自作数学問題bot @mathquestionakt (問題39) | 数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

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中学高校の定期試験問題・大学入試問題・Twitterの数学特化系アカウントで出題された問題・閲覧した方からのご質問まで、幅広く取り扱う方針ですので、
日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

N、mを自然数とする。NとN×10^mのうち、一方が2つの平方数の和で表されるならば、もう一方も2つの平方数の和で表されることを示せ。※0も平方数に含む。
※ 「10^m」と表記されているものは、「10のm乗」を意味します。

解答作成日:2015年3月24日
テーマ:整数の性質の証明(合同式・数学的帰納法の利用)
履修学年:なし

ご紹介させていただくTwitterからの出題の中でも、特に難しいとされる問題です。
数学的帰納法を使うことは思いついても、m=1の段階で著しく手間がかかってしまいます。
具体的には「仮定で立てた式の分解の仕方が見つかり難い(①)」「場合分けが多い(③)」「数的表記の遠回りを余儀なくされる(③)」などです。
3の2乗と1の2乗の和が10になることを知っていれば多少は違うかもしれませんが…。

しかし、m=1の段階で手間取らざるを得ない分、m≧2はかなりシンプルに決まります!
10^kなんて複雑に表現されていても自然数は自然数、せっかく証明されたことを活かす為に、他の文字に変えても問題ありませんね。





④は、「AがBであることの必要十分条件ならば、AがCであることとBがCであることの真偽は一致する。」という、論証の原理を使って鮮やかに決めました!

そうですね、「AであることがBであることの必要十分条件」ということは、AとBは全く同じことを示しているので、論証上言い換えても命題の意味は変わらないのです。

これは、証明で大活躍しますので「必要十分条件」が見つかったら早速試してみましょう!