花命が跳んだ日 | 道誉!DOHYO!

花命が跳んだ日

以前から私のブログを読んで頂いてる方は,私と車の相性が最悪なんは,ご存知かと思います。


興味のある方は,こちらから どうぞ。


今回は,四輪ではなく,バイクと私の出会いの日に起きた,とある出来事を。


私の高校時代あたりは,社会で「バイク=非行」の烙印を押され,高校生には有名な「三ない運動」,「バイクに乗らない・バイクを買わない・免許を取らない」の真っ直中。


当然,学校側の締め付けも厳しく,殆どの親はバイクに乗る事に反対してました。


ここまでくれば見当がついてると思いますが,ウチの親は別。


父は,極めて合理的な考え方なもんで,田舎だったことあり,移動手段として,私にバイクを薦めてきました。


しかし,この話しには黒幕が存在してたんです。


こともあろうに,その黒幕は,My母。


ある程度の年齢の方は「みゆき族」なる言葉をご存知かと思います。


*東京オリンピックの頃, 白のブラウスにロングスカート,リボンベルトを後ろに結び,頭にスカーフを巻き,銀座みゆき通りを意味もなく闊歩してた女性のファッションスタイル。


この,みゆき族が流行る前に,同様のスタイルでバイクを乗り回してた,とんでもない跳ねっ返り娘,それが母でした。


って,だから,こういう息子が生まれたんだろ!


当時の写真を何枚か見た記憶があります。


もちろん,高校の頃,流行りだしたスクーター,ウチにあって母が買い物に使ってました。


当時乗ってるオバサン連中は,社交ダンスでも踊ってるかのようにシャキっと背筋を伸ばして両足をピタっと閉じ,スピードは自転車に気が生えた程度が主流。


なのに何故か,私の母だけ,前傾姿勢でアクセル全開。


って,オイオイ!


だもんで,バイクアレルギーどころか,バイクで飛ばすのがエネルギーの源だった母にとっては,周りと逆で,私がバイクに興味がないのが,不満だったらしいんです。


最初のウチは話しだけだったですが,そのウチ,帰宅すると私の机の上に,見慣れない印刷物が置いてあるんです。


そうです。


バイクのパンフレット,そしてもう一つが原付免許の問題集。


って,どういう親だよ!


TVドラマでよく見合い写真見せられて,うざったがってるシーンがありますが,あの写真,私の場合はバイクだったワケです。


最初のウチは置いてあるだけだったんですが,そのうち,カタログの丸までつけてある始末。


で,私も根負けして,親孝行のつもりで,バイクを買ってもらう事にしました。


おそらく,こんな形でバイクを買うハメになった人間,そう多くないと思います。


って,いるはずないだろ!


で, どうせなら私のライフスタイルに合ったオフロードタイプということで,ホンダのMTX50Rをチョイス。


カタログだけで決めたもんで,実際に納車されら,これ当時の125ccより大きいくらいだったんで,ビックリ。


納車当日は,友達も10人くらい集まり,拍手でバイクを向かい入れるという,お祭り騒ぎになってました。


ちなみに,私この日,自転車屋さんの兄ちゃんに説明受けるまで,バイクのギヤの入れ方知りませんでした。


実家は,関越高速の測道に沿ったとこにあって,試し乗りは,自宅前のこの道に決定。


自宅を背に,右側は全部畑で100mくらいの直線だから初心者にはもってこいです。


そして,あの瞬間がやってきたんです。


いつも母の運転見てたもんで,いきなりアクセル全開でクラッチをつないだのが,間違いでした。


3mも走らないうちに,完全に前輪は浮き上がりウイリー状態。


そのまま前輪は一度も地に着くことなく80mくらい走り,1mほど下に広がる畑へダイブ。


買ったその日に,仮面ライダーのオープニング再現するとは思ってませんでした。


マジで,逝ったと・・・。


でも,ほんの一瞬のはずが,長く感じられ,飛んでる感じしました。


確かに,あの時,風と一つになったのです。


って,何,カッコつけてんだよ!


しかし,いろんな修羅場をくぐってきたせいか,全く怪我なく生還。


バイクも耕したばかりの土へツッコンだんで,キックペダルがグニャッと曲がっただけ。


自転車屋の兄ちゃんも,納品して1時間もしないうちに,修理の引き取りに来たのは初めてだと笑ってましたが,ウイリーしたいのは分かるけど,慣れてからにした方がいいとマジ顔でいわれました。


って,したくてしたワケちゃうわい!


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画像は以前アップした「光の祭典」の続きです。