世界文学登攀行

名著といわれる古今東西の世界文学を登攀していきます。
文学とともに歩む成長の記録。になるはず。



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P1-100


ほとんどこの作品については、前情報なしに、ある意味衝動的に1ページ目を開いたわけであるが、こんなに面白い小説読んだことないわという衝撃が走った。
母親が、人前で恥ずかしくなるようなことを言っている時のあのいたたまれない感じとか、見かけは上品で丁重な女性から透けて見える腹黒さに対する憤りとか。
その場に自分がいて、その微妙な感情を自分を通して再生される感覚だった。
僕は、本を読んでいて、声にならないような、驚きとか、感嘆とか、そういうのが湧いてきた時に、身をくねらせるというくせのようなものがあるらしいのだけど、この作品を読んでいてこれ以上は体が曲がりませんという可動域いっぱいまで身をのけぞらせたことが何度あったことか。


少しだけ内容に踏み込むが。
家柄とか、収入とか、またその地位に見合う教養というものが重んじられる社会にあって、はつらつとした知性あふれる女性がこの作品の主人公である。
現代の読者のみならず、当時の読者にしても、やはりこの主人公の女性は魅力的に写るのだろう。
人間的で美しい。
しかし、物語の中で、彼女の魅力は凡庸な社会から理解されないことがあり、ともすると疎んじられてしまうようである。
「虚栄と自負心とは別物よ、よく同じように使われるけど、自負心があるからって、虚栄とはかぎらないわ。つまり自負心てのはね、どちらかといえばみずからを強くたのむことよ。それに対して虚栄というのはね、他人からこう思われたい、ああ思われたいという気持なのよ」(P31)


主人公の女性のように、聡明で優れていても、社会から受け入れられるかどうかはわからないものである。
そんな彼女の自分らしさ、けなげな生き方を見ていると、社会的評価なんて、その人物を測るものさしにはならないし、たとえ社会から拒絶されたとしても、そんなことと自分の価値は無関係な場合もあるんだろうと思うと、なんだか救われるような気がした。
小説を読んでいて救われるような気分になることだって、おそらくはじめてのことだと思う。


全体のまだまだ序盤である。
本当に続きを読むのが楽しみ。

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作者:ジェーン・オースティン
場所:イギリス
時期:1813年(オースティン38歳)


紀元前10世紀頃、メソポタミアの川のほとりではじまった世界文学紀行も、いよいよ19世紀に突入した。
感慨深いものがある。


さて、何を書こう。
実は、いつも、下調べをそれなりにしてから読み始めるのだが、今回はこの項を書く前に実は300ページほど読み進めていて、今さら何か調べる必要もないのかなあという気がしている。
というのも、社会背景などは物語の中に書き込まれているから、そこから読み取れる情報はとても有益で、作品の外からわざわざ持ってきて説明する必要もないと思うのである。


まあそれでも、せっかく稿を起こしたので2つほど。


この本のタイトルは、僕が持っている新潮文庫版のタイトルに合わせて「自負と偏見」としているが、原語タイトルは「Pride and Prejudice」であり、「高慢と偏見」という訳ででているものもあるが、同じ作品である。ちょっと似ているような「分別と多感」(「Sence and Sensibility」)というオースティンの作品は、別の作品である。


もう一つ、オースティンは、様々な作家から高い評価を受けている。
たとえば、サマセットモームは「世界十大小説」の中にこの作品を入れているし、我が国の夏目漱石は「Jane Austenは写実の泰斗なり。平凡にして活躍せる文学を草して技神に入る」と絶賛している。
ちなみに、2017年9月から、イギリスの10ポンド紙幣に描かれているのは、オースティンの肖像である。



