人工知能ワトソンとプレシジョン・メディシン① | 八朔は「がん」なんかに負けない

八朔は「がん」なんかに負けない

2005年11月健康診断で肺に影(10cm)、その後がんセンターで肺がんと診断。病院の治療は受けるが自分の力で治すと決心
。白血球が がんを攻撃して壊れていくイメージしています。手術不能 放射線30回抗がん剤1クール4回受ける。扁平上皮がん

NHK NEWSWEBより(一部抜粋)

 

東京大学医科学研究所の附属病院は、アメリカのIBMなどと協同で、人工知能を備えたコンピューターシステム

ワトソン」に2000万件に上る「がん研究の論文」を学習させ、診断が極めて難しく治療法も多岐にわたる白血病などのがん患者の診断に役立てる臨床研究を進めています。


このうち60代の女性患者は当初、医師から「急性骨髄性白血病」と診断されこの白血病に効果がある2種類の抗がん剤の治療を数か月間、受けましたが、意識障害を起こすなど容体が悪化し、その原因も分かりませんでした。

このため、女性患者の1500に上る遺伝子の変化のデータを人工知能に入力し分析したところ、人工知能ワトソンは10分ほどで女性が「二次性白血病」という別のがんにかかっていることを見抜き、抗がん剤の種類を変えるよう提案したということです。

 

女性は、治療が遅れれば、免疫不全による敗血症などで死亡していたおそれもありましたが、人工知能ワトソンが病気を見抜いた結果命を救われ、無事退院しました。

こうした病名の診断は、現在、複数の医師が遺伝情報のデータと医学論文を突き合わせながら行っていますが、データが膨大なため必ずしも結論にたどり着けるかどうか分からないのが現実です。

 

東京大学医科学研究所附属病院では、この女性患者以外にも医師では診断が難しかった患者2人について、人工知能ワトソンが特殊な白血病だと見抜き、治療方針が決定されるなど合わせて41人について、治療や診断に役立つ情報を人工知能が提供したということです。

 

救われた患者さん

人工知能ワトソンによって命を救われたY(女性)さん(66)は、おととしの夏ごろから体調に異変を感じ、極度の貧血と診断されていましたが、去年1月、東京大学医科学研究所附属病院で急性骨髄性白血病と診断され、その日のうちに入院しました。

2種類の抗がん剤を組み合わせる標準的な治療を受けましたが、体の免疫機能を担う白血球の数は回復せず、高熱を出して意識障害を起こすなど死を覚悟した時期もあったと言います。

病院は、回復が見えないYさんの病気の原因を人工知能ワトソンを使って探りました。

まずYさんの遺伝子を詳しく調べ変化が起きている箇所を1500箇所ピックアップしました。

 

これらの変化がどう関わって病気を引き起こしているのかワトソンに分析させたところ僅か10分後には「STAG2」と呼ばれる遺伝子の変化が根本の原因を作り出している「二次性白血病」である可能性が高いことを見抜いたということです。

このため、病院は、別の治療薬に変えるなど治療方針を変更。その結果、Yさんの体調は徐々に回復し、去年9月には退院することができました。

Yさんは「あと1年ほどすればこの世からいなくなると覚悟した時期もありました。

今生活できているのも人工知能のおかげです」と話していました。

 

医療分野での活用

東京大学医科学研究所が導入している人工知能「ワトソン」は、遺伝子の変化が複雑に絡み合って発症する白血病などの血液がんの分析を主な対象にしています。

これらの分野では論文の数が膨大になりすぎて、どの遺伝子の変化が互いにどのように影響し、がんを引き起こしているのか、医師ひとりひとりが理解するのが不可能になりつつあります。

ワトソンはこうした論文を2000万件以上読み込んでいて、数多くの遺伝子の変化がどのように絡み合いがんになるのか学習しています。

そして、そこに患者の遺伝子の変化の情報を入力すると、膨大な論文の中から、まず関係するものを選び出してきます。

 

そのうえで、それらの論文に書かれた内容をもとに患者の遺伝子の変化が互いにどのように影響し合っているのか評価し、さらに病気を引き起こす根本となった重要な変化はどれかを突き止めて効果が期待できる治療薬などを提案します。

こうした医療分野での人工知能の活用はアメリカで先行していて、すでに複数の病院で白血病や脳腫瘍の治療の支援などに使われています。

 

ワトソンについてはいったん終わります

 

次はプレシジョン・メディシン(精密医療)についてです

 

プレシジョン・メディシン(精密医療)とは

各個人に応じたオーダーメイド治療であり、これまでの医学では、ある患者さんにはこの治療という型にはまった治療法しかなかったものが、医学の進歩でオーダーメイド治療が可能になりました。

 

特に、がん患者のがん遺伝子を調べ、選択的な治療薬の投与を行い、乳がん、肺がんなどで実績を上げています。

 

従来の抗がん剤治療(標準治療)ではやってみないと効果がわからないし、副作用も大きかったが、このプレシジョン・メディシンでは治療の有効性が予想しやすく比較的副作用が少ない利点があります

 

このため効果の期待できない薬の副作用を回避できます

 

昨年11月20日にNHKスペシャルがん治療革命プレシジョン・メディカルが放映されました。

 

その反響は大きく、先日4月1日に がん患者会「いずみの会講演会」に講師としてお話し頂きました小澤さん「ガンの辞典編集長」のホームページに放映終了後、メールでの問い合わせが数千件入りビックリしたそうです。

 

ですので その内容をビデオを見ながら書きたいと思います