トランスフォーマー/ビースト覚醒 | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Transformers: Rise of the Beasts
監督:スティーヴン・ケイプル・ジュニア
キャスト:アンソニー・ラモス/ドミニク・フィッシュバック/ルナ・ローレン・ヴェレス
配給:パラマウント・ピクチャーズ/東和ピクチャーズ
公開:2023年8月
時間:127分




個人的には好きだったが,決して好成績とは思えなかった『バンブルビー』から4年。アメリカ本国や,原案を持つタカラトミーのある日本での興行不振を補って余りある世界興収に押し上げたのが,中国をはじめとする新興国だったという。その『バンブルビー』の1.5倍とも2倍とも言われる制作費と,3部作決定というニュースを伴って公開の始まった『ビースト覚醒』を今夜は紹介。

舞台は『バンブルビー』の7年後となる。監督には『クリード/炎の宿敵』(2019年・ミラー)のスティーヴン・ケイプル・ジュニアが抜擢された。

ディセプティコンに支配された故郷サイバトロン星から,バンブルビーやオプティマス(ピーター・カレン)以外にも多くの仲間が地球に亡命し,各地で車に姿を変えひっそりと暮らしていた1994年。電子機器の専門家で,かつてはアメリカ陸軍に所属していた青年ノア(アンソニー・ラモス/吹替:中島健人)は,シングルマザーのブリアンナ(ルナ・ローレン・ヴェレス)と,鎌状赤血球症を患う弟クリス(ディーン・スコット・バスケス)と共にニューヨークのブルックリンに暮らしていた。家族を支えるために就職活動に励むが,なかなか上手くいかないノア。せめてクリスの治療費だけでも稼ごうと,お調子者の友人リーク(トベ・ンウィーグウェ)の誘いに乗り,車泥棒に手を染めることに。

ところが,長い間高級ホテルの駐車場に止まっていた銀色のポルシェ911は,ノアを閉じ込めると,警察とカーチェイスを繰り広げたあげく,ミラージュ(ピート・デイヴィッドソン/吹替:藤森慎吾)という名のオートボットへと変形する。一方,エリス島の博物館で古代の像の研究をしていたインターンのエレーナ(ドミニク・フィッシュバック/吹替:仲里依紗)は,気づかぬうちに,あらゆる惑星を食べ尽くしてしまう恐るