赤血球の遺伝子が突然変異によって、鎌状に変形してしまう病気に「鎌型赤血球症」があります。
これは、赤血球の遺伝子が、「遺伝子突然変異により、11番染色体にあるヘモグロビンβ鎖の6番目のアミノ酸に置換が生じることが原因である。そこには本来はグルタミン酸が入るのだが、バリンがその代わりに入って合成が行われる。」ことで起こる病気です。
「遺伝子型がホモ接合型の場合、常時発症しているのでたいていは成人前に死亡するが、遺伝子型がヘテロ接合型の場合、低酸素状態でのみ発症するので通常の日常生活は営める。」
ただし、ヘテロ型でも、少しの運動で貧血になるそうで、日常生活に支障がないとはいえません。
遺伝子のコピーを、たった一箇所間違うだけで、これだけの病気になるのです。
放射線を浴びて遺伝子に変形をきたすことが、どれほど恐ろしいことか、私はこの鎌柄赤血球の写真を見ただけで、すぐにわかりました。
一か所のコピーミスで、赤血球の形状がこれだけ変わることを恐ろしいと感じるかどうかが、その個体の遺伝子を次世代に残していけるかどうかの分かれ道だと思います。
「鎌形赤血球症」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8E%8C%E7%8A%B6%E8%B5%A4%E8%A1%80%E7%90%83%E7%97%87