映画 「女の子ものがたり」 平成21年8月29日公開 ★★☆☆☆
原作本 「女の子ものがたり」 西原理恵子 作 小学館
 ★★★☆☆ → 女の子ものがたり①

読んで♪観て♪


36歳の漫画家の高原菜都美(深津絵里)は、昼間からビールを飲み、
たらいで水浴、ソファで昼寝をするなど
スランプから抜け出せない生活を送っていた。
新米編集者の財前(福士誠治)にも愛想を尽かされ、
キツイ一言を言われてしまうが、
幼いころに過ごした友だちとの思い出にふけるうちに、
菜都美の心が徐々に変化し始める。   (シネマトゥデイ)


漫画家となったもののスランプに悩む「現在」の作者が
「きいちゃん」「みさちゃん」とすごした
少女時代を回想するストーリーで、
回想シーンは、ほぼ原作どおりでした。

「女の子ものがたり」というタイトルや
キャストの可愛らしいお嬢さんからは
想像できないくらいの、劣悪な環境。
経済的にも倫理的にも
けっして誇れない封印していた昔の思い出。
原作を読んだ時はかなりショッキングでした。

映画化でも、けっして「きれいごと」で
終わらせているわけじゃないのですが、
貧乏で臭くていじめられている子たちが
とっても可愛らしくて、着ているものも
なにげにプリティです。

きいちゃんが、ガソリン泥棒の手伝いで
ボースを持たされたまま、ほったらかしにされたシーン。
原作では、あまりのカッコ悪さ、せつなさに
思考が止まってしまいましたが、
映画では、アメリカングラフティ風の雑誌の切り抜きのような
キュートなファッション。
みじめさゼロでした。

掃除もろくにしていない「ハズ」の奈都美の仕事部屋も
散らかってはいるものの、ファッションも小物も
センス良くてコラボグッズが発売されそうな感じ。
お金をはらってまで「いやなもの」は観たくないけど、
これってちょっと違ってませんか???


セリフとカも、ホントに「学芸会」みたいで、
小学校→中学校でキャストが変わるのだけれど、
これもうまくつながっていない。

両親の喧嘩に眠ったふりをしたり、
辛い時におまじないを唱えたり、
子どもの力ではどうにもならないことから
体をかわし、折り合いをつけていく・・・
ここはいじらしかったです。


でも、映像になってよかったところは少なく、
↑ の画像の倉庫に書いた大きな「壁画が」一番雄弁でした。


原作の「子ども時代」に現在のシーン」を追加して、
場面を切り替えながら見せていくというのは、
重松清原作の「きみの友だち」と同じ手法で、
しかも主人公の相手役は福士誠治でした。
この時は確か記者でしたが、
ものすごく似ているように感じたのは私だけ?

申し訳ないけど、この映画、私には全くダメでした。