映画 「幸せの行方」 平成24年1月14日公開 ★★☆☆☆



読んで♪観て♪

大富豪の御曹司デビッドとごく普通の家庭で愛情に恵まれて育ったケイティは、

出会ってすぐにひかれあう。

周囲の反対を押し切って結婚した2人は田舎でつつましい生活を始め、

やがてケイティが妊娠する。

しかし一族の血を自分の代で終わらせたいと考えるデビッドは、ケイティに中絶を強要し……。

(映画com)


ひと組の男女が出会い、お互いに惹かれあって、やがて結婚。

育った環境の違いはあるものの、純粋に愛し合う姿はほほえましく、

御曹司でありながら父の反対を押し切って、

普通の家庭に育ったケイティとふたりで小さな雑貨店をはじめようとするデビッド。


まるで「きみに読む物語」の逆バージョンみたいですが、心和むのはここまで。


お互いのことを何も知らずに結婚してしまうのはなんて怖いんでしょ。

結局デビッドは父の下で働くことになり、ケイティは夫の家に援助してもらって医学生に。

経済的には安定しても次第に二人の仲はぎくしゃくとしてきて、

妻の妊娠をきっかけに、デビッドはDV夫へと豹変し、

ある日ケイティの姿が消えてしまいます。


「母の自殺を目撃したトラウマ」から自分が父親になることを拒否した・・・

という説明がされますが、デビッドの一連の言動はそれだけでは納得できません。

ケイティがさっさとこの関係から退散しなかったのも

お金が原因だったとしたらかなり情けない話です。


実話だから仕方ないけれど、どこかに共感ポイントを作ってくれないと

サスペンスドラマというより、単なる無責任な「再現ドラマ」になってしまいます。

「DVのキョーレツさ」とか「最低男度」を競って盛り上がる・・みたいな。


昔フジテレビの朝の帯番組「こたえてちょーだい」でよく再現ドラマやってましたが、

殺人が起こる前くらいまでは、「わたしの周りのDV男」への視聴者投稿を、

贅沢にも、ライアン・ゴズリングとキルティン・ダンストで撮っちゃいました~という感じ!


映画としてはかなり酷いもんです。


実際の不動産王の子息夫人の失踪事件の映画化といいながら、

遺体も見つからず、たしか無罪が確定した?はずなのに、

映画の中では「殺したのはコイツだ」とほとんど言っちゃってます。

まだ存命の人ですよね?いいのかな?


日本で行ったら故三浦カズヨシ(サッカーの人じゃないです)の「ロス疑惑」?

彼だって某大物タレントの甥でしたしね。

限りなくクロに近い、という状況は、野次馬たちにはとてつもなく楽しい。

結構私も毎日テレビ見てましたが、

じゃあ有名人気俳優主演で映画になったら見るかというと・・・どうでしょう?



ライアンとキルティンも素敵に撮ってもらってるのは最初のうちだけで、

後半、かなりお気の毒なことになってます。

役柄の広さではピカイチのライアンですが、今回のサイテー男のレベルは

「ブルーバレンタイン」をはるかに超えています。

昨日今日のファンはドン引きしてしまうかも。


私は、といえば、たしかにちょっと残念には思ったけれど、

大丈夫、まだまだファンですよ~

「老けメーク」とまさかの「女装」には大ウケでした。


彼の主演映画、ずいぶん見たつもりでいたのですが、実はわずか6,7作。

でも作品ごとの役のキャラクターが全くかぶらないので、

演じた役柄がごっちゃになることは絶対にないです。


昔の主演作はとりあえず、レンタルできるものからコンプリートしたいと思います。