誰もが「がん患者」。
そういうタイトルの本を見つけたのは昨日でした。
この衝撃。
2人に1人が「がん」に罹患する可能性がありますよ。とはいうものの、そこまでの危機感をもったことははじめてです。
このコピーは、すごい。
長寿社会になり、平均寿命は世界一の長寿大国になった日本。
しかし、その反面、「がん」罹患率も増加傾向のがん大国でもあるのです。
人の仕組み上、長生きすればするほど、「がん」に罹患する確率は高まります。
細胞分裂は、毎日繰り返され、細胞のコピーは絶えず行われている私たちの体。
正常に細胞をコピーすれば問題ないのだけれども、人の体がすること、どうしても、ミスコピーがでてしまいます。
それを免疫機能の働きにより、人体に影響ないように暮らしていけるのですが、年齢にともない、老化現象とともに、その免疫機能も衰えてくることから、その細胞のミスコピーは、細胞の突然変異となり、がん細胞として無制限に増殖し始めます。
体の命を奪うまで増殖し始めるのだから、結果的に「がん細胞」自体もある意味「自滅」にむかって増殖を繰り返すもので、とてもやっかいな物でもあります。
体の細胞は約60兆個。それが細胞分裂を繰り返していて、毎日5000個くらいのミスコピーが発生してしまうそうです。
そのミスコピーを免疫機能で0にするのだから、いわば5000勝0敗の戦いを繰り返していることになります。
元柔道選手の谷さんや山下さんの連勝記録以上の結果を体は残していることになります。
しかも、毎日のことです。
その奇跡を誰もが毎日経験していることになります。当たり前のように・・・。
だから、今日、生きていることにも感謝できるのですね。
70歳とか90歳など加齢にともない、その機能が低下することは、人の体からみても自然であることですし、それに比例して、「がん」が発生してもおかしくないのは当然のことなのです。
世間一般に、がんにならない本とか、がんを防ぐための食事とか言う情報も流れています。
生活習慣の見直しなどがん予防により、ある程度は、がん罹患率を下げますが、それでも、がん発生する確率が0になるわけではないということを覚えていてください。
必要なことは、日ごろからの心構え。
生活の見直しとともに定期的ながん検診。そして、がん罹患したときの最新治療や医療の傾向などを最低限知っておくこと。
早期発見で、治癒率も違いますし、それに伴う治療もぜんぜん違います。
治療の結果を良いものにしたいのであれば、健康なうちから、
がん罹患したときの病院や医師、治療傾向を知っておくこととともに、そして、最新治療費用の準備をしておくことで、延命し、社会復帰への期待も高まります。
日本は地震大国といわれます。いつ、どこで地震が起きてもおかしくないとさえ言われています。建築物も、地震を予想して建てられ、耐震設計になってきてますし、被害を最小限にする備えや、建築構造へと推進されてます。
その地震の発生以上に毎日、体の中で繰り返されている「がんとの闘い」。
人の体もいつ、どこで「がん」は発症するかわかりません。一生、がん細胞が眠ったまま亡くなる人もいるでしょう。
しかし、高齢になり、がん細胞をもたず、最後を迎えることは稀なことです。
だからこそ、私たちも、最低限の心がまえと、準備だけはしておきたいものです。
誰もががん患者という意識をもって。