義兄弟 SECRET REUNION(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

義兄弟 SECRET REUNION(ネタバレ)

義兄弟 SECRET REUNION

三角絞めでつかまえて-義兄弟

原題:SECRET REUNION
2010/韓国 上映時間116分
監督・脚本:チャン・フン
脚本:チャン・ミンソク
出演:ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、チョン・グックァン、パク・ヒョックォン、チェ・ジョンウ
(あらすじ)
北朝鮮の工作員として韓国に潜入していたジウォン(カン・ドンウォン)は、“影”と呼ばれる暗殺者(チョン・グックァン)と共にある指令を受ける。彼らは、国家の裏切り者である金正日の身内を葬ることに成功するが、国家情報員ハンギュ(ソン・ガンホ)に計画をかぎ付けられ包囲される。ジウォンは何とか逃げ切るが、その後再び長い潜伏生活を送ることになる。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




72点


結構前から予告編を観て気になってた&宇多丸師匠もそれなりに褒めてたということで、シネマート新宿で観てきました。普通に面白かったです。

なんていうんですかね。ツッコミどころは無数にあるんですけど、「まぁ、いいや」と気持ち良く観られちゃう感じというか、「大したことないかな~」なんて思ってたら、クライマックスはしっかりコッチの感情を揺さぶってきてキッチリ泣かされるというか…。実にしっかりしたエンターテインメント作品だと思いましたよ。

とにかくソン・ガンホが最高なんですね。彼を観ているだけで笑えるし、泣けるし、幸せな気持ちになるというか…。終盤でジウォンに本心を明かすシーンなんて、1つ間違えば相当安っぽくなりそうなのに、「もう、お願いだから仲良くなって!」とすっかりのめり込まされて…。もうソン・ガンホをキャスティングしただけで、ある程度成功していたような気すらしてきますな。

もちろんカン・ドンウォンも良かったけど(ソン・ガンホと仲良くなっていく過程はベタだけど素敵すぎ!)、僕的にグッときたのが暗殺者“影”を演じたチョン・グックァン。あのイヤ~な存在感と人を殺す手際の鮮やかさ! 北の工作員の容赦のなさ&恐ろしさが見事に表れていて、だからこそ、カン・ドンウォン演じるジウォンの苦悩がまた深くなるワケですよ。最近観た映画の中でもベストに近い工作員振りだったと思いましたね。

いや、最初にも書きましたけど、ツッコミどころは無数にあるんですよ。展開なんて予告編のままだし、最初の作戦の甘さにはガッカリしたし(“影”が逃げないと話にならないけど)、格闘シーンだってそんなには良くなかったし(今時な感じではありましたが…)、「結局、ジウォンは1人も殺してない」とか「実は“影”は北朝鮮の命令で動いているワケじゃなかった」ってのはエクスキューズ感が漂って辟易したし。最後、ジウォンはビルから転落後に散々撃たれて、でも、実は生きてたりして、イギリス行きの飛行機の中で2人は再会したりして、北朝鮮にいたジウォンの奥さん&娘も一緒だったりしてさ(そもそも奥さんと子どもは6年前の時点で殺されてそう)。それでみんなで笑いあってハッピーエンドって、甘すぎるにも程があるじゃないですか!ヽ(`Д´)ノ


だがしかし! 前田慶次郎さんは爽やかに全肯定!
三角絞めでつかまえて-だが、それがいい


でも、そうなんですよ、それがイイんですよ! 劇中で“北の核実験”とか時事ネタを良い感じで入れてたりするんだから、そんなのチャン・フン監督は重々承知しているけど、でも、だからこそハッピーエンドにしたんじゃないですかね。現実を重く描く映画があっても良いけど(そういうのも大好きですが)、こうやって明るく希望を提示するオチだって大事だと思うんですよ。範馬勇次郎的には「上等な料理にハチミツをブチまけるがごとき思想!!!」かもしれませんが、実は甘党の僕的には「おや? ハチミツが逆に肉の旨味を引き出して…!?」「むしろコッチの料理にもハチミツをかけてみて…!?」的な感動というか…。ううむ、恐ろしくグダグダな文章ですな (´・ω・`)

まぁ、何はともあれ、先日、北朝鮮の砲撃があったりして、現実は本当に恐ろしい状況になってるのに、具体的に何をどうすれば良いのかまったく分からなくて右往左往するしかないワケですが、とりあえずみんな同じ人間だということは忘れないようにしましょうね! って、よく分からないことを書いちゃいましたが、映画自体は誰が観てもそれなりに楽しめると思うので、興味がある人は劇場へどうぞ~。




チャン・フン監督作。評判は悪くない感じ。
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今でも「ハンバーガー=資本主義の象徴」って感じなんですかね。チェ・ミンシクの台詞が大好きです。
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