映画「SCOOP!」 平成28年10月1日公開 ★★★☆☆



写真週刊誌「SCOOP!」に所属し、数々のスクープ写真を撮ってきたカメラマンの都城静(福山雅治)。
しかし、今ではギャンブルに溺れている上に借金に追われつつ、フリーランスのパパラッチとして生活していた。
そんな中、「SCOOP!」に配属されてきた新人記者・行川野火(二階堂ふみ)とタッグを組むことに。
情報屋のチャラ源(リリー・フランキー)からのネタと場数を踏んできて培ったベテランならではの勘を武器に
次々とスクープをものにする静たちだったが、やがて大きな事件に関わることになり……。(シネマ・トゥデイ)


ハリウッド映画のジャパンプレミアとか、邦画の完成披露試写会とか、
今までは年にせいぜい2回くらいしか行けなかったのに、
なんとこの1か月で3回、今年になってからだと6回も招待状がきました!
(ロクヨン、レヴェナント、XMENアポカリプス、スーサイドスクワッド、真田十勇士、SCOOP)
怖いくらいです。

今日は福山雅治が登壇ということで、女性たちのすごい熱気の中、渋谷ヒカリエホールで鑑賞。
「テンガエッグ」とか「コカンスポーツ」とか、下ネタばっかりの舞台あいさつで、
熱狂的な福山ファンは若干引きぎみだったかも・・・・・?
報道陣の数もすごかったけれど、ここは多目的ホールで、段差ナシのパイプいすという
まあ映画鑑賞をする上では劣悪環境ですが、ナマ福山を観られたんだから、贅沢は言えません。

ともかく、SNSアップが条件なので、ネタバレ少な目で感想を書きます。

フリーの「中年パパラッチ」都城静は、過激な芸能暴露写真のカメラマン。
ある日元妻の副編集定子(吉田羊)に新人記者滑川野火(二階堂ふみ)を押し付けられますが
この凸凹コンビは意外とチームワーク良くて、すごい特ダネスクープを連発していくんですが、
ある日、懇意にしてる情報元チャラ源(リリーフランキー)から電話がかかってきて・・・・
と、この先は、プレスシートでも袋とじになってたから、言わない方がいいですね。

ラストを書かないと、あんまり書くことないので、とりあえず見どころを・・・・

①福山雅治が下ネタしかいわないスケベな中年カメラマン!ということ。
エリートや知的な役が多かった彼ですから、思い切ったキャスティング、といえますが、
(舞台挨拶を聞くと)どうも本人はノリノリで都城になり切っていたみたいです。
ただ「ナイトクローラー」のルイス(ジェイク・ギレンホール)みたいなぶっ飛びキャラでもなく
別にフツーの人で、良くも悪くも魅力には欠けるような・・・・


②クラブで半裸の女性たちがはべってたり、ポールダンスしてたり、「裸要員」のモブキャラ多し。
セックスシーンが手ぬるいのは、ぎりぎりPG12どまりで、R指定をかわす配慮だったんでしょうか。
「撮られる側」も斉藤工以外は無名の人ばかりで、なんだかね・・・

③それぞれの人物を掘り下げる描写はほぼなし。
でも(舞台あいさつに登場した)5人の手練れの俳優さんたちの名演技で納得いくものになってました。
ただ、チャラ源との因縁については(いくらリリーさんが頑張っても)ちょっと説明不足でしょ!

見どころをいうつもりが、けっこう「ダメ出し」になってしまいましたが、
家族でも見られるエンタメ作品としては、コメディーありアクションあり、業界ものの要素もあり・・・
サービスてんこ盛りのエンタメ映画です。

刹那的にはかなり楽しいものの、どう考えても計算された脚本とはいえず・・・・
野火はこのあと業界トップの名記者になったとして、
「これは彼女に仕事を教えた伝説の師匠の話です」みたいな額縁を付けたとしたらどうでしょう。
二階堂ふみちゃんは、右も左もわからない素人記者でも
逆戦練磨のベテラン記者でも、同じビジュアルでリアルに演じ分けられるので
結局のところ、「主人公は野火」だと思うと、合点がいく気がします。