ゼロ・グラビティ(3D・字幕版)(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ゼロ・グラビティ(3D・字幕版)(ネタバレ)

※今回の記事は、「ゼロ・グラビティ」についてしっかり分析していたりするワケではなく、むしろまったく関係のない文章が驚くほど大量に書かれている上に、ダラダラしていて超読みにくいので、「カゲヒナタ」さんのブログ(絶賛派)や、「マクガイヤー」さんのブログ(おかしいところもあるけど肯定派)、「佐藤秀」さんのブログ(無理矢理な設定が多過ぎ派)を読めばいいんじゃないかな。
※今回の記事は、「エグゼクティブ・デシジョン」のネタバレにも触れていて、正直、「エグゼクティブ・デシジョン」ネタバレを知っちゃうと面白さが半減する映画なので、できれば観てから読んで!
※今回の記事は、僕の「47RONIN」の感想を読まれた方は、非常に既視感を覚える内容なので、気をつけて!
※今回の記事は、低俗な下ネタが書かれているので、そういう文章が苦手な人は読まない方が良いです。
※ムービーウォッチメンのリンクなどを追記しました(5/9)


「パシフィック・リム」4DX上映が観たかったーー ('A`)

今年の夏、劇場で「パシフィック・リム」を観て以来、ずっと“ウワサの4DXでも観たくて観たくて仕方がなくて。だって、公式サイトによると、要は“映画がアトラクションのように楽しめる上映方法”なワケでしょ? どう考えたって“パンと牛乳”“鮎の塩焼きとおむすび”“トリプルHとスレッジハンマー”の最強タッグ並みに「パシリム」との相性が良いに決まっているじゃないですか。本当にね、体験したかったものの、名古屋まで行く金はなく。競輪に初挑戦してみたり、「パカパカ行進曲」に投稿してみたりしたものの、結局、敗北…。泣く泣く断念したのが10月のことでした。

その悔しさを紛らわすために、「“シッチェス映画祭”ファンタスティックセレクション2013」の全作品を観て、徹夜で感想を一気にアップしたのも、今では遠く離れゆくエボシライン。11月になって、誕生日を迎えて41歳になり、ステーキを食らったりしてね。仕事は繁忙期に入って忙しくなって、もうすっかり「パシリム」4DXのことなんて忘れていた12月の某日。突然、名古屋への出張が決まったのです。

あくまで仕事で行くワケですが、「いつかティファニーで朝食を」第3巻に出て来た名古屋のお店に行けるのはうれしい限りだし、できれば4DXも体感したいところ。まぁ、「パシリム」はやっていないだろうけど、出張予定の12月17日はすでに「ゼロ・グラビティ」が公開されている時期と考えれば、例によってテンションがガンガンズンズングイグイ上昇!(o^-')b だって、「ゼロ・グラビティ」は体感型映画とウワサされている作品→まさに4DXにうってつけなんだもの! (*゚∀゚)=3ムッハー

もうね、正直なところ、「パシリム」の時は観に行った方々の絶賛ツイートがスゲー羨ましくて妬ましくて、噛んだ下唇をそのまま食べてみたら意外と美味だったりしたほどだったから(誇張アリ)、僕もそんなつぶやきを投下しようと。「えっ、あの4DX上映に超向いていると言われる『ゼロ・グラビティ』の4DX上映を4DX上映で観たんですか!? ∑(゚Д゚) 4DXデ!?」な~んて驚かれつつ注がれる羨望の眼差し…。「パンに牛乳、鮎の塩焼きにおむすびトリプルHとスレッジハンマーが合うように、やっぱり『ゼロ・グラビティ』には4DXですな!(`∀´) オホホホホホ」と自慢げにさえずろうと思いきや! なんと名古屋の4DXで17日に上映されているのは「47RONIN」だったというね…(ここまで流用)。

そんなワケで、「ゼロ・グラビティ」に関しては、とりあえずユナイテッド・シネマとしまえんのIMAXで観るつもりだったんですけど…。今月28日、横浜の親友夫婦の家に泊まりに行くことになっていたので、「まぁ、一部では評判良くないみたいだし、お金もないから普通の3Dでいいか (`∀´)」と思い、彼らと一緒にTOHOシネマズ上大岡で観ることに予定変更。レイトショー(1600円)に行ってきたんですが、超感動しましたYO!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン!


