今年のマーケットテーマ・・・M&Aだけが独り歩きしている感もありますが | 株式祇園精舎

今年のマーケットテーマ・・・M&Aだけが独り歩きしている感もありますが

2007年の注目テーマ及び注目銘柄について1月4日付で大和証券投資情報部がまとめていますので、簡単にご紹介したいと思います。そのついでに個人的な注目度及び個人的に注目する銘柄も入れてみました。


2007年問題[注目度★★★★]・・・団塊の世代が定年を迎えることで発生すると予想される問題の総称。
大和証券の注目銘柄 (人材サービス)パソナ、ピープルスタッフ (余暇ビジネス)近畿日本ツーリスト、アコーディア・ゴルフ
個人的な注目銘柄 リテール証券及び信託銀行


M&A(三角合併解禁)[注目度★★★★★]・・・07年5月に「三角合併」が解禁される予定で、外国企業が日本の子会社を使って日本企業の買収が可能になる
大和証券の注目銘柄 特になし
個人的な注目銘柄 ヤマハに代表される資本のねじれが生じている銘柄(時価総額ではヤマハ<発動機)、その連想として豊田自動織機(ある意味究極)、大発会の大商い上位で騰がった銘柄


ウインドウズ・ビスタ[注目度★★★★]・・・07年1月30日に発売されるXP以来の新OS、メモリ使用量が膨大
大和証券の注目銘柄 PCメーカー、エルピーダメモリ、イビデン、東京エレクトロン、ワコム
個人的な注目銘柄 PC量販店、カカクコムなどのPC情報関連


GPS携帯電話[注目度★★]・・・07年4月以降に発売される3G携帯電話にGPSを搭載することが義務付けられる
大和証券の注目銘柄 古野電気、KOA、ヨコオ、愛知製鋼、セコム、アイティフォー
個人的な注目銘柄 地図情報関連(ゼンリンが有力か)


日本版SOX法[注目度★★★★]・・・企業が正確な財務報告を行うように社内サービスを整備する「内部統制」について定めた法律の成立を受け、企業の情報システム投資が拡大する見通し
大和証券の注目銘柄 OBC、オービック、大塚商会、住商情報システム、日本オラクル
個人的な注目銘柄 特になし


バイオエタノール[注目度★★★]・・・原油依存体質→サトウキビなどから作られるエタノールへの利用拡大
大和証券の注目銘柄 大成建設、アサヒビール、月島機械、新日鐵、三井造船、ホンダ
個人的な注目銘柄 精糖、食用油関連、商社


電力線通信[注目度★★]・・・電線を通信回線として利用する技術で、2006年10月に商用サービスが解禁された
大和証券の注目銘柄 KDDI、NTT、松下電器産業、住友電気工業、三菱電機、NEC、富士通
個人的な注目銘柄 特になし


NGN[注目度★]・・・電話網の次を担うネットワーク基盤となる技術。NTTでは07年中の商用化を目指している
大和証券の注目銘柄 NTT、NEC、富士通、日立、沖電気、古河電工
個人的な注目銘柄 特になし


電子マネー/携帯クレジット[注目度★★]・・・電子マネーや携帯クレジットの普及が進んでおり、足元は複数規格の決済端末を共通化する動きが本格化
大和証券の注目銘柄 富士電機HD、東芝テック、田村大興HD、NEC、松下、ユーエスシー
個人的な注目銘柄 ソニー


ICカード[注目度★★]・・・キャッシュカード・クレジットカード・社員証、会員証など様々な分野でICカード化が進んでいる、免許証もICカード化スタート
大和証券の注目銘柄 大日本印刷、凸版印刷、太陽インキ製造、ソニー、NTTデータ
個人的な注目銘柄 アマノ(勤怠システムを手がける)


成人認識機能付きタバコ自販機[注目度★★]・・・08年7月までに全国のタバコ自販機はすべてICカードによる成人識別機能付き自販機に切り替わる
大和証券の注目銘柄 クボタ、グローリー、富士電機HD、芝浦メカトロニクス、NTTデータ
個人的な注目銘柄 「ICカード」の大和証券注目銘柄(=ICカードの更なる普及促進につながる)


イノベーション25[注目度★★★]・・・2025年までの将来像を想定し、技術革新を通じた経済成長を目指そうという安倍首相の政権構想
大和証券の注目銘柄 医薬
個人的な注目銘柄 分かりません、スケールが大きすぎて...


参院選[注目度★★★★]・・・07年夏に行われる、安倍政権発足後の初めての国政選挙
大和証券の注目銘柄 特になし
個人的な注目銘柄 もしもしHL、ムサシなどの選挙関連銘柄(ベタではありますが、統一地方選もありますし、仮にいきなり浮上した衆参ダブル選挙になれば仕事は無茶苦茶忙しそう)、マル政銘柄


市場化テスト[注目度★★]・・・公共サービスなどを対象に官と民が競争入札を行い、事業の担い手を決める制度
大和証券の注目銘柄 もしもしHL、キャリアバンク、廣済堂、日本医療事務センター、TAC
個人的な注目銘柄 特になし


環境規制[注目度★★★]・・・人体に悪影響を及ぼす有害物質の使用を規制する動きが活発化、07年中にはEU内で工業製品に含まれる化学物質の登録などを義務付けるREACHが導入される
大和証券の注目銘柄 島津、堀場製作所、西川計測、小野測器、イビデン、日本碍子
個人的な注目銘柄 追加して日本電子、あとはCSRの一環として積極的にREACH規制に取り組んでいる銘柄


EPA/FTA[注目度★★★]・・・安倍政権は経済連携協定、自由貿易協定のテコ入れに動き出している
大和証券の注目銘柄 インド、ベトナム、オーストラリア関連銘柄
個人的な注目銘柄 今月のWTO正式加盟でますます注目されるベトナム関連、ベトナム株投信


世界陸上/東京マラソン[注目度★★★]・・・07年に国内で開催される注目のスポーツイベント
大和証券の注目銘柄 アシックス、美津濃、デサント、ゼビオ、TBS(世界陸上の独占放送)
個人的な注目銘柄 警備会社(東京マラソンは日本初の市民参加型フルマラソンなだけに仕事は忙しそう)


M&Aが独り歩きしていて、少しこの言葉を聞くのも食傷気味なところがありますが、それ以外にも今年の注目テーマは案外多いものです。


個人的には亥年ですから、決してあって欲しくはないですが、自然災害が気になるんですよね。1971年のエトナ火山噴火、1983年の三宅島噴火・日本海中部地震、1995年の阪神淡路大震災など、自然災害の当たり年になりやすい傾向があります。自然災害などあってほしくはないのはいうまでもないところなんですが、株式市場では阪神大震災のときに不動建設が暴騰したといった例がありました。しかし、地震大国である日本としては防災はいつでも行っているべきですし、そういった銘柄を研究するのは悪い話ではないはずだと思います。


それから、亥年という関連でみていくと、1983年、1995年共に、業種別パフォーマンスが高かったのは実は紙・パルプです。そういったことが分かってなのかどうなのか真偽不明なのですが、今年の大発会、5日と王子製紙が商いを伴いながら上伸しています(M&A関連なのかもしれません...土地持っていますしね)。


なお、注目銘柄として上記に掲載した銘柄に関しては、投資推奨を行っているものではありません。投資の最終判断はあくまでも自己責任でお願いします。


ワンクリック、よろしくお願いします。