原子力設備管理部 燃料技術G 課長 巻上毅司
原子力設備管理部 課長 黒田光
副社長 原子力 立地本部長 武藤栄
原子力設備管理部 課長 小林照明


司会:よろしゅうございますでしょうか? おまたせしました。これより副社長武藤の記者会見を始めさせていただきます。陣頭指揮等の事情も有りますので1時間程度でお願いしたいと思います。またお手元には7時現在の地震による影響、モニタリングのデータなどご用意いたしております。

始めに武藤から一言申し上げまして,その後、皆さんのご質問をお受けしたいと思います。よろしくお願いいたします。

武藤(以下M):副社長の武藤でございます。(お辞儀)このたびは私どもの原子力発電所のトラブルに係わりまして、地域の皆様方、広く社会の皆様方に大変なご心配とご迷惑をおかけておりますこと、心よりお詫び申し上げたいと思います。(深くお辞儀)

本来であれば、日々私から、プラントの状況等、ご報告申し上げるところでしたが、事故当日現地にヘリコプターで飛びまして以降、こちらに戻りましても対策本部を離れることが出来ず、このタイミングになってしまったことをお詫びを申し上げたいと思います。(お辞儀)

今後は出来るだけ私から発電所の作業の状況など、ご報告差し上げたいと言う風に思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

東京電力といたしましても、引続き、政府、関係省庁、自治体の皆様方と緊密に連携を取りながら、また多くの皆様方の応援をいただきながら、(???)の皆様方の安全を最優先に1日も早い設備の安全性の確保に全力で取り組んで参りたいという風に思っております。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

司会:以降、失礼して着席させていただきます。お手元の資料ですが,7時現在の地震による影響などに関しまして、下線部の記載のとおりでございます。のちほどご参照いただけたらと思います。それでは皆様からご質問をちょうだいしたいと思います。

記者:アエラ編集部の~です。今回原発安全神話というのが崩壊したと思うのですが、原発一筋で歩んでこられた武藤さん、福島にも(???)今回のことをどうとらえているか?という事が一点。そして、天災とはいえ、東電の人災的な部分も少なくなかったのではないか。東京電力側のリスクマネジメントが充分機能してなかったのではないか。その2点をお願いします。

M:あの~大変に大きな未曾有の津波を受けたわけでありまして、ではありますけど、その結果としてこのような事態になったことは非常に申し訳なく思っています。ともかく一刻も早く設備をしっかりと完全な状態に戻して行くということが大事だと思っておりまして、全力をあげてそれに取り組んでいるところでございます。

それから地震のあとの対処でありますけれども、発電所へも電源の供給がなくなる中で、非常に厳しい状況の中で、原子炉そのものは安全に停止をしたわけでございますけれども、原子炉を冷やすということにつきまして、最大限の努力をしてきたつもりでございますけれでも、現在のよううな状況で、まだその努力を(動画停止)

…駆動するタービン駆動の給水のポンプがあるわけでして、これは設計通り動いたわけでありますけれども、それ以降、原子炉の中に注水する手打てにつきましては、ご指摘の通りアクシデント・マジメントという手順の中で、いろいろな手だてを我々はこれまで考えてきたわけであります。その中で消火系の配管を使って水を入れるという手順があるわけでありまして、今回もそれに従いまして原子炉の中に注水を試みてきたということかと思っております。

アクシデント・マネジメントそのものは、ひとつひとつ細かな手順を決めるというよりは、様々な事態にきちんと対処できるように、いろいろな選択肢を考えておくということで成り立っているわけでございまして、今回もその中から 出来うる手段をとって、最大限の努力を持って原子炉の中に水を入れるという努力をしてきたつもりでございます。

記者:例えば海水を注入するとか、ベントを実行するという事象はアクシデント・マネジメントに盛り込んでいることだったんでしょうか?

M:止めるということは自動で止まるわけですけど、その後どうやって原子炉を冷やすかというところが原子炉の安全を確保するために大変重要なわけでありまして、冷やすためには原子炉に水を入れるということになります。

そのとき、淡水、つまり普通の水を使うのが好ましいわけでありますけれども、今回の場合は淡水が充分に確保できなかったということがございましたので、その段階で海水を入れることをすみやかに決断して、海水を注入したということでございます。

記者:ベントについては?