TOHOシネマズ上大岡の入口の画像を貼っておきますね。
TOHOシネマズ上大岡










ゼロ・グラビティ(3D・字幕版)

ゼロ・グラビティ

原題:Gravity
2013/アメリカ 上映時間91分
監督・製作・脚本・編集:アルフォンソ・キュアロン
製作:デビッド・ハイマン
製作総指揮:クリス・デファリア、ニッキ・ペニー、スティーブン・ジョーンズ
脚本:ホナス・キュアロン
撮影:エマニュエル・ルベツキ
美術:アンディ・ニコルソン
衣装:ジャイニー・ティーマイム
編集:マーク・サンガー
音楽:スティーブン・プライス
出演:サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー、エド・ハリス
パンフレット:★★★★(800円/このパンフレットを読めば、この映画についての大体のことは理解できると思います)
(あらすじ)
スペースシャトルのメディカル・エンジニア、ストーン博士(サンドラ・ブロック)とベテラン宇宙飛行士のマット(ジョージ・クルーニー)は、船外作業をしていたところで予想外の事故に遭い、宇宙空間に放り出されてしまう。空気も残りわずかで地球との交信手段も断たれ、たった1本のロープでつながっているだけの2人は、絶望的な状況の中から生還を目指すが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




98点


以前、僕がそれなりに愛しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」にて、「ナーメテーター」なんて愉快なコーナーがありましたが、今回の僕はまさにそんな感じというか、ごめんなさい、スゲー舐めてました (´・ω・`) 僕がどんな風にこの映画を侮っていたのか、とりあえず個条書きで残しておきますね↓



宇宙、舐めてました (´・ω・`)

いくら偏差値の低い僕だって「宇宙服のまま大気圏突入→五点着地を忠実におこなって無事でした!ヘ(゚∀゚*)ノ ヤッタネ」なんてバカな展開は考えませんけど…。少年期、「魁!!男塾」に触れた方ならば、「宇宙でサバイバル」という設定を聞いた時、高確率でこのシーンを思い浮かべたのではないでしょうか↓

宇宙空間に幽閉された江田島平八塾長でしたが、人工衛星から意を決して脱出!
宇宙空間に飛び出せ!

なんと生身で宇宙遊泳! できるのか? できるのだ!
生身で宇宙を泳げ!

さらに宇宙服を着用しただけの状態で、大気圏に突入しまして。
宇宙服で大気圏突入

地球に到着すると、シャチに乗って塾生たちの救出に向かうのでした。
イルカに乗って、日本へ!

ただでさえ、現実味がなかった「魁!!男塾」のリアリティラインが大幅に下がった名場面であり、さすがに「こんなバカなこと、あり得ないだろ(苦笑)」とは思ってますが、しかし! 「雀百まで踊り忘れず」ということわざがあるように、若いころに強烈な印象を受けたことはなかなか脳裏を離れないもの。「生身は無理だけど、頑張れば何とか生き残れるのかもしれないな」なんて、いつの間にかボンヤリと宇宙を軽んじるようになっていた気がするし、それ故に「どうせ適当に助かるんでしょ?(`∀´)」とこの映画を舐めていたのです。

ところが! 実際に観てみると、体の回転を止めるだけでも大変だし、国際宇宙ステーションに辿り着くだけでも超苦労したりと、宇宙での“ままならなさ”がイヤになるほどしつこく描かれてて、スゲー恐ろしい。「江田島塾長のように、手をバタバタすれば前に進むんじゃなかったの? Σ(゚д゚;)」とビックリですよ(バカの文章)。

こんな状態から生還するのって、かなり大変なのです。
宇宙は怖い!

