセックスの相手は!?ヽ(´Д`;)ノ ドコナノ!?」とチンコ目線で物を考えてしまうのも心底理解できる。

ただ、本当に“テンパッた童貞”みたいな描き方をされていたので、ごめんなさい、同情するというよりは結構ウザくて。例えば、ハムが見つけた少女ナエル(マディソン・ダヴェンポート)をノアが見殺しにしたことで(このシーンは無惨でナイス!)、ハムはずっとノアを恨むんですが、それが「良い娘だったから… (ノω・、)」というよりは「性のはけ口を失って恨みがましくなってるだけ」に見えちゃった…ってのは意地悪ですかね。


次男のハム、なかなか面倒くさかったです…。
童貞野郎ハム


その他、キリスト教目線で考えると、「宗教的にはどんな時も神の御心に従うのが正しいんじゃないの?」って疑問は浮かぶし、悪魔の象徴であるヘビの皮が受け継がれているのもよくわからないし…。途中で進化論っぽいイメージ映像が流れるものの、猿まで進化してから間を置いて人間が登場したのは、いろいろと気を遣ったのが感じられて、ちょっと笑っちゃいましたよ。あと、石の巨人たち自体は好きだし、死ぬ時に爆裂して天に昇っていくシーンはカッコ良かったけど、箱船作りのほとんどをアイツらが担当してたのは、なんかズルイと思ったり(ノアたちがもっと工夫して作るのかと思ってた)。悪党トバル・カインも意外と小物だったりして、非常にガッカリいたしました。


公式動画があったので、貼っておきますね↓




ということで、不満は多めなんですが、ラッセル・クロウは存在感があって良かったし、箱船のビジュアルも気に入ったし、「ノアが自分の孫まで殺そうとする」という展開には驚かされたので、50点という着地。大画面で観た方が迫力あって絶対面白いんですけど…あまりオススメはできないかなぁ。




100点のダーレン・アロノフスキー監督作。続編を作ってくれたっていいんだぜ?



原作…というよりはノベライズなのかな。



サントラです。輸入盤もあります。



創世記をビジュアル化したジョン・ヒューストン監督作。恥ずかしながら未見でございます。



有名な話なだけに絵本もいろいろ出てますが、これを貼っておきますね。



プラモがありましたよ。前まではこういうイメージだったよなぁ。動物も付属している様子。



可愛いオモチャもあるのです。



なんかタイトルだけで相当ヤバイ本ですな… (`Δ´;) ヌゥ



あ、つい貼っちゃった! このDVDは持っているのです… (ノω・、)



ああん、また、思わず!



せっかくなのでこれもどうぞ (´∀`) ダメダコリャ