ベントにつきましては、格納容器というのは本来閉じ込めるのが重要な設備でありますけれども、一方格納容器も当然設計された圧力というのがあるわけでございまして、その圧力を超えて格納容器の中の圧力が上がって行くという事が想定される時には、むしろ格納容器の一部を開放して、圧力を逃す方が、全体としてよい結果につながると、ベントという手順が決められているわけであります。今回もこうした考え方で格納容器の圧力があがってきたところで、ベントを試みてきております。

記者(名前聞き取れず):3号機から煙があがっているという話と、2号機からも同じように煙が上がっているようです。これはどういうことであるのかという認識と、現在の各プラントの健全性について、どのような評価をされているのかということを改めて聞かせてください。

M:3号機につきましては、すでにご報告しているかと思いますけれども、今日の4時少し前3:55頃に、原子炉建屋の屋上南東側からやや灰色がかかった煙が発生していると、私どもの社員が確認をいたしました。えー、その後、煙は当初よりは少なくなって来たということであります。

それから2号機につきましては、本日午後6:20ごろ、原子炉建屋の屋上の屋根部からモヤ状…白い湯気のように見えた……が出ていることを確認をいたしております。以前より二号機につきましては建屋の最上階にブロウアウトパネルと呼ばれる開放部分がございますけれども、そこから白い煙があがっていたわけですけれども、それに加えて、建屋の屋上屋根部から白いモヤ状の煙が確認されたということでございます。

記者:それについて、どういう風にお考えであるのかという事なのですが。

M:これについては、いろいろな事が考えられるわけですけれども現時点で、こうした原因でこういう事になったという事をきちんと決めるにはいたっておりません。

記者:各プラントの健全性について現在の評価を改めて教えていただきたいのですが。

M:それぞれのプラントにつきましては、先ほどご説明しましたとおり、外部電源がなくなったあと、原子炉の中に水をいれるという作業を続けてきております。それぞれプラントごとにこれまで定例的にご報告してきたと思いますけれども原子炉の圧力、格納機の圧力など監視をしながら、できるだけ原子炉に水を入れることで全体を冷やすという事に今、あたっているところでございます。

記者:格納機は健全に保たれているというのが今の認識で良いのでしょうか?

M:格納機そのものにつきましては、圧力を確認してきております。えー、あのー、特段ここ数日の間、大きな……若干パラメータが変わったというプラントはございましたけれども、大きな変化はなかったものというふうに認識しております。

記者:それはつまり健全であるということで、よろしいんですか?

M:健全とおっしゃているのが……何を健全と定義するのかという事もございますけれども、非常に大きな変化があったという事ではないかなと思っております。

記者:健全と申し上げているのは、ベントを行っていないにもかかわらず、放射性物質が外部に出るような事態に至っていないということなんですけれども。

M:非常に、あの…電源がない中で、取れるフロントのパラメータの数が限られる中で、我々もいろいろな判断をしてきていると言うことでございますので、これまでご報告してきたようなとおりの、原子炉圧力あるいは???の圧力、サブレションプールの圧力が推移してきているということでございます。ここらへんの値につきましては引き続き注意深く見て行く必要がある,という風に思っております。

記者:要するによくわからないというのが……パラメーターが限られているので、何とも断定的なことが言えないというのが現状……ということですか?

M:現在のパラメータの範囲内で圧力など、それぞれのプラントいくらか差はございますけれども、事象の経緯をずっと追ってまいりますと、どこかで大きな変化があった、と言う事にはなってないのではないかなと思っています。ただ非常にセンサーの数も限られておりますし、本来であればこういうことはいくつも測定ができることになっているわけですが、非常に少ないデータでもって判断していかざるをえない状況にあると思っております。

記者:ロイターさんのアクシデント・マネジメントの話ですけど、今回の事象というのは、海水を入れるにしても、ドライベントにしろ、想定通りのシナリオでやっていた、という事ですか?

M:アクシデント・マネジメントというのは、何か一つ決まったシナリオを考えて、そのとおりになるだろうとシナリオに基づいて操作をするというよりは、プラントの状況、例えば水位、格納機の圧力などを見ながら、その事象を把握して、その事象に見合った操作、処方を考えながら一番いいやり方を考えて行くという、そういう手順でございます。ですから決められたことをやったというよりは、あらかじめ決められた包括的な……というか全体的な考え方に従って,操作をしてきたということでお考えいただいてよろしいかと思います。

記者:~~(不明瞭)判断できなかったのでしょうか? 