自負と偏見 (新潮文庫)/新潮社
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P451-495終


感動のフィナーレ。
なのかなあ。いや、劇としては、ひとつの荘厳な終わりを迎えたのよ。
ただ、やっぱり途中、筋も取れずにふわふわとした気持ちで読んでいたので、クラシックを聞いているうちにウトウトしてしまって、最後の一番の盛り上がりでふと目が覚めて、なんか感動した気分になる。
そんな感じかねえ。


正直、この第二部のラストと、第一部の主題がつながっているのはわかるから、これでやっと「ファウスト」を読み始めるためのスタートに立てたような気もしている。
このままでは引き下がれない。


世界の古典文学をリストの頭から読み始めて、ほとんどはじめての完全な挫折を味わったけれど、こういう体験もあってよかった。
人間というテーマは広大なのだ。
思い切り手を伸ばしても、端まで届かないという感覚が大事なのだと思う。
負け惜しみなのかどうかは、今の自分には判然としない。


「若きウェルテルの悩み」に続く、ゲーテの旅はいったんここで終わる。
ゲーテという人の、自分自身をも焼き焦がしかねない情熱と、探究心に、ひるんでしまうような読書だった。
ゲーテが好きという人は、ものすごい情熱家なんだろうと思う。
理知的でお行儀のよい教養人が読むイメージだけれど、そんな人にはゲーテは理解できないような気がした。


最後に、ひとこと書き抜いて終わりにしたい。
「眼をパチパチさせながら空を仰いで、雲の上に自分のような者がいると空想するのは馬鹿だ。
 それより地面をしっかり踏んまえて周囲を見まわせ。
 有為の人間にはこの世は隠し立をせぬ。
 なんで永遠の境へさまよう必要があろう。
 ちゃんと認識したものは摑まえることができる。
 こうしてこの世の日々を送ればよいのだ。」(P454)
「自由も生活も、日毎(ひごと)にこれを闘い取ってこそ、これを享受するに価する人間といえるのだ」(P462)


ファウストがたどり着いた道は、幸せは今ここでつかみとるものなんだということではないだろうか。
というと陳腐な表現になってしまうのだが、そこに至るまでの格闘の跡は感じることはできた。
だから、もう一回、読みたい。今度はどんな感想を抱くのか。それを楽しみに、また明日から読書修行の旅に出る。

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今頃去年のまとめをします。
まだでしたのでね

読んだのに感想をアップしていない本もありますが、去年は85冊の本を読むことができました。
その中には、世界の古典大作と言われるものも含まれていて、質量ともに、過去最高の読書ができたと思っています。

やっと、決めた本は、読めば読める、という自信がついてきました。
それから、いい本を読むと、勉強したくなりますね。貪欲になるというか。
ああ。もっと学びたい。だけどそれには時間が足りな過ぎるなあということを痛感しています。

今年も「死ぬまでに読みたい本リスト 」の中からごりごりと読んでいきたいと思います。
後半はドストエフスキー祭り、トルストイ祭りですね。ロシアの文豪と取っ組み合いをしてきたいと思います。

よろしくお願いします。



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P401-450


この「ファウスト」は、表面上の物語だけだったら、割とスムーズに読めるのね。
ただ、登場人物の一つ一つの細かな動きにも、おそらく当時の人々の間では共有されていた様々な背景があって、そういうのを前提にして話が進んでいるような気がするのね。
だから、意味だけ取れても、物語としての面白さがよくわからないんじゃないかなと思う。


そろそろ劇の終局に向けて、物語が盛り上がっていっているようなのはなんとなくわかるんだけど、これであと50ページでどうやって締める気なのだろうか。
ここまで、読むのに精一杯だったから、やっと落ち着いて考えられるようになってきたんだけど、これ、物語の本筋は、どこを取っていけばいいのだろうか。
それすら実はよくわかっていない。


あと50ページ。
とりあえず「ファウスト」読んだけどよくわからなかったぞー!
と言いたいためだけに読み通したい。
すでに敗北宣言のような気もするが、2巻はずっとそんなことを言っていたような気もするから、もう仕方がない。

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