赤ちゃん→男の人

 

 

 

 

太助~15歳

 

 

日々、勉学に励み

京汰と共に日舞に精進し

休みになると京介を訪ねた。

 

 

 

 

「京介兄さん~」

 

 

あの頃のような

舌っ足らずな呼び方は、消え

成長と共に

京介に似た雰囲気を漂わせていた。

 

 

 

 

 

 

 

しっかりと言葉を理解出来る年頃に

京汰は、伝助と太助に

名前の呼び方を改めさせた。

 

 

 

 

「京介兄さん~」

 

 

 

 

太助の華奢な身体には

一本芯が通っているように

背筋が伸び

そのしなやかな所作が

これからの成長を楽しみにさせた。

 

 

 

 

 

 

 

日舞の舞台では

あの京介が舞った

「藤娘」

が、太助の十八番になりつつあった。

 

 

 

 

太助は

京介の妖艶な舞いが好きだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

相反して伝助は

京汰のような勢いのある舞いが

得意だった。

 

 

 

 

 

舞台で静かなる舞いと

力強い舞いとを

繰り出す二人は、

京汰の後継者とも言われている。

 

 

 

 

 

 

 

 

二人が、舞いを許された

「櫻狂乱」は

双子ならではの息の合った

絶妙な舞いが観客を魅了した。

 

 

 

 

 

 

そして、伝助と太助は

華草流を支える舞い手になろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

鍋エプロン

 

 

太助は

休みになると

京介に料理を習うのが

日課になっていた。

 

 

 

 

「太助~それは、もっと薄く切ったほうが

いいよ」

 

 

 

「これくらい?」

 

 

「うん、それくらい・・・・」

 

 

 

京介は

太助に懐かれてから

どこかで救われていた。

 

 

 

 

 

大輔が庭師として

各地を飛び回る度、

京介は、太助を呼び寄せた。

 

 

 

 

 

「いつになったら大輔兄さんが居なくても

眠れるようになるの?

まるで子供みたい・・・・」

 

 

 

 

「はいはい~子供でもいいよ~

太助が隣に居てくれると

安心して良く眠れるんだ・・」

 

 

 

 

「僕が学校のある日だったらどうするんだよ」

 

 

 

 

 

「だいすけさんも太助の休みに合わせて

お仕事に出掛けるようにしてるから・・・」

 

 

 

 

「はぁ~すっかり僕をアテにしてる・・・」

 

 

 

~太助、京介さんを頼んだぞ~

 

 

 

 

 

大輔は、いつも

太助にそう言って出掛けて行く。

 

 

 

 

 

「いつになったら、大輔兄さん離れ出来るの?」

 

 

 

「それはきっと一生無理だよ」

 

 

 

 

「はぁ~」

 

っと、今日、

何度目かのため息をつく太助に

京介は、

いつも居心地良さを感じていた・・・

 

 

 

 

 

太助も

出会ったあの頃と変わらない

京介の笑顔に

思わず笑いが溢れた。

 

 

「しょうがないなぁ~」

 

 

 

 

 

「太助~いつもありがとう~

それより

京汰さんは、元気なのかい?」

 

 

 

 

「お師匠さん?あぁ~相変わらず元気だよ

おっちゃん・・・あ、家元と口喧嘩ばかりしてるよ」

 

 

 

 

「史郎さんと?」

 

 

 

 

「うん、でも忘れたかのように二人は

いつもくっついてる」

 

 

 

「仲いいんだね~」

 

 

「あぁ~もう、呆れるぐらい・・・」

 

 

 

「ふふ・・・・」

 

 

 

切れ長の瞳に

大人びた表情の

太助の横顔を

京介は、目を細め見つめ続けた。

 

 

 

「ほら~京介兄さん、

次は?」

 

 

「あ、切れた?

