仮面ライダーW FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

仮面ライダーW FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ(ネタバレ)

仮面ライダーW FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ※シネマハスラーへのリンクなどを追加しました(9/9)

$三角絞めでつかまえて-ライダーw

2010/日本 上映時間60分
監督:坂本浩一
脚本:三条陸
出演:桐山漣、菅田将暉、山本ひかる、木ノ本嶺浩、なだぎ武、寺田農、杉本彩、須藤元気、八代みなせ、松岡充
(あらすじ)
風都にAからZまでの26個の次世代ガイアメモリが突然ばらまかれ、凶悪な犯罪者たちが出現。そんな折、フィリップ(菅田将暉)はマリア(杉本彩)という謎めいた女性と出会い、彼女の中に母親の面影を見る。巨大な陰謀が渦巻き、衝撃の事実が次々と明かされる中、翔太郎(桐山漣)とフィリップは仮面ライダーWとして風都を守る戦いに身を投じるが……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




92点


僕的に昨年の「仮面ライダーディケイド」はあまり好きになれなくて。特に映画版は2作ともかなり頭にきたというか「ふざけるな!」と思ったクチなんですが、「仮面ライダーWビギンズナイト」単体で考えるとなかなか良い感じの出来でして。ファンの人には申し訳ありませんが、ディケイドはいらないから、の映画だけ観たかったなぁ」と思ったものでしたよ。

テレビ放送もあと2回くらいで終わっちゃうわけですが、本当に面白かったから、寂しくて寂しくて…。登場人物たちも魅力的で、ちょっとイマイチに感じる回もありましたけど、「最近の平成ライダーの中では一番好きだなぁ」なんて思ったりして。ただ、映画に関してはあまり過度な期待をせずに、新宿バルト9に行ったんですが…マジで素晴らしかったです! もう中盤以降はずっと涙を拭いながら観てましたよ…。

前作の「ビギンズナイト」は翔太郎がメインの話でしたが、今回の主役はフィリップでして。テレビ版の第44話と第45話の間の出来事であり、もちろん“特撮番組の映画化”という制約の中のクォリティではありますが、テレビ版の設定をしっかり踏襲しつつ、キャラクターの内面にも踏み込んで成長させていて、しかも集大成的な帰結を迎えるという…。悪役も魅力的に描かれているし、本当に言うことがないです。まさに僕が観たかったの映画でした。脚本を書いた三条陸さん、良い仕事をしましたな!

僕的にグッときたのはなんと言っても仮面ライダージョーカー 仮面ライダーエターナルのマキシマムドライブにより通常のガイアメモリが使えなくなってしまい、フィリップもさらわれてしまった時…。翔太郎が仮面ライダースカルから託されたロストドライバーに、天から降ってきたT2ジョーカーメモリ(雨漏りの伏線アリ)を差し込んで変身する“切り札のライダー”ということで、メチャメチャカッコ良かったです!


どうやら切り札は常に俺のところに来るようだぜ! ああん、カッコ良すぎるよぉ…(;´Д`)ハァハァ
三角絞めでつかまえて-仮面ライダージョーカー


まぁ、どう考えても死んだハズのスカルが出てくるのはおかしいんですけど、大好きだから全然良し! 剣とか銃とか使うのはあまり好みではない僕的には、肉弾戦オンリーのジョーカーは本当にツボに入ったというか、何から何までグッとくる! 正調ライダーキックの見事さといい、ライダーパンチのクロスカウンターといい、恐ろしいほどカッコイイ! 正直、ジョーカーだけのスピンオフを作ってほしいと思うほど、ハマッてしまいましたよ…。これはS.H.Figuartsが出たら買わないといけませんな!

松岡充さん演じる大道克己も実にカッコ良い敵キャラでして(母親=マリアとの関係が悲しくてまた良し!)。彼が率いてる「NEVER」という国際テロリスト集団は、なんと一度死んだ人間を科学技術によって生き返らせた兵士たちなんですが…これはもしかして「ユニバーサル・ソルジャー」へのオマージュでは!? って、どうでも良いですな。メンバーの須藤元気さん、八代みなせさん、出合正幸さん、中村浩二さんたちはみんな良い感じでしたね~。特に八代みなせさんは「片腕マシンガール」の時よりもずっとセクシーになっていて、脚フェチの人的にはかなりたまらなかったのではないでしょうか(小さなお友だちの“性のトリガー”になった可能性大)。大道克己が変身した仮面ライダーエターナルを始め、変身後の姿も全員、味があって良かったですね~。

最後はサイクロンジョーカー・エクストリームになって戦いつつもエターナルにやられそうになるワケですが…。その時、山本ひかるさん演じる鳴海亜樹子と今までテレビシリーズに出ていたゲストたちがヒーローショーのように一斉に応援すると、強風が吹いてベルトが起動! なんとサイクロンジョーカー・ゴールドエクストリームにパワーアップし、ライダーキックで撃破するワケです。確かにご都合主義的な展開かもしれませんが、「風の街・風都を守るために戦ってきた戦士の危機を“街の力=風”が救う」というのは、僕的には実に乗れる展開でしたよ(1号オマージュ的なベルトと風の関係も良かった!)。

他にも良いところはたくさんあって。「フィリップらしくないぜ」という発言に反発するフィリップとか、マリアとフィリップの交流とか(杉本彩さんが予想以上に良かった!)、フィリップの「僕は人間で、探偵で、仮面ライダーだ!」的な台詞(うろ覚え)とか、エターナルのマキシマムドライブのせいでさすがの園崎家も介入できないという設定とか、ヒートドーパントとのバイクチェイスとか、「お前の罪を数えろ!」「今さら数え切れるか!」というやり取りとかとかとか…。

ただ、終盤に突然登場した「仮面ライダーオーズ」はちょっと…。クライマックスでかなり盛り上がってた気持ちが若干冷めちゃいました。あまり気にならない人も多いとは思いますけど、僕は「の世界観をもう少し大事にしてほしかったなぁ」と…。

とは言いつつも、近年のライダー映画の中では僕的に最もハートをワシ掴みにされた作品なのは間違いなくて。テレビシリーズが好きな人は絶対に観た方が良いと思います(当然ながらテレビ版を観てない人は観なくてOK!)。坂本浩一監督、「ウルトラ銀河伝説」の時はちょっとディスっちゃいましたけど、今回は実に素晴らしい仕事をしましたな! ちなみに、2Dの方では「“冬のライダー映画”の予告編が流れる」とのウワサもあり、2Dバージョンも観に行くべきか、ちょっと迷ってたり…(3Dではフィリップとアラタのショートコントが楽しめます)。

宇多丸師匠の実に愉快な批評がアップされたので、聴いてみてくださいな。最後の変身時、フィリップが倒れる直前に翔太郎の肩に手をおいたのは僕も気付いてたんですが…(後付け)。




Wのパートだけ分けてDVDを出してほしかったんだよなぁ…。無理ですが。
三角絞めでつかまえて-ムービー大戦2010
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坂本浩一監督作。全体的には悪くないんですが、ウルトラマンキングが…。
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