監督：トッド・フィリップス
ｷｬｽﾄ：ブラッドリー・クーパー／エド・ヘルムズ／ザック・ガリフィアナキス
配給：ワーナー・ブラザース
公開：2011年7月
時間：102分
酒を飲んでの失敗や醜態って，飲む人なら誰でも何らかの経験はあると思う。個人的にも翌朝に「あれっ？」ってことは１度や２度では足りない。けれどこの３人，とにかくハンパない。「酒は飲んでも飲まれるな」という格言があるが，正直このシリーズ，「二日酔い」じゃなくドラッグが原因だったりするから厄介だ。でも，他人事として作品を見る側になると「おバカなことしてるなぁ！」と，ひらすら可笑しいし呆れるし笑わせる。
そんなこんなで世界中で空前の大ヒットを記録した前作『消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』の翌年に公開された続編『史上最悪の二日酔い、国境を越える』を今夜は紹介。監督は引き続きトッド・フィリップス。もちろん最悪の４人は総出演。
２年前にラスベガスでのバチェラー・パーティーで散々な体験をしたフィル（ブラッドリー・クーパー），ダグ（ジャスティン・バーサ），スチュ（エド・ヘルムズ）の悪友３人だが，このたび歯科医のスチュが晴れて結婚することに。しかも結婚式の舞台は，花嫁ローレン（ジェイミー・チャン）の両親の国・タイ。前回の二の舞だけは避けたいスチュは，問題児アラン（ザック・ガリフィアナキス）の招待に二の足を踏むが，義兄ダグに懇願され渋々了承するハメに。
こうして異国の地・タイへと降り立った４人。花嫁のまじめな弟テディ（メイソン・リー）も交えて，おとなしく結婚式を迎えるはずだった。ところがその夜，一行は砂浜で軽くビールを口にしただけのはずが，翌朝目覚めると，またしてもひどい二日酔いで昨夜の記憶が飛んでしまっていた。自分たちのいる場所も分からないばかりか，アランの頭は丸坊主で花婿スチュの顔にはド派手なタトゥー，おまけにテディは行方不明。そして，なぜかベストを着たサルとチャウ（ケン・チョン）が。翌日に結婚式の迫る中，大混乱のフィルたちは，何はともあれテディの捜索へと繰り出すのだったが…。
あまりの過激さ(？)に日本公開時には物議を醸した作品だが，実は舞台を前作のラスベガスからタイに変えただけのプロット。行方不明になったのが花婿→義弟に，スチュの前歯→マイク・タイソンと同じタトゥーに，トラ→サルへとダウングレードしてるかに思わせて，美しく危険な国・タイならではの加熱っぷりとファン感謝が満載。
R指定らしいアブないネタから証拠写真のネタばらしエンディングまで，単純に見えて，かなり練られた脚本で前作の悪ノリを踏襲し飛躍してみせた続編。ビリー・ジョエル好きには『ザ・ダウンイースター"アレクサ"』やスチュが船上でギター弾き語りで歌う替歌の『アレンタウン』も嬉しい。が，マイク・タイソンにまで歌わせちゃうって!?
まぁ，コメディだから良しとするか。
ｸﾀ評：★★★★☆
ブラッドリー・クーパー作品まとめジャスティン・バーサ作品まとめザック・ガリフィアナキス作品まとめ◆シリーズ一覧◆
『ハングオーバー!／消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』(2010年)
『ハングオーバー!!!／最後の反省会』(2013年)
もっと『ハングオーバー!!／史上最悪の二日酔い、国境を越える』
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