「がん」は増え続けています。
日本人は年間約100万人が死亡していますが、その3割32万人位はがんで亡くなっているのです。3人に1人ですね。
65歳以上では、2人に1人ががんでなくなっています。
がん増加の原因は、長寿ともいえます。
長寿はよろばしいことですが、人の体の仕組みからはどうしても「がん」ができやすくなるようです。
がんは、人間の細胞の設計図であるDNAに徐々に傷が入ったために生まれる異常な細胞です。カンタンにいうと、「がんは細胞の老化」です。
DNAの傷が積み重なるには時間がかかります。たった1つのがん細胞が検査でわかるほど大きくなるには10年から20年の時間が必要です。
長く生きなければ、がん細胞はできるいとまがないということになります。
日本人の平均寿命って、82歳くらいだったかと思いますが、明治元年の平均寿命は30歳、ちなみに縄文時代では15歳だったといわれています。
日本人は第2次世界大戦後から急速に長生きの国になっていくのですが、
やはり、一番は乳幼児の死亡率の減少が最大の理由といえます。
女性の平均寿命って86歳ですがこれは子どもの死亡まで含んだものですから、
65歳以上の人はもっと長生きする長寿国家と言えるのです。
世界一の長寿国家は誇らしいのですが、同時に世界一のがん大国となった結果もあります。
衛生環境や医療が良くなった結果、がんが発生できるまで長生きできるようになったともいえます。
もっと長寿社会になれば、もちろん、細胞の老化は進み、がんは増えてくることが予想されます。
人間の細胞は約60兆個、毎日細胞分裂を繰り返し、コピーを繰り返していますが、どこで細胞のミスコピーが起こるかわかりません。
小さなうちに、何もないときから、医療に関して、がんに関して、お金の面に関しても準備しておくことが、「がん」という病気には必要なことなのです。