近道なんて幻想は俺の弱さの中にある | カケラバンクオフィシャルブログ「先の見えないこの時代で」Powered by Ameba

近道なんて幻想は俺の弱さの中にある


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3年前彼らはこう言って、
ライブハウスの最後列の僕らに歌ってくれた。

「カケラバンクに捧げます」

って。

そんな事言われたら、
活動休止まで1ヶ月を切ってた、
ってのもあって、

目頭が熱くなるのは当然だった。

その時の彼らの想いには今でも感謝している。

そんな一生忘れないであろう曲、

「どこまでもドア」を今週カバーした。

弘が映像を撮って来てくれて、
編集し「ヒキカタル」の第3弾として、
昨日You Tubeに公開した。

この歌を歌ったら、
ずっと近道を探してた20代後半の頃を思い出した。

簡単に上手くなる方法や、

簡単にプロになれる方法や、

簡単に目の前のドアという試練を乗り越える方法。

そんなのをずっと探してたあの頃を。

この歳になって思う。

あの頃の近道を探してる時間を、
練習をする時間経験する時間、
失敗する時間に変えてたら、
もっと成長してただろうなって。

試練なんて一つ越えたからって、
はい終わりって訳じゃなかったって。

一難去ってまた一難。

って言葉通り、
死ぬまでずっと続くものなんだって。

そう思える今は、
じっくりと今の試練と、
向き合って自分のやり方で、
ちゃんと乗り越えようって思う。

なんなら、

近道を探して時間を無駄にしたなぁ、
って想いに今なれてるのは、
近道を探し続けたからなんだし、

そんな経験さえ今の自分にとって、
無駄じゃなかったなぁって思えてる。

たくちゃんの、

「近道なんて幻想は俺の弱さの中にある」

っていうこの曲の歌詞が、
僕の曲「Song for you」の、

「地道が一番の近道だとこの歳になって実感」と重なり、

僕らはやっぱり同志だなって改めて思った。

同じような境遇で、
同じような経験をし、
同じような感性で、
同じような眼差しをしている、

本当の「同志」に、

人生の中で何人と出会えるだろうか、

ってたまに考える。

きっと数人だと思う。

紛れもなくその中の1人である、
彼ら「ききまたく」の唄を、
生きてる間にカバー出来、
またまたその中の1人、
弘に作品にして貰えた幸せを、
今ちゃんとかみしめようと思う。


20170605a

※上記写真:櫻井幹也