M:え~これは…

記者:判断が遅いような気がする。

M:いえ、当然水源を確保して、淡水がある間は淡水を入れて、淡水の確保が十分でないと判断すれば次は海水ということで…これは、あの、比較的早い時点で海水をいれることを念頭におきながら手順を考えてきたというふうに思っております。

記者:廃炉というのは、いつごろ念頭におきましたか? 廃炉してでも止めないといけないという…遅れたのではないですか(少し不明瞭)

M:まずはこの状態につきまして、これをきちんと終息させて、原子炉を安全な状態にするという事が一番の目的でございますので、あの……まだそういったことについて、何かおっしゃられる段階にはないと私は思っております。

記者:アメリカでクリントン国務長官が原子炉の冷却剤をオファーしたというのをロイター等が配信してましたけど、東電サイドで政府を通じて断ったということはないんですね? 自分たちの水で対処しようという意思が強く働いたわけではないのでしょうか?

M:今、対策本部も政府と一緒になった統合本部でございまして、これは東京電力だけということでは決してなくて、官邸、関係省庁一体となって、この事態の収束にあたっているわけでございまして、関係省庁の大変なご協力をいただいて、全体を進めているところでございます。

記者:今、話が出ましたけれども、朝日新聞社のハナイと申しますが、1~4号については先ほど副社長は一刻も早く設備をもとに戻して…という表現がございましたが、これを今後も使おうと思っているのか。今、5、6号についても健全に保とうということですが、今後使おうと思っているのか、そのあたりの意見を……

M:元に戻すという表現は記憶にございませんが、いっこくも早く発電所を安全な状態に……安定な状態に持って行くのが一番大事だということを申し上げました。それ以降のことについては、現時点では、まだ、申し上げる段階にはないと思っております。

記者:現時点では申し上げる状態ではないということは、使う意思がある、ということですか?

M:現時点では、ともかくプラントを安全な状態にすることが大きな課題なわけですから、
それに最大限の努力を払っているということでございます。

記者:ということは東電さんとしては使う意思がある、ということでよろしいでしょうか?
そこを否定なさらないということは、そういう気持ちがあるから否定なさらないのではないですか?

M:ともかく今、プラントのパラメータが必ずしも安定な状態ではないわけで、それにつきまして最大限の努力を払って,一刻も早く安全な状態にしていくのが、我々の最大の責務だと思っております。

記者:廃炉を前提に対処するのか、そうでないのかはまったく違うのではないでしょうか?

M:プラントを安全に保つかということは、一番最後に行き着くところをどうするかということではなくて、さきほどのアクシデントマネジメントでもそうですけれども、ともかくプラントを安全な状態に持っていくということが一番大事だという風に思っております。

記者:海水をいれてまた使えるもんなんでしょううか?

M:実際、原子炉の中の状態がどうなっているかということにつきましては、まだまだ限られた情報しかございませんので、ともかく今後のことについては、申し上げるのは少し早いかなという気がいたします。

記者:海水注入のタイミングは適切だったと考えていますか?

M:まだ全体の事象が収束しきったわけではございませんので、これについては再度よく見てみる必要があると思いますけれども、我々としては最大限の努力を払ってこれまで原子炉を冷却するという操作をしてきたつもりでございます。

記者:努力をはらって、水素爆発がおきたのはなぜなのでしょう?

M:水素爆発につきましても、どういうような仕組みでそれが起きたのかということにつきましては、まだ今後の検討を要するという風に思っております。


記者:最初の質問に戻りますが、原子力の安全神話は崩れたという認識でいいのでしょうか?

M:ともかく原子力発電所を動かすということは、安全を確保するというのが大前提でありますので、これも今回の事象をふまえて、どういうような事を考えなければいけないのかという事につきましては、さまざまな議論がこれから必要になると思っておりますけれども、とにかく発電所を安全な状態に持って行くことが一番大事だと思っております。

記者:発電所の状態もさることながら、現時点で放出されている各種の放射性物質がどのように拡散していくということを、敷地のところで測定されているものと、さらに、それと気象データを組み合わせて、シミュレーションがいろいろなところから出されています。東電さんとして同じようなシュミレートはされているのでしょうか?