上手になったね~」

 

 

「教え方上手いからだよ」

 

 

「生徒が優秀だからだよ~」

 

 

ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~きょうちゅけ・・・だっこ~

 

 

 

 

 

京介は、甘えん坊だった

あの頃の太助を

ふっと想い出した。

 

 

 

 

あれから

たくさんの時間を一緒に過ごし

たくさんの楽しい事を共有した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

泣かれた事も

不貞腐れた事も

抱きついて離れなかった事も

全てが、大切な想い出になっている。

 

 

 

 

京介にとって

太助は、成長と共に

良き相談相手となり

深い絆を感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日もそしてこれからも

京介と太助は

互いを慕い

どんな苦難も寄り添い乗り越える

そんな大切な存在となっていく・・・・・

 

 

 

 

 

 

今もあのゆりかごに

「空」は

可愛い寝顔で眠っていた・・・・

 

 

 

 

 

 

あかちゃんまん

 

 

 

おまけ

 

 

「お前たち、これからは

京介たちを呼び捨てにしない」

 

 

 

「きょうすけって言ったらダメなの?」

「きょうすけって言ったらダメなの?」

 

 

 

「だめ」

 

 

「え~~~っ!」

「え~~~っ!」

 

 

 

 

「そうだなぁ~お前たちの兄弟子になるのだから

京介兄さん~だな。

もちろん大輔さんも同様、大輔兄さんだ」

 

 

 

 

「あ・・・わかった・・・」

「うん、わかったよ・・・で、おっちゃんは?」

 

 

 

 

 

 

 

「あ?私は、おっちゃんでいいぞ~」

 

 

 

史郎が、横から

声を出すと

京汰が睨んだ。

 

 

 

 

 

「あ・・・邪魔だったか?」

 

 

すごすごと引っ込んだ・・・

 

 

 

 

 

 

 

「おっちゃんじゃ駄目だ。

香櫻流家元なのだから、

家元って呼びなさい」

 

 

 

 

 

「おっちゃんが家元だって~」

「おっちゃん?家元だったね~」

 

 

 

 

 

 

「京汰、お前こそ家元だろう?」

 

 

 

 

 

史郎がまた口を挟んだ。

 

 

( `皿´)キーッ!!

 

 

(´xωx`)・・・ごめん

 

 

 

 

「おっしょさんは?」

「おっしょさんは?」

 

 

 

「・・・俺は、その呼び名がいい・・・

変えることはない」

 

 

照れたように

京汰は、鼻をこすった。

 

 

 

 

 

「おっしょさん!」

「おっしょさん!」

 

 

 

「うん」

 

 

 

 

京汰は、嬉しそうに

微笑んだ。

 

 

 

 

この流派を起ち上げ

最初の弟子になった伝助と太助は

京汰の支えだ。

 

 

 

 

きっと、これからも

二人は、京汰の力になるだろうと

史郎は、嬉しそうな京汰に

こみ上げる想いを笑顔で返した。

 

 

 

 

 

ハート

 

 

 

 

 

みなさま~こんにちは~

 

 

ぺこ <(_ _)>

 

 

今日のお話~いかがでしたでしょうか?

太助が15歳に成長し、その姿が、いつのまにか憧れで大好きな京介の雰囲気に似てきたじゃありませんか・・・・

これからの成長が期待出来ます。

 

学校の休みには、必ず京介を訪ね、料理を習うようになり、

もう少し経つと、カフェで同じようにギャルソンの格好で、手伝う姿もみられるでしょう。

お客さんもいつのまにか、京介の子供のように太助を可愛がります。

 

いつまでも赤ちゃんのままの「空」は、可愛い寝顔のままです。

 

 

 

 

 

 

おまけのおまけ~

 

 

「史郎さん・・・あ、暑い・・・・・」

「京汰~気のせいだ。暑くない・・・・・」

 

いつもの朝の風景でした~ちゃんちゃん~♪

この仲良し感が堪らず、画像~頂いちゃいました~(*´v`*)ありがと

 

では、今日もみなさまにとってとっても過ごしやすい一日になりますように・・・

 

 

 

マタネッ(^ー^)ノ~~Bye-Bye!