●8ビットパソコンでC言語!? | サンロフトの本とテレビの部屋

●8ビットパソコンでC言語!?

●8ビットパソコンでC言語!?
2chの昔のPC板で、しばらく前から話題になっている。当初、Z80・6502・6809のスレで8ビットCPUの優劣や使い勝手について語られていたが、途中から、8ビットパソコンでC言語がソフト開発に使われていた、いや使われていない、という激論が始まった。


パソコン史を語る時、どうしても最先端の話題ばかりになる。8ビットから16ビットへ主流が移ると、末期の8ビット機の事情は疎かになる。スペックは周知でも、どんな風に使われ、どんな使い勝手だったかはユーザーしか知らない。一方、16ビットではPC-9801がMS-DOS時代に入ると、BASICやマシン語に代わってC言語での開発が主流になっていった。その時期の8ビットパソコンってどうだったのだろう?


私自身は、X68000のC Compiler PRO-68K発売時にC言語を使い始めたので、かなり遅い。1986年頃、PC-9801VMの次のモデルを買おうとしてC言語を物色していた時期には実用レベルのものには最低10万円必要であり、買うべきか迷っていた。さらに遡って、1985年頃。初代PC-8801にFDDを増設しCP/Mを入手。地元のレンタルショップにはα-FORTRANしかなかったので、それを使っていた。というより、試しに使ってみたという程度。


アスキーの『C言語入門』は1984年1月発行。私は1985年9月の版を買った。C言語に興味を持った、というか使えるメドが立ったのがその時期だったわけだ。ライフボートのα言語シリーズは2万8000円だったが、同じものがシャープから半額で出たのもこの頃。だから、8ビットパソコンでCP/MやC言語は普通に使えたといえる。だが、その後、1980年代後半の8ビットパソコン末期の事情は知らない。件のスレで具体的なソフト名等出ているので参考になるが、全貌はもはや把握しがたい。


ではなぜ、私はPC-8801でC言語を使わなかったのか? それは、C言語を勉強したかったからではなく、C言語で開発をしたかったからだ。CP/M上の言語でその機種独自の機能を使うのは難しく(資料も無く)、コンパイラといってもスピードがどの程度かも分からなかった。そこで選んだのが、キャリーラボのC-DOS。BASICライクなインタプリタ/コンパイラのWICSは、PC-8801mkIISRに買い替えたかと思うほど高速であった。