ある会社員(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ある会社員(ネタバレ)

ある会社員

三角絞めでつかまえて-ある会社員

原題:A Company Man
2012/韓国 上映時間96分
監督:イム・サンユン
出演:ソ・ジソブ、イ・ミヨン、クァク・ドウォン、イ・ギョンヨン、キム・ドンジュン
パンフレット:★★(800円/作りは好きだけど、この内容で800円は高いと思う…)
(あらすじ)
ヒョンド(ソ・ジソプ)は殺人請負会社に勤務して10年になるプロの殺し屋だった。ある日、共に仕事をした新人のフン(キム・ドンジュン)を会社の指令通りに殺害しようとしたヒョンドだったが、死を覚悟したフンに貯めた金を家族に渡してくれるよう頼まれる。フンの家を訪れたヒョンドは、フンの母親がヒョンドが昔から好きだった一発屋の歌手・ミヨン(イ・ミヨン)だと気付き……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




64点


予告編を観たら、僕が大好きな“優秀かつ冷酷な殺人マシーンが人間らしい感情を取り戻してワッショイ映画”っぽかったので、気になってまして。さらに先に観た韓国映画「殺人の告白」がなかなか良かったので、新宿ピカデリーで観てきました。「迸るほど惜しい!ヽ(TДT)ノ キィィィ!」と思ったり…。


新宿ピカデリーには等身大のパネルが! 公開3週目でこの待遇は珍しい。
三角絞めでつかまえて-等身大のパネル

どうやら「私は王である!」との連続公開キャンペーンを実施中の様子。あっちは観てないからなぁ。
三角絞めでつかまえて-2チケットキャンペーン

週替わり入場者プレゼントとして「映画対訳シナリオブック付CD」をゲット! あら、豪華ですな。
三角絞めでつかまえて-週替わり入場者プレゼント


最凶の社畜暗殺者ヒョンドを演じたソ・ジソプはなかなかカッコ良いし、さらに暗殺会社の設定も面白いし、好きになる相手が元歌手のシングルマザーという設定もツボに入りましてね…(しみじみ)。中盤までは超エキサイトしながら観てたんです。お話を雑に書いておくと、こんな感じ↓


会社に忠実な暗殺者だったヒョンドですが、ある任務でバイトのフン(写真左)を始末することになりまして。
三角絞めでつかまえて-バイトと一緒に殺し屋仕事

フンの末期の頼みで、彼の母親にお金を届けに行ったら、なんと相手は昔大好きだった一発屋の歌手ミヨンだったからビックリですよ。
三角絞めでつかまえて-好きな人が、できました。

ミヨンとラブラブになってきたら、人を殺すのが億劫に。上司のクォン理事(クァク・ドウォン)もイヤミな奴だし、会社を辞めようかと思ったら…。
三角絞めでつかまえて-イヤミな上司

実はフンを殺してなかったことがバレてしまい、会社とあーだこーだ揉めて、ミヨンが死亡!
三角絞めでつかまえて-好きな人が、死にました。

激怒したヒョンドは、スーツに防弾ベスト着用で会社に殴り込みをかけまして。
三角絞めでつかまえて-シンプルな殴り込み準備

熾烈な銃撃戦&格闘戦を経て、組織を全滅させ、最後は警察に投降するというね…。
三角絞めでつかまえて-繰り広げられるバトル


その他、「会社を無断欠勤し、解雇(暗殺)の対象となったチン部長」とか「現場経験がなく、そのことに負い目を感じるコネ入社のクォン理事」とか「円満退社したバン先輩(イ・ギョンヨン)の裏切り」とか「ヒョンドに期待する“代表”との愛憎」とか「会社を独断で捜査し始めるはみだし刑事チョ」とか、コクのあるキャラクターのドラマも加わって。非常に良かったんですよ、クライマックスまでは。

なんて言うんですかね、愛する人を殺されて、「あえてスーツ姿=出勤スタイルで会社に殴り込み」というのはグッときたんですけど、あまりに無策すぎ。暗殺のプロフェッショナルなんだから、もう少し計画を練って、「そう来たか!Σ(゚д゚;)」と驚かせるK.U.F.U.描写が観たかったというか…。もちろん「もともと仲間だから殺したくないの… (´・ω・`)」という心情もあったんでしょうけど、それまでの戦闘描写が良かっただけに、防弾チョッキ頼りの銃撃戦にはかなり拍子抜けしました。


なんとなくRHYMESTERの名曲「K.U.F.U.」を貼っておきますね↓




その後、“武器庫のババアの会話中の不意打ち攻撃”は素敵でしたが、“代表”を守る社員とのタイマンがなぁ…。ナイフを持った相手に紙を丸めて対抗したりと、決して悪くはないんですけど、相手の本来の強さを描写するシーンとか劇中になかったから、どうにも盛り上がりに欠けるというか。しかも、最後の最後に争うのが、大して強くもないクォン理事だったので、テンションが今ひとつ上がらなかったんですよね…(ビルから転落して死んだのは「ざまぁ!(`∀´)」と気分爽快でしたがー)。

イム・サンユン監督が急遽加えたというエピローグも蛇足に感じました。10年前のヒョンドが会社に面接に行く前、履歴書の写真を撮り直す場面が映るんですけど、「え、普通に就職してたの!? Σ(゚д゚;)」と驚いたというか。僕はすっかり「身寄りがない10歳前後くらいの子どもたちが鍛えられてきた」的な設定かと勝手に思ってたんですよ。だって、金属貿易商社だと思って面接を受けに行った会社が実は暗殺業務をメインにしてたら、ドン引きじゃないですか…。まぁ、そもそもこの暗殺会社設定自体が“何かの暗喩”なのかもしれませんが(「会社に忠実なあまり、機械のようになってしまったサラリーマン」的な?)、ごめんなさい、僕にはピンと来なかったです (・ω・;) ウーン

ただね、そこまでの物語やアクション描写は大好物なんです。フンの襲撃シーンから始まって、ヒョンドvsクソガキども、板野友美さん似のソ代理との軍隊格闘技を駆使した死闘、バン先輩の家での敵のアキレス腱を切ってからの反撃など、「ああん、素敵じゃない!ヘ(゚∀゚*)ノ」とかなり楽しんでいただけに! クライマックス以降の展開に失望してしまった次第。


公式動画があったので、ヒョンドvsソ代理を貼っておきますね↓ 




そんなワケで、僕的には好きなところが多いだけに「スゲー惜しいなぁ… (´・ω・`)」って感想でしたよ。とは言え、僕が中盤までに期待値を高めすぎたというか、普通に楽しめる人も多いだろう作品ではあるので、気になる人はチェックしてみてくださいな、




パンフレットで紹介されていたソ・ジソブ主演ドラマ。なかなか面白そうですな。



殺人マシーン繋がりで比較されそうな“光のロリおじさん”映画。僕の感想はこんな感じ