「その女アレックス」ピエール・ルメートル | 世界文学登攀行

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世界文学の最高峰を登攀したいという気概でこんなブログのタイトルにしましたが、最近、本当の壁ものぼるようになりました。


フランス。
2011年刊。


ミステリーだからネタバレなしで。
本当に面白かった。
描写がグロテスクで、目をそむけたくなるのだけど、不快感による緊張とそこからの解放が絶妙なバランスで、息ができないくらいの思いでページを繰った。
読みたくない!でも読みたい!
今の小説ってここまで進化しているのね。
読書という枠を取り払っても、娯楽として最上級のものだと思う。


面白い小説を紹介してって言われても、自分にとって面白い本が相手にとって必ずしも面白い本ではないと思って躊躇してたけど、この本は面白いよって言いたい。


夜寝る前に読みはじめて、ここ読んだら寝ようと思いながら、眠いを通り越して、力が尽きて本を読んでても内容が頭の中に入ってこなくなるまで必死で読んでしまった。
本を読むことが純粋に楽しいことだと感じたのは何年ぶりだろうか。




その女アレックス (文春文庫)/文藝春秋
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