オースティン「自負と偏見」-0 | 世界文学登攀行

世界文学登攀行

世界文学の最高峰を登攀したいという気概でこんなブログのタイトルにしましたが、最近、本当の壁ものぼるようになりました。

作者:ジェーン・オースティン
場所:イギリス
時期:1813年(オースティン38歳)


紀元前10世紀頃、メソポタミアの川のほとりではじまった世界文学紀行も、いよいよ19世紀に突入した。
感慨深いものがある。


さて、何を書こう。
実は、いつも、下調べをそれなりにしてから読み始めるのだが、今回はこの項を書く前に実は300ページほど読み進めていて、今さら何か調べる必要もないのかなあという気がしている。
というのも、社会背景などは物語の中に書き込まれているから、そこから読み取れる情報はとても有益で、作品の外からわざわざ持ってきて説明する必要もないと思うのである。


まあそれでも、せっかく稿を起こしたので2つほど。


この本のタイトルは、僕が持っている新潮文庫版のタイトルに合わせて「自負と偏見」としているが、原語タイトルは「Pride and Prejudice」であり、「高慢と偏見」という訳ででているものもあるが、同じ作品である。ちょっと似ているような「分別と多感」(「Sence and Sensibility」)というオースティンの作品は、別の作品である。


もう一つ、オースティンは、様々な作家から高い評価を受けている。
たとえば、サマセットモームは「世界十大小説」の中にこの作品を入れているし、我が国の夏目漱石は「Jane Austenは写実の泰斗なり。平凡にして活躍せる文学を草して技神に入る」と絶賛している。
ちなみに、2017年9月から、イギリスの10ポンド紙幣に描かれているのは、オースティンの肖像である。



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