【以下引用】

寛仁親王家の女王姉妹インタビュー

若き皇族の「生活」と「意見」

次代を担う姫君たちが初めて語る生い立ち、仕事、そして結婚
聞き手・高清水有子(皇室ジャーナリスト)


(続き)

瑶子女王「会社には電車通勤。居酒屋にも行きます」

早く苗字が欲しい

―殿下は小さい頃から皇族扱いされない世界をお持ちだったのですね。ご自分が特別なお立場であることを意識なさるようになったのは、いつからでしょうか。


 瑶子 それは生まれた頃からですね。常に後ろに護衛官がいますので。それは普通ではありえないことでしょう。悪いことをしていないのに監視されているようなものですから(笑)。
 呼び名も、小学生から「宮様」と言われていました。あるとき私だけ別室にいるように言われて、先生が他のみんなに「宮様と呼びなさい」といったことがありました。でも「先生には『宮様』と呼べって言われたけど、俺は今までどおりずっと『瑶ちゃん』と呼ぶ」という、いい子もいましたね(笑)。中学から大学までは「瑶ちゃん」で、後輩からは「瑶子先輩」と言われていました。会社では通称で、「ミカちゃん」「ミカさん」とよばれています。

―お父様にうかがったことがありますが、お姉さまも、殿下も「早く苗字が欲しい」と、おっしゃっていたそうですが。

 瑶子 はい、そうですね。剣道では胴の下に垂れをつけますが、そこに入る名前が「瑶子女王」なんです。他の学校と練習試合をするとき、絶対に分かっているにもかかわらず、「何て読むんですか」と訊いてくる人がいて、それがいつも嫌でしたね。でも、そうした気持ちを分かっている後輩が「何か文句ありますか」と言ってくれたりして、救われていました。
 呼ばれても、周囲が振り返らないような苗字がいいということは、小さい頃からよく言っていました。私が「早く苗字が欲しい」と口にすると、仲の良い剣道の先生には「女王様にしか言えない言葉ですね。すごく重い言葉だ」と言われます。


―苗字を持つということは、現在の法律では、ご結婚されるということになります。四年前にご結婚された紀宮様は、黒田清子さんというお名前になりました。どのように思われましたか。

 瑶子 羨ましいという思いもありましたが、紀宮様は今でも護衛官が付いていらっしゃるので、あまり生活は変わっておられないかもしれません。私は顔をあまり知られていませんが、紀宮様は今も周囲から注目されていらっしゃるでしょうし、いいことばかりではないとは感じました。
 このご結婚の時「次は私たちだ」と言われるだろうと、姉とはよく話しておりました。年齢でいえば次は姉ですので。父も「次はお前らだなあ」と言っておりました。ただ、高円宮家の方々かもしれませんので、どうなるのか実際にはわかりません。


【以上】

(続く)


我々一般人の常識とは違う世界で、生きておられるのだなぁと思います。
私たち女性は好きな人ができたとき、その人の名字になりたいとあこがれたりしますが、内親王・女王方にとってはそれが生まれて初めて持つ名字であり、もっと重たい意味があるのですね。

彬子女王殿下も瑤子女王殿下も良い方に恵まれて、幸せなご家庭を築いて欲しいと願わずにはいられません。