バーン・アフター・リーディング | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Burn After Reading
監督:イーサン・コーエン/ジョエル・コーエン
キャスト:ジョージ・クルーニー/ブラッド・ピット/ジョン・マルコヴィッチ
配給:フォーカス・フィーチャーズ/ギャガ/日活
公開:2009年4月
時間:96分




チケット・トゥ・パラダイス』で『オーシャンズ』シリーズについて触れながら,「そう言えばG・クルーニーとブラピの共演作があったな」と思い出して見直した『バーン・アフター・リーディング』を今夜は紹介。

『ファーゴ』(1996年・グラマシー)『ノーカントリー』(2008年・ミラマックス)でオスカーを受賞したコーエン兄弟が,ジョージ・クルーニー,ブラッド・ピットをはじめ豪華キャストの競演で描く痛快ブラック・コメディだ。軽妙なドタバタ劇たが,キャスティングでこんなにも興味をソソる作品になるっていう,お手本のような1本。タイトルの『Burn After Reading』とは,秘密の命令書に必ず頭書される注意書きで,「読んだら燃やせ=読後焼却」の意味。

アルコール依存症でCIA分析官をクビになったオズボーン(ジョン・マルコヴィッチ)は回顧録を執筆中。その内容は,怒りに任せて上司の悪口や機密事項を書きなぐった暴露本だった。妻で小児科医のケイティ(ティルダ・スウィントン)は,夫が解雇されたことに立腹しながらも,内心ではほくそ笑んでいた。財務省連邦保安官だったハリー(ジョージ・クルーニー)とダブル不倫中の彼女としては,有利に離婚を進めるために好都合だったのだ。離婚弁護士にアドバイスされ,夫のパソコンから銀行口座のデータをCD-ROMにコピーするが,誤って執筆中の暴露本の原稿も入れてしまう。

ところが,ひょんなことからそのCD-ROMが,テッド(リチャード・ジェンキンス)が支配人を務めるスポーツジム“Hardbodies”で働くipod依存症で筋肉バカのチャド(ブラッド・ピット)の手に。データがCIAの重要な機密事項だと勘違いした彼は,出会い系サイトで複数の男性と交際を重ね高額の美容整形費用の支払いに悩む同僚のリンダ(フランシス・マクドーマンド)と共謀し,データをネタにオズボーンを脅迫しようと浅はかな計画を立てるのだったが…。

豪華キャストに,変な名前でサイテーのキャラたちを演じさせ,毒と才気と悪趣味で溢れさせる96分。おバカで可笑しくてスピーディでスベりながら,絡みまくる人間関係とストーリー。これら全てがおそらく“計算”で,いったいどうオチをつけるのか? と心配になりながら最後まで笑いながら見てしまう。

当時40代半ばのブラピなんか,見事に年齢不詳感出しまくりだし,実はブラピより2歳年上なだけのG・クルーニーのゲスっぷりも見事。なのにどちらも憎めないという不思議。

感動とか感銘とかないからね! 見終わったら『Burn After Reading』して,スッキリと明日からを過ごしましょう。


映画クタ評:★★★★


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『バーン・アフター・リーディング』
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