介護施設づくりの基礎知識 その17「ナースコール」 | 介護環境快適化講座

介護施設づくりの基礎知識 その17「ナースコール」

 
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。


先日は居室に設ける洗面台についてお伝えしましたが、今日はナースコールについてです。


ナースコールなんて、必要なところに配置して後は相見積もりで安い業者を選べばいいだけ、と思われるかもしれません。


でも、このナースコールも利用者の生活の質を大きく左右することになるかもしれません。


というのは、従来のナースコールは壁面に設置されていますね。


このナースコールを使うためには、自ずとベッドの位置が決まります。


でも本当は、ベッドの位置や向きはお住まいになる方の体の状況や生活習慣に合わせて調整すべきものだと思います。


ベッドの位置を優先すると…ナースコールのコードを延長して使用することになり、危険ですし見栄えもよくありません。


ではどうしたらよいかということですが、私がお勧めしているのはワイヤレスタイプのナースコールです。


20160706_ナースコール



ワイヤレスであればどこにでも設置が可能、ベッドの位置に合わせて置く場所を移動できます。


さらに部屋の近くであれば持ち運ぶことも可能ですし、不要な方の部屋には設置し無いということも可能です。


とてもフレキシブルで運用しやすいと思いませんか?


配線工事も不要ですので、ほとんどの場合で普通の有線のものより設置コストが安くなります。


現在では複数のメーカーから発売されていますので、デザインや機能、価格などを比較して一番よいものを選んでみてください。


私は部屋の前で点灯するランプは病院を連想させますので、介護施設では設け無いほうがよいと思っています。


また、通話の機能も「呼ばれたらまず行く」を前提にすれば省いてもよい機能なのかもしれません。


必要なものだけを設けるという方針にすれば、過剰スペックにならずコストも安く済みます。


介護施設の主役は入居者、そこで働く皆さまは入居者のサポート役をしていると考えると、ナースコールに本当に必要な機能も見えてくるのではないかと思います。


介護施設の計画時には、まだまだ様々なことに工夫ができるはず。より快適でかつ不要なコストを抑えた建物を設計したいものです。


実際に計画を進める際や設計上でのご質問などあればメール等でお問合せください。


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