映画 「アイアンマン3」 平成25年4月26日公開 ★★★★☆



読んで♪観て♪



スーパーヒーローで編成された部隊アベンジャーズの一員として戦い、

地球と人類を滅亡の危機から救ったアイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)。

だが、アメリカ政府はスーパーヒーローが国の防衛を担うことを危険視するようになり、

それを契機に彼はアイアンマンの新型スーツを開発することに没頭していく。

そんな中、正体不明の敵によってスターク邸が破壊され、これまでのアイアンマンが全て爆破されてしまう。

何もかも失ったスタークだが、人並み外れた頭脳を武器に孤独な戦いに挑む。(シネマ・トゥデイ)



去年のGWはウラジオストックで、ロシア語吹き替えの「アベンジャーズ 」を意味不明のまま観てました。

DVDで復習するのも忘れて、3年前の「アイアンマン2 」の内容もほぼ忘れた状態での鑑賞でした。

アメコミやアニメのディープなファンを満足させ、そして私みたいな映画しかしらない人にも楽しめる・・・

ハリウッドのエンタメ映画は凄いですよね。

前作の1も2も知らずにいきなりこれだけ観たとしても、それなりに楽しめるんじゃないかと思います。


歴代のパワードスーツの機能やデザインのバーションアップの変遷もわからず、

それでも前回小さいアタッシュケースにコンパクト収納できるのをみて感激したんですけど、

今度開発しているマーク42はパーツごとに分解できて、遠隔操作が可能。

それぞれが呼べばびゅーんと飛んでくる・・・まるで可愛いペットみたいです。


読んで♪観て♪


とりあえず↑これは右腕だけ。


「アベンジャーズ」でもトニーはメカ担当、という感じでせっせと作ったり修理したりしてましたが、

彼はヒーローである前に天才科学者ですからね。

「アーマーを身に着けたトニー・スタークというヒーローが世界を救う」というのが従来の流れでしたけど、

本作を観ていると、あくまでも主役は「人間」だということに気づかされます。

優秀な学者やエンジニアの発想や技術力が形となって物質社会を進歩させるのだけれど

その運用には危険が伴うこともあるということ。

「人間のエゴが純粋な理想や探究心を持つ研究者に道を誤らせる・・・」


なんてことをエンタメ映画の中にさりげなく混ぜ込んでくるんですね。


兵器としてのロボの戦いなんて、基本パワーとかスペックの勝負で、新しい機能のおかげで勝利!

っていうので絵的には充分興奮できるんですが、

今回の主役はメカではなくてあくまでも人間なのがいいですね。


不眠とパニック障害に苦しむトニー・スターク。

自宅もスーツも失い、ボロボロになったトニーがたどりついた田舎町で出合った一人の少年。

「整備士だったら何か作れば?」

この言葉に原点に戻れたトニーは、普通のDIYショップで雑貨を買い込んで、手作りの戦闘ツールを作ります。

ポテト銃をかまえたほんとに幼い少年なんですが、子どもにも甘さをみせず、対等に話する距離の取り方もいいです。

このルーク少年(タイ・シンプキンス)とのシーンはものすごく素敵なんですが、画像すら見つかりません。


読んで♪観て♪

↑これは「スリーデイズ」のときのタイくんですが、かわいいだけじゃなくて演技もしっかりしてます。



最近「予告編が見どころのすべて」という映画多いんですが、いやいや、この作品に関しては、見どころてんこ盛りですよ。


ペッパー・ポッツは、トニーの「最愛の人」で、スターク社の社長でもあります。

今まではパートナーとして楽な仕事ぶりが気になってたんですが、今回はとにかく大活躍です。

グウィネス・パルトロウが最近「世界一の美女に選ばれた」件についてはけっこう非難ごうごうですが、

この映画でちょっと株をあげたんじゃないでしょうか。

美貌はともかく、ちらっと映った腹筋は見事でした。


ところで今回の敵は「マンダリン」

アメリカに無差別テロをしかけ、電波ジャックで声明や処刑を生中継するおそるべきテロリスト。

ビン・ラディンを思わせる雰囲気風貌のこのカリスマをベン・キングスレイの怪演で。

ここだけ観るとまたイスラム圏からクレームでそうですが、実は陰で操っていたのは全く別の組織です。


ことの発端は1999年の大晦日、ひとりの男との出会いだった・・・・

と最初からヒントだしているので、敵の正体はほぼ想定内なんですが、

遺伝操作システムへの侵入・・・

生体電位の利用・・・

DNAの再コード化・・・

脳の未使用領域を刺激・・・・

意味はわからないまでも、エクストリミス・テクノロジーは夢物語でなく、何だかリアルです。


身体に爆弾をまきつけた自爆テロ、も充分恐ろしいですが、この「人間兵器」の怖いこと!

トニーも敵もスーツ着てない「生身の人間」の状態がほとんどなので

時々アイアンマンの映画だということを忘れてしまいましたが(バイオハザードじゃないか?)・・・


予告編でも流れている、飛行機から乗客が投げ出されるシーン。

13人をどうやって救うか?たったひとりで、ですよ。

このオチにも大興奮でした。


上映後にはおきまりのサービスカットあるので、長い長いエンドロールにも耐えて席を立たないでください。

でも「マイティ・ソー」の新作の告知は別にいらなかったような・・・・

そういえば、今回トニーがこんなにピンチだったのに、ソーとか、アベンジャーズの仲間たちは

まったくスルーでしたね。酷~い!!