映画 「恋の罪」 平成23年11月12日公開 ★☆☆☆☆



読んで♪観て♪
どしゃぶりの雨が降りしきる中、ラブホテル街のアパートで女の死体が発見される。

事件担当する女刑事・和子(水野美紀)は、仕事と幸せな家庭を持つにもかかわらず、

愛人との関係を断てないでいた。

謎の猟奇殺人事件を追ううちに、大学のエリート助教授・美津子(冨樫真)と、

人気小説家を夫に持つ清楚で献身的な主婦・いずみ(神楽坂恵)の驚くべき秘密に触れ

引き込まれていく和子。

事件の裏に浮かび上がる真実とは……。

3人の女たちの行き着く果て、誰も観たことのない愛の地獄が始まる……。

                                         (GOO映画)


園子温監督の映画をはじめて映画館で観ました。

DVDになってからでもいいかな?・・・とも思っていたんですが、

部屋で母親がこんなDVD観てたら、家の中気まずくなりそうで、

軒並みの高評価につられて、思い切って映画館にいきました。


実話をベースにした・・・というふれこみだったので、

「人の体とマネキンを合体させた猟奇殺人」の部分だと思ったら、

あの「東電OL殺人事件」のことでした。

え、今さらですか??

たしかに一流企業の管理職の女性が退社後に円山町で売春してたというのは

かなりのインパクトでしたし、

興味本位の実名報道や被害者遺族のプライバシー侵害が問題になっていましたが、

ごく最近、容疑者とされたネパール人のDNA鑑定について疑問が起こり、

「エリート売春婦の事件」というより「冤罪事件」としての扱いになってきました。


性的倒錯者、というか、性依存症の女性なんて「いない」とはいいませんが、

都合よくタイプの違う「淫乱女」が三人も揃うのなんて、

これはもうスケベな殿方むけのエロ映画としか思えなくて、

どうにも、どうにも・・・であります。



有名作家の慎ましい妻が実は・・・ということなんですが、

神楽坂恵が刺繍のカーディガンとフレアスカートで登場した時から

「貞淑妻のコスプレ」にしか見えなかったんですけど・・・

彼女は夫の了解を得てソーセージの試食販売のパートをはじめ、

その後AVデビューという一足飛びの転身・・・ってすごいですね。

世のご亭主たちはおちおち奥さんをパートになんか出せませんね。


AV業界のことはわかりませんが、試食販売で

「ソーセージはいかがですか?おいしいソーセージですよ」

とは言わないと思います。まずは商品のPRですから。

それに声を張れば良いってもんでもないですが、

店長が岩松了だからなんとなく気が済んでしまいました。


神楽坂の演技について何かいうのはタブーなんでしょうか?

タブーみたいだから触れるのはやめます。


二人目は昼は大学の助教授、夜は円山町で客引きする売春婦というアラフォー女性。

これが件の事件をインスパイアということなんですが、やはりリアル感ゼロです、

そういうの求める方がまちがっているのでしょうが、

引用されたカフカや田村隆一もお気の毒です。


そして三人目。

水野美紀までが夫の後輩の性の奴隷になってる刑事役って

これは彼女のキャリアにプラスなんだろうか?

アクションもこなせるのだから、普通に武闘派の女刑事だったらカッコいいのにね。


予告編でもインパクト大だった、助教授女性の母親のせりふ。


「売春の方はうまくいっているの?」

「あなたは下品に堕ちていくと息がつけるのね」

「この子の父も下劣で頭悪いひとでした。

よろこばしいことに10年前に死にましたの」

そして

「あ~ら、あなたこそ死ねばいいのに・・!」


あの事件の被害者家族の感情を考えたらあまりなんですが、

それを忘れて引き込まれるほどの怪演技。

★ひとつは 大方斐紗子というベテラン女優さんへ。



劇場鑑賞した女性の感想はどんなだったのでしょう??

普通の映画館でふつうに上映していますが、おじさんばかりで気まずかったので、

女性の方はレディスデイでご覧になるのをお勧めします。



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