(巻上毅司?)シミュレーションについては、そのときそのときの状況に応じた想定をしております。一例だけ申し上げます。

今月の15日の未明に2号機にてドライウェルベント(?)をしようということでベントの操作まで行いました。結局圧力の変動はなくベントはされなかったと考えているわけですが、その場合の想定を紹介させていただきます。その際には今月15日未明の時点、これは14日の時点で2号機の炉圧が上昇傾向にあったということをふまえての検討結果ですけれども。

まずそのときに考慮しましたのが、休止しましてから、つまり11日からすでに数日がたっていて、その分、核分裂生成物の減衰が考えられること。あと14日、15日にいたるまでの時点では2号機の水位が非常に高い状態で推移していたので,その時点では燃料の損傷はわずかであると。損傷しているとしてもわずかである、と。これらを想定した上でこの時点では安全審査の段階で想定される放射量を上回る事はなかろうと……例えばそのような想定を行っています。

記者:そのように出て来たものが、どうやっていろんなところに広がって行くのか、気候と組み合わせてですね、想定しているのか、という、そういう質問なんですが。

巻上:申し訳ございません。このときの想定につきましては、今、申し上げましたとおり、この時点での燃料の破損は小さかろうということで、ヨウ素、希ガスの放出量、それから全身の被爆線量……これは???ですけれども……など敷地境界について評価をして、影響を見積もったというところでございます。このときは冷却剤喪失を前提として考慮しました。そういう想定を行っております。したがいまして、この時は敷地境界の評価を前提に考えました。

記者:福島県のこのくらいのところでは、これくらい出るだろう、風が吹いているのでこれくらいは太平洋上に流れて行くだろうといった、そういったシミュレーションはされていないということで大丈夫なのでしょうか?

巻上:これはそのときの状況において状況にあわせたシミュレーションを行っております。

記者:状況にあわせたシミュレーションというのは気候と組み併せたものというこでよろしいんですか?

巻上:はい。気候とそれから……気候というは、たぶんそのときに起きていること。どういう事が起きているかという事を我々が検討して判断することとの組み合わせになると思います。それを気候とおっしゃられているのかと思います。その程度に応じて、じゃあ周りへの拡散の影響をどの程度どこまで考慮しなければいけないかという事をふまえて、それがシミュレーションの幅の深さにつながっていくのではないかと思います。

記者:公開されることはないのでしょうか?

巻上:データにつきましては必要に応じて検討していくことになると思います。

記者:必要に応じてというか、必要だと思うのですけれども。

巻上:それも想定の結果によるかと思っています……つまり影響の度合いに応じて…

M:(遮るように)我々もそういうシミュレーションをするシステムは持っております。今回の難しさはシミュレーションするためには、どのくらいの量が放出されたかということを入れないといけないわけでありますけれども、今回につきましては何度も申し上げていますけれども、電源がないために様々な計器が動作をしていない中で事象が進展していった、ということがございます。

したがいまして、そもそもの発電所の最初の放射能の量をどんなふう決めて行くのかというところで、大変に大きな……あー、おー……本来であれば取れているはずのデータが充分に取れていないと言う事がございますので、そのシミュレーションの結果につきましても、そういう中で、我々その時点でその時点で評価をしてきたという……そういう事がございます。

記者:公表しないのですか、という質問なんですけど

記者:公表はするんですか、しないんですかという質問です。

M:ずっと継続的に評価をすることになりますので、あの、その中身につきまして……えー、おー、継続的にまだ事態が進展していっておりますので全体取りまとめてご報告することかな、と思っております。

記者:全体取りまとめてると言いますが、事態が動いている、まさに被曝が続いているという、さらにそれが拡大する恐れもあるという中で、それでもやはり事態が収まってから公表するということなんですか?

M:実際に評価をいたすにしても、元のデータをどういうふうに評価するかという点において大変に不確実な要素を…えー、おー……

記者:(不明瞭)公表できない?

