レイトン教授と永遠の歌姫(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

レイトン教授と永遠の歌姫(ネタバレ)

レイトン教授と永遠の歌姫※シネマハスラーへのリンクなどを追加しました(1/11)
※さらにリンクを追加しました(2/10)




2009/日本 上映時間100分
監督:橋本昌和
声の出演:大泉洋、堀北真希、水樹奈々、相武紗季、渡部篤郎
(あらすじ)
ある日、レイトンのもとに教え子のオペラ歌手・カトレーンからオペラのチケットが同封された手紙が届く。「1年前に亡くなった友人のミリーナが、『永遠の命を手に入れた』と言って現れた」という相談を受けたレイトンは、助手のルークとレミとともに、事件の謎を解くためオペラ劇場へと向かう。(以上、エイガ・ドット・コムより)

予告編はこんな感じ↓

 

 


30点


大好きなラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の人気コーナー「シネマハスラー」の課題映画になったということで、「レイトン教授と永遠の歌姫」を観てきました。

ニンテンドーDSの「レイトン教授シリーズ」に関しては、1作目の「レイトン教授と不思議な町」が結構気に入ったので、2作目3作目も買っている程度のファンではあります(まだやっていませんが)。“ナゾナゾを解いて進むアドベンチャーゲーム”というのが新しかったし、絵も可愛いし…。だからもし本作が「シネマハスラー」の課題にならなかったとしても、ちょっと観たかったりはしたんですよ。

で、序盤はまぁまぁ楽しめたんですが、終盤に入って登場人物たちの動機などが明らかになると、本当にキツイというか…。まず、オペラ劇場で観劇していた人たち(レイトン教授たち含む)は、謎の怪人に拉致されてしまい(劇場が船に変形して海に!)、「最後まで残った1人には永遠の命が手に入る」ということで、さまざまなナゾを出されるんですね。で、ふるいにかけられていくんですが、そうなると「誰が何のために?」というのが気になるじゃないですか? まぁ、結局、「大富豪ウィスラーが死んだ娘の記憶を埋め込む相手を探すためにやっていた」ってことだったんですが、誰もが「だったらこんな大がかりなことをしないで、適当に誘拐すれば良くない?」って思うんじゃないですかね。最初は「記憶を移植する相手は知性が高くないと適合しないのかな?」と思ったりしたんですが、そんな条件はまったくなくて、あんな大勢の人間をナゾ解きで選別する意味は全然なかったという…。

しかも、その大富豪に協力していたのがデスコールという悪の科学者なんですが、コイツの動機が「古代文明を蘇らせる」という実にムスカっぽい感じなんですね(ヒロインに対する態度も似すぎ)。で、その古代文明のナゾに星の歌とか海の歌とかタイヨウのうたとかが絡んでくるんですが、僕には心底どうでも良く感じちゃって…。だって、伏線とかちゃんと貼ってないし、何でその理屈が正しいのかの裏付けもまったくなくて、単にレイトン教授がスーパーマンだから思いついただけなんですよ? 何て言うんですかね、とりあえず主人公が「ノストラダムスの予言は本当なんだよ!」って言うから他の登場人物たちは「なんだってー!」って驚くけど、読者は「本当かなぁ?」と半信半疑という「MMR」っぽさを感じました…。

こんな感じ↓
三角絞めでつかまえて-MMR


まぁ、超科学前提のミステリーってのは厳しいんでしょうね。最後は誰もが「ラピュタ」やら「カリオストロの城」やらを思い浮かべるようなシーンが続いてましたが、ルークくんが突然あんな身体能力を発揮するのはさすがにどうかと思いました(キャラが違いすぎ)。巨大ロボットのデザインもイマイチだったなぁ…。結局、親友の脳内に棲みついていたミリーナさんが成仏してめでたしめでたしとなっていましたが、あまり良い話じゃなかったですね。子供向けにしても酷いというか。絵が可愛くて雰囲気が良いから、ゲームだと話の展開が多少粗くても「まぁ、いっか」って許せたりしますが、映画では騙されませんぞ。

と、苦言ばかり呈してきましたが、好きなところもいろいろありました。レミさんのご都合主義的な万能ぶりにはちょっとイラッとしましたが、戦闘力が高いところは結構好きでした(素手で狼を倒す!)。おかしな形の大胸筋を誇るグロスキー警部も勢いがあって笑えました。あと、エンドロールの絵も悪くなかったですな…がしかし! 僕が一番グッときたのはルークくんなんですよ! 

というかですね、僕はルークくんが大好きなんですね(かなりアウトな文章)。いや、ショタコンというワケではなくて、ちょっと特殊な事情なんですが…僕はいわゆる「ボクっ娘」が大好きでして(照)。ただ、リアルな「ボクっ娘」にも会ったことはありますが、そういう人は大体が病んでいたりするので、ちょっと好みではなく、だからといって、二次元なら良いのかというと、それも違って。僕が二次元のキャラに萌えることはない…とまでは言い切りませんけど、アニメに出てくる「ボクっ娘」ってちょっとあざといじゃないですか? どうも好きになれないんですよね…。

で、そんな僕の理想の「ボクっ娘」“ルークくんのアフレコをしている堀北真希さん”なんですよ! いやいやいや、巨体の中年男性がこんなことを書いたら、本当に引かれても仕方ないと思いますよ。そして当然ながらウチの奥さんには絶対に言えませんが(「婚姻を継続しがたい重大な事由」として離婚原因に至る危険性大)、ルークくんの声をあてている堀北さんを想像すると、僕は恐ろしく萌えるんですね…(堀北さん単体では普通)。ということで、ルークくんが活躍するたび、興奮しておりました! 特に敵に囲まれて半べそをかきつつも勇気を振り絞って敵に挑んだシーンでは萌えと燃えがクロスして、よくわからない感動状態に陥っていた…って、僕は大丈夫なんでしょうか…。

まぁ、そんなワケで、点数は低いけど、実は意外と楽しめました。が、絵は良くても脚本はかなり良くないので、ゲームが好きな人でもこの映画はちょっとキツいんじゃないですかね。僕と同じような性癖の人はぜひ。あと、「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」での「レイトン評は」今夜22時から(番組自体は21時半から)。宇多丸さんはノドの手術後なのでお休みですが、アニメライターとして名高い構成作家・古川耕さんの批評が聴けるのは超貴重! 土曜の夜に暇をもてあましているという残念な人はちょっと聴いてみてくださいな~。

※本作を扱った「シネマハスラー」のポッドキャストがアップされました。宇多丸師匠は不在ですが、古川耕さんとせのちんさんの批評は実に面白いので、みなさんもぜひ!
先日放送された「まとめてシネマハスラー」でも宇多丸師匠が批評しているので、こちらも要チェック!





映画的にはこっちの方が全然面白いです。



もう一度書きますが、映画的にはこっちの方が全然面白いです。バルス!