映画 「探偵はbarにいる2 ススキノ大交差点」 平成25年5月11日公開 ★★☆☆☆

原作本 「探偵はひとりぼっち」 東直己 早川文庫 ★★★★☆



読んで♪観て♪


札幌・ススキノの探偵と相棒兼運転手の高田は、相も変わらず危ない仕事で日銭を稼ぐ日々を送っていた。

そんなある日、友人だったオカマのマサコちゃんが殺害される事件が発生。

警察の捜査は遅々として進まず、探偵が独自に調査を始めるが、事件の背後にカリスマ政治家の影がちらつく。

やがてマサコちゃんが熱狂的ファンだった美人バイオリニストの弓子が現れ、

探偵に事件の真相を暴くよう依頼する。                         (シネマ・トゥデイ)


前作、けっこう面白がって観た記憶があるんですが、先日地上波で放送したのを見たら、

あれは酷いね・・・

80年代のアナログ環境をさほど違和感なくとりこんだのはエライですけど、

ミステリアス度ゼロの小雪の役はどうにかならなかったのか?せめて電話では別人ぽくしゃべれないの?

ただ、大泉洋と松田龍平のコンビは原作で想像していた以上のナイスなバディ関係で、続編が楽しみ!と思ったのも事実。


今回の原作はススキノ探偵シリーズとしては5作目の「探偵はひとりぼっち」

知り合いのオカマのホステスを殺した犯人をつきとめる!

という自らに課したミッションは原作と同じですが、

今回のヒロイン、バイオリニストの弓子(尾野真知子)は映画オリジナルです。

この猪突猛進の大阪弁の女性はかなり話を面白くはしてくれそうだけれど、

札幌(およびその周辺)の市井の人たちをリアルに描いた原作のよさは失われそうですけどね。

尾野真知子は好きな女優さんですが、あのバイオリンの構え方は素人目に観ても違和感ありあり。

子役の子のほうがよっぽどこなれた感じで楽器に触れていましたよね。

そうまでしてバイオリン登場させる理由があったんだろうか??


今回も大倉山ジャンプ台で危機一髪!なシーンから。

吹き替えなしの体張ったシーン多いのは、このシリーズ恒例となりつつあります。

松田龍平は北海道大学のヲタクな大学院生でも「舟を編む」とは大違い。

常にテンパってる俺に対して、いつも飄々としていて何気に戦闘能力高い武闘派の高田。

このこの二人、ずっと見ていたいです。


オカマバーのゴリや篠井英介、 バイセクシャルの記者の田口トモロヲ、

自意識過剰のエロいウエイトレス安藤玉恵、やたら厳しい看護婦にも大笑い。

脇キャラや小ネタは楽しくてたまらないんですけど、

急にテンポ悪くなってどうしようもなく退屈になる時間が何回かあって、

古沢良太脚本(共同脚本ではありますが)でこんな思いしたの初めてです。


カリスマ二代目政治家というのはどう考えたって横○さんですよね。

原作に登場するやけにリアルな怪しげなミニコミ誌や写真週刊誌とか、グレーゾーンの輩がことごとく省略で、

当の代議士もさわやか系、「先代の妾」も映画ではずいぶんあっさりしていて、なんか物足りないの・・・

コメディなんだからビビらなくてもいいのにね。



読んで♪観て♪

ただ、終始ポンコツだとか、買い換えろとか言われ続けるひどい扱いだったせいか、

「光岡自動車」のクレジット、やや控えめでしたが、

このViewtだけは、どんなに煙吹いてもボコボコにされても素敵だったなぁ~

褒めてやさしく接すればこんなに気持ちよく走ってくれる・・・

「探偵」はこの車も含めて三人組なのかもね?