M:いえいえ。あの、おー、具体的にそういうものをどういう形で公表させていただくのかということにつきましては、ちょっと考えさせていただきたいと思います。

記者:政府がですね、福島、ならびに隣県の4県について農作物の出荷の制限をということを発表しました。農作物の生産者の方にとっては甚大な損害が出てくると思うのですけれども、その事態を副社長としては、どのように受け止めているのか、お話ください。

M:今回のこの事故で、今ご指摘になりましたように、たいへん多くの方々にご心配ご迷惑をおかけしていることにつきましては、まずは深くお詫びを申し上げたいと思います。あの…先ほどから申し上げておりますように、ともかくまだ損傷の状態が充分に安定しているわけではございませんので、まずは最優先事項として、この災害がさらに大きくなっていくことのないように、災害の拡大の防止に全力をあげていきたいというふうに思っております。

繰り返しになりますけれども、本当に多くの方々に甚大なご心配ご迷惑をおかけしていることにつきましては、深くお詫びを申し上げたいというふうに思っております。

記者:シミュレーションというのはされていた、ということですよね?

M:シミュレーションをするシステムはございます。

記者:システムがあって、それは活用されていた、ということでしょうか?

M:(はっきりせず)それは適宜、我々のシステムを使いながら、いろいろな評価をするということになります。

記者:する、というより「した」ということで…

記者:11日以降それを使用したということでいいんでしょうか?

M:それにつきましても先ほどの質問と一緒かと思いますが、少し確認をさせていただいて、お答えをしたいと思います。

記者:「した」か分からないということですか?

M:評価はいたしております。

記者:シミュレーションはしているんですね?

M:評価は当然手順の中ですることになっていますが、ただそれがどういう意味合いを持つかという事に関しましては、いろんな……少し……どういう形でご報告するかということについては、考えさえていただきたいと思います。

記者:地域住民に関する保障などは東京電力はどう考えているのでしょうか?

M:あの……繰り返しになりますけど、まずは災害の拡大防止ということだと思います。ただ本件に関しましては被害にあった方々を救済するという観点から、国ともよく相談をしながら対応させていただけたらと思っております。

記者:農産物への被害ですが、現時点においてですね、そういうシミュレーションを公表する必要はないのでしょうか? あるんでしょうか? どういう風にお考えになっているのでしょうか?

M:シミュレーションにつきましては、様々な機関でもおやりになっていると思います。我々のもございますけれども……あのーえー、実際どんな形で…えー、これまでのデータも限られておりますので、どんな形でお出しが出来るのか、特にこれは時間をおって大きく変化をするわけでございまして、必ずしも充分な精度をもって評価ができているという事でもございません。少し関係機関ともご相談する必要がございますので預からせていただければと思います。

記者:(質問が聞こえず)精度が限られて……

M:実際に計算をするといいましても、もとのデータがはっきりいたしませんと、あまり意味のある結果にならないと思いますので、また国全体で対策を議論しているところでございますので、関係する方々のご意見もよく聞いて判断をして参りたいと…

記者:聞こえません!

M:関係する各界のご意見もよく聞いて確認して参りたいと思います。

記者:何度も何度も正門付近での線量のデータが変わっていないことから、安定した状態にあるというご説明が何度もありました。その一方でそのシミュレーションに関しては、もとのデータが不確かだから出せないと。これは矛盾があるのではないでしょうか?


M:(隣の課長と相談)正門のデータは安定しているというのは、その通りでありますけれども、それだけですべてが見えているかと……(聞こえないと言われて)正門のデータにつきましては,安定していると言えようかと思います。

記者:今回の件はどの問題においてもそうなのですが、使用済み燃料の恐怖が(不明瞭)使用済み核燃料が10,000本くらいあるわけですよね? それをどうやっているかというとステンレスの筒で命脈を保っているという。(途中不明瞭)このことは原子力発電というものが非効率であり非合理的である、ということではないのですか?

M:使用済み燃料をどういうふうにして安全に貯蔵するかということについては、きちんとした技術があると思っておりますけれども、今回は大変に大きな津波、それから電源が全く失われたという…大変に、通常とは違う厳しい状況の中で起きている事象だというふうに思っております。

記者:今後、計器に電源がとおってある程度データが取れるようになってある程度のシミュレーションが発表できると…待たないと何も公表できるものないということでしょうか?

M:そうは申しませんけれども、さきほど申し上げました通り,預からせていただければと……

記者:もう結果は出ているわけですよね。どこにどれだけ放射性物質が出ているかとか……その結果から戻って、放射能が今どれだけ出ているかというのは想定できないのでしょうか?

M:ちょっと、そこも含めて確認させてください。

後半へ続く