一応、宇宙空間で手をバタバタさせて前に進む江田島塾長を貼っておきますね。
手をバタバタ

しかも、それらが「あらあら、思い切って宇宙でロケしたんですか? (´∀`) ゴクロウサマ」と思うほど、超リアルな映像で展開されるから、息苦しいわ、画面に酔うわ…。ワンカットの長さ&カメラワークのスゴさにも感動したし、脇役宇宙飛行士の顔面ポッカリな死に様にもグッときたし、「アバター」以上の映像体験だと思いましたけれども! 何よりも宇宙の恐怖を植え付けられたというか。ハッキリ言って、この映画を観た後は、宇宙に行く気がゼロ状態に。すっかり「人は土から離れては生きられないのよ (・ε・)」が口グセになったほどで、アルフォンソ・キュアロン監督、大したモンだと感心いたしました(偉そうに)。

映像も音響も臨場感たっぷりでしたな~。
宇宙でお仕事



物語、舐めてました (´・ω・`)

一応、「たまむすび」での町山智浩さんの映画紹介も聞いてたハズなんですけど、あまり覚えてなくて。だから、「どうせ“宇宙版『オープン・ウォーター』というか、『適当に生き残ってイェーイ!ヘ(゚∀゚*)ノ』みたいな話なんでしょ?」と。「『地上で祈る家族たちの想いが~』とか、そんなヒューマン感動ドラマ(笑)なんでしょ?」と、ほとばしるほど舐めてたんです。

ところが! 実際に観てみたら、「4歳の娘を亡くしたライアン博士(サンドラ・ブロック)が“無重力=生の実感がない状態”から生還することで、“重力=生きる気力”を取り戻す」という、メタファー多めの超良く出来た話でね…(しみじみ)。「地球に着陸した時、水の中に落ちる=羊水の象徴」って展開はやりすぎに感じましたけど、とにかく感動いたしました ( ;∀;) イイハナシダナー オチを書いておくと、なんだかんだとトラブルを乗り越えて、無事地球に帰還して、「サンドラ大地に立つ!!ヽ川`Д´)ノ」って感じで終わるんですが、両目から涙が噴出するとともに、「母さん、オレ、もう少し東京で頑張ってみるよ」とやる気がモリモリ湧いてくるほどだったり(なにこの文章)。

こういう胎児っぽいポーズをとる場面があったりとか、劇中には生と死のイメージが散りばめられてました。
胎児っぽい

あと、何にグッと来たかって、ジョージ・クルーニー演じる宇宙飛行士マット。超頼れる男であり、僕はすっかり「2人で地球に戻るのね」気分だったんですが、しかし! 「エグゼクティブ・デシジョン」のスティーブン・セガールのように途中で戦線離脱するからスゲー驚いて。しかもね、何が胸を打つって、ライアンを助けるために自ら命綱を外しちゃうんですけど、そんな時でもユーモアを忘れないの… (ノω・、) キツい状況下で「ニヤッ」と笑える男こそが“男の中の男”なワケで、その基準で評価するのならこの映画のマットは100点でしたよ。

このシーン、スゲー泣けました…。
カッコ良すぎるジョージ・クルーニー

だから、“なんとかソユーズに乗り込んだものの、燃料がなくて絶望して自殺しようとしているライアン”の元に、突然、「これが奇想天外な話でね ( ´_ゝ`)」とか言いながら再登場した時はスゲーうれしくて、「なぁんだ、さっさと2人で地球に戻っちゃいなよ (´∀`) ヨカッター」なんて思いきや、ライアンが見た幻想だったというね…。ただ、その時のマットの励ますムードがまた最高で、ジョージ・クルーニーという役者さんを超見直したし、つくづく良い脚本だと思いました。



サンドラ・ブロック、舐めてました (´・ω・`)

僕が最もこの映画を舐めていた最大の要因が、「主演がサンドラ・ブロックだった」ということ。いや、好きな女優さんではありますけど、「スピード2」の主演であり「デンジャラス・ビューティー」な女ですよ? “生き残る率100パーセント”すぎて、「そんなにはハラハラできなさそう」と思ってたんです。

