映画「バッドガイズ!!」平成29年2月21日公開 ★★☆☆☆

(字幕翻訳 岩辺いずみ)

 

 

アメリカのニューメキシコ州。

けんかっ早いテリー(アレキサンダー・スカルスガルド)とおしゃべりなボブ(マイケル・ペーニャ)は警官ながら、

悪人を見つけては脅し、暴行を加え、ドラッグをくすねるなどの悪事を繰り返していた。

ある日、二人はストリップクラブの経営者を脅迫。

しかし、バックには裏社会を仕切るイギリス人(テオ・ジェームズ)がいて……。(シネマ・トゥデイ)

 

 

キャラの違う凸凹コンビの警察官のバディもの、といったら、もう散々たくさんあって、

個人的には「アザーガイズ」のマーク・ウォールバーグ&ウィル・フェレルのコンビが好きですけどね。

 

今回の二人は、

北欧系超イケメンで美ボディと高貴なオーラを兼ね備えたアレクサンダー・スカルスガルド演じるテリーが「馬鹿なほう」

今一番売れっ子のヒスパニック系俳優のマイケル・ペーニャ演じるボブが「知的なほう」

という、かなり見た目を裏切る設定。

テリーは、サイズのあわないスーツを着て、おかしな姿勢でのしのし歩いたり、ボブが黒ぶちメガネかけたりしてましたが

それでもかなり無理無理な感じです。

 

ストーリーはあんまりにも平凡なので書く気にもなれず。

せいぜいが「あぶない刑事」レベルです。

 

 

ただ、悪党のバードランド役のケイレブ・ランドリー・ジョーンズの怪演にはゾクゾクしました。

オネエ系で変な色気があって、めちゃくちゃ気持ち悪いです(褒めてます)

暴力刑事のテリーにボコられて片目を潰され、眼帯姿での再登場シーンがまた、たまりませ~ん!

 

 

悪の黒幕みたいな男が真ん中のあごひげ男なんですが、テオ・ジェームズに似てるな、と思ってみていたら

エンドロール見たら、なんと彼本人でした。

彼は「ダイバージェント」ではバイトリーダー的役割で、ヒロインの淡い恋の相手というような役だったし、

どう考えても黒幕キャラには思えないんですけど(実年齢も30歳そこそこ)ほとんど違和感なかったですね。

 

ケイレブもまだ27歳だから、この作品は、

「ベテランが若手に食われた映画」と記憶に残りそうです。

脚本と演出がまずいだけだから、主役のふたりに責任はないんですけどね。

 

ところで、「テリーはグレン・キャンベルが大好き」というちょっと意外なところを狙った設定になっているため、

「ラインストーン・カウボーイ」とか「ジェントル・オン・マイ・マインド」とか「恋はフェニックス」、「ガルベストン」

「ウチイタ・ラインマン」・・・などヒット曲がガンガンかかります。

 

いいタイミングで使われているかどうかは非常に疑問ですが、

中高年にはおなじみの彼の癒しのカントリーギターが、若い人たちに知ってもらえれば嬉しいし、

今療養中の彼に(楽曲使用料で)少しでも支援できれるのなら、結構なことでございます。