コーチ(coach)とティーチ(teach)の違い-2 | ~指導者も親もコーチングを考えて~(少年サッカー・コーチング)

~指導者も親もコーチングを考えて~(少年サッカー・コーチング)

少年サッカーチームの指導を始めて今年で21年目。コーチングの楽しさ・難しさ、メンタル部分、感情(EQ)のコントロール、コーチングの重要性等を綴っていければと思っています!

では、コーチングについて、ちょっと考えてみたいのですが、


例えば、試合で相手DFと対面する1:1の場面で、横に味方がいたとします。



     -●- DF

                |
               ○
                |
      ↑
      *
     -○-


ドリブルで仕掛けた子供がボールを取られた場面。


取られた子供にどう指導するでしょう…

========

●味方が横にいるからパス出せば1-2(ワンツー)で抜けるよ!



私的には、答えの一つだと思います。



が…


多分、私はこの言葉は言いません。



学校の問題で、「この答えは○○です!解き方は…」と教えるのは
先生のやる仕事なのだと思います。


こう指導してしまうのは、同じ教えるでもコーチングではなく、
「Teaching:授業」だと思うのです。
(当然、教えるのはコーチャーでは無く、ティーチャー(先生)ですね)


もちろん、「今日の練習(ドリル)はこれをやってみよう…」という
課題がある時は別ですが、試合やミニゲームなどの時は、子供は
自由に、自分の判断でプレーをさせてあげ、それに対してのコーチング
を心がけるようにしています。


※ドリルの結果が習得できたかどうかを確認する時のゲームは、
子供達にもそれなりの制約の中で、頑張ってプレーするように
指導をします。



●今、どのようにプレーをしようとした?


多分、私はこのように子供に聞くと思います。

そうすると、子供は思いがけない答えを返してくる時があります。



この間、練習したスモールブリッジ(股抜き)をやってみようと
思ったんだけど、相手の足に当たっちゃった…。


パスしようと思ったんだけど、相手に近づかれちゃって…。

滑った…

  ⇒(あ、やっぱり…笑)


ヒールリフトしようと思った… 

  ⇒(え、、できるの?)


マルセイユルーレットやろうとしたら、ぶつかった…

  ⇒(あ、、練習していたものね…)


パスを出そうとした足が利き足では無かった…

  ⇒(そ、そっか~:苦笑)



等など、面白いものも多々、あります。

また、こちらが予想をしていないことを子供がトライをして

みようとしていることの方が、私は大事だと思うのです。


(多分、上記のようなコメントがあった場合は、経験豊富な
皆さんでしたら、ベストの回答をしてあげることでしょう!)



その子供の発想を生かす、判断をさせる、それを引き出すのが
コーチング(コーチの仕事)だと思うのです。


「子供に意図を持ったプレーをさせること」
これが大事かなと思います。

失敗しても構わない。自分で考え、自分の判断でどんどんチャレ
ンジを促すような指導ができればと思っています。


それを、頭ごなしに「駄目じゃないか!」という大人の考えを
押し付けては、上記のような答えは期待できないと思いますし、
コーチ(大人)が思うもの以上のプレーをしてくれなくなります。



こちらが思う以上のことをやってくれた時は、コーチサイドは

大喜びですね!(笑)

「ナイスプレー!」コールになります。

また失敗しても、チャレンジ精神は、大いに褒めます。


そして、後、大事なのは、子供の意見を聞いた上で、一つの

コーチの選択肢として空いている味方にパスをした方が、DF

を抜ける確率があることも説明するようにしています。

(チャレンジ技が上手く行かなかった時も、後でフォローします:笑)



ま、子供を萎縮させてしまう例としては、


  ▼何やってんだ!
    【子供の代弁】⇒サッカー…


  ▼どうしてパスを出さない!
 
   【子供の代弁】⇒ドリブルで仕掛けているから…


  ▼やる気はあるのか!
    
【子供の代弁】⇒無ければ試合に来ない…


等々…。


良いコーチングを心掛けたいと思います!(笑)


(続く)