ただ、結論を書くと、彼女で大正解でしたな。犬の鳴き真似をして泣く弱さや、逆境を乗り越えて精神的に強くなる姿も見事でしたが、何よりもこのダウナーになりそうな物語を微妙に明るくする存在感が素晴らしいなぁと。「あなたは私のムコになる」全裸で笑いをとりにきた時も好感を持ちましたが、あらためて好きになりました。

それとなく貼っておきますね…。





ということで、映像はスゴいわ、物語は感動的だわ、役者さんは素晴らしいわで、文句のつけどころがないんですが、1点だけ、超イヤなところがありまして。それは「ライアンの4歳の娘が鬼ごっこをして転倒→頭部を打って死亡」という設定。最近は自分の娘マナ子(仮名・2歳)に思い入れが特盛り状態なだけに、4歳になった彼女が死んだことを考えるだけで、胸が苦しくて仕方ない。正月が明けたら「鬼ごっこは禁止にしてください (`・ω・´) キリッ」と、保育園にお願いする予定でございます(迷惑な親)。

それと、これはなんとなく気になったんですが…。パンフレットの町山智浩さんのコラムによると、「宇宙服を脱ぐと、本来はオムツをしている→タンクトップ姿は『エイリアン』リプリーのオマージュ」なんだそうで。オムツに関しては、そういえば最近観た「ペコロスの母に会いに行く」でもそんな“美女のオムツ話”が出たものの、僕に“その萌え”はないのでスルーしたんですが(苦笑)、むしろリプリーオマージュならば“ポッチ”はどうなのか」と。


リプリーのタンクトップ画像を貼っておきますね。シガニー・ウィーバー、若い!
リプリー


これは決して文句ではなくて。女性がスポーティなタンクトップ姿になった場合、つい「乳首の位置を視認できるかどうか」を気にしてしまうのが男心じゃないですか。で、今回、確認できなかった時、僕は一抹の寂しさを覚えたものの、よくよく考えれば、もし“ポッチ”が見えたとしても、それはそれで映画の雑音になるのではないか? でも、最後、堂々とサンドラ・ブロックが大地に立ち、カメラが下から見上げた時、やはり“ポッチ”があった方がより“生の実感”が表せたのではーー? って、すみません、本当にどうでも良い話でしたな ┐(´ー`)┌ シノウカナ


女性の“タンクトップ時の乳首問題”は難しいですな…。
サンドラ・ブロック


なんとなくL.L.COOL J太郎の「すべてまぼろし feat.ダースレイダー」を貼っておきますね↓ 「プッチRADIO」収録だよ!





ううむ、ダラダラと駄文を書き連ねて、よくわからなくなってきましたが、とにかくスゴかったし、素晴らしかったです。まさか今年の最後にアップする予定の映画がベスト級だったなんて、思いもよりませんでした。正直、宇宙に詳しい方はリアリティ的な不満があるみたいだし、人によっては画面酔いするだろうし(僕も宇宙空間描写はキツいところがあって、もう一度観るのは躊躇う感じ)、「誰が観ても名作!(o^-')b」ってことではないのかもしれませんけど、新たな映像体験としてズバ抜けている上に、大画面で観ないとマジで魅力が10分の1になるような作品なので、ぜひ劇場に行ってくださいな (・∀・) オシマイ

宇多丸師匠の非常にタメになる批評がアップされているのでぜひ聴いて!
※今さらですが、このブログを書いた後に小覇王さんのブログをチェックしたら、僕よりはるか先に同じネタを書かれていて(しかも僕の文章より内容もキッチリしてる…)、ドヤ顔で「サンドラ大地に立つ!!ヽ川`Д´)ノ」なんて書いた自分が恥ずかしいです… (´Д`;) アアン





アルフォンソ・キュアロン監督作。それなりには好きです。



国内盤のサントラです。輸入盤もある様子。



スチュアート・ベアード監督作。カート・ラッセルとスティーブン・セガールが共演しております。