ダイアリー・オブ・ザ・デッド(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ダイアリー・オブ・ザ・デッド(ネタバレ)

ダイアリー・オブ・ザ・デッド

三角絞めでつかまえて-ダイアリーオブザデッド
ダイアリー・オブ・ザ・デッド 【VALUE PRICE 1500円】 [DVD]

原題:Diary of the Dead
2007/アメリカ 上映時間95分
監督・脚本:ジョージ・A・ロメロ
出演:ミシェル・モーガン、ジョシュア・クローズ、ショーン・ロバーツ、アラン・バン・スプラング
(あらすじ)
山奥でホラー映画を撮影していた学生たちは、ラジオで“世界各地で死者が蘇り、人々を襲っている”という報道を聞く。彼らは真実を残すため、カメラで惨劇の記録を試みるが……。(以上、エイガ・ドット・コムより)

予告編はこんな感じ↓




53点


基本的にゾンビ系の映画は嫌いじゃなかったりしまして。一応、ジョージ・A・ロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」「ゾンビ」「死霊のえじき」「ランド・オブ・ザ・デッド」は観ていたんですが、今回の「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」は公開時にあまり評判が良くなかったので、なかなか手が出なかったんですよ。が、近々「サバイバル・オブ・ザ・デッド」を観に行く予定なので、やっと借りたんですが…。やっぱり「う~ん」という感じというか。

まぁ、フェイクドキュメンタリー形式のゾンビ映画なんですよ。でも、「REC/レック」みたいな「編集されていない映像」風ではなく、「劇中の登場人物が作ったドキュメンタリー作品」という体裁でして。なんか「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」を観ている気分でした。

ただ、メインになるのは主観映像でして。主人公の大学生ジェイソンはどんな時でもずっと撮り続けるワケですよ。一応、ロメロ監督的に「カメラで撮影する傍観者批判(マスコミだけではなく、一般人の撮影も含まれる)」などのテーマがあるっぽいんですけど、やっぱり不自然というか、主人公たちが馬鹿に見えて仕方がないというか。いくら“映画撮影をしていた大学生たちの集まり”であっても、「あんな危険な状況下でダラダラと映像を撮りつつ無神経な質問をする男」を放っておかないと思うんですよね。しかも、途中からカメラが2台になったりして、さすがにご都合感は否めないというか…。家族に連絡を取ろうとする人が少ないのもおかしな話で。通常のゾンビ映画ならリアリティがなくてもある程度は目を潰れるんですけど、フェイクドキュメンタリー形式で現実感がない点に気付いちゃうと全然乗れなくなっちゃうんですよね…。

終盤、ジェイソンはゾンビに襲われて死亡(まったく同情できなかった)。生き残った恋人と友人と大学教授は金持ちの家のパニックルームに引きこもって映画を完成させるんですけど、なんかダラダラした感じで本当につまらなくて。最後は「ネットにアップされていた“ゾンビを標的にして楽しげに銃を撃つ男たち”の映像→ゾンビか人間か分からない女性が吊されている→女性が撃たれて、顔の上半分だけが残って目から血の涙が(このシーン自体は大好き!)→『私たちを救う価値などあるのだろうか』というナレーションが流れて終了」って感じでした。僕的には「情報発信の危険性」「傍観者批判」がメインだと思っていたので、最後の「残酷になっていく人間たちへの警告」みたいなナレーションはちょっと方向性が違うような感じがしたというか、蛇足に感じちゃったり…。

って、文句ばかりですが、気に入ったところも結構あって。とにかくゾンビ関連のゴア描写はいろいろ工夫されていて良かったですね~。“人間の口に手を入れて内臓を食うゾンビ”とか、非常にトキメキました。登場人物もサミュエル(耳が遠いオジサン)と大学教授(弓使い)の戦闘っぷりはなかなか愉快で良かったです。映画冒頭のミイラ男映画の撮影シーンと、終盤のシーンが対比されるあたりも悪くなかったですな(もう少し上手く処理して欲しかったけど)。

正直、僕的にはフェイクドキュメンタリー形式じゃなければもっと楽しめたような気がします。「サバイバル・オブ・ザ・デッド」を観ようと思っている人以外はあまりオススメできないかなぁ…。




主観映像のゾンビ映画なら、まだコッチの方が好きかなぁ。
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大ヒットしたフェイクドキュメンタリー作品。一応、観ましたが…。
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最近観たフェイクドキュメンタリー作品では、この映画が一番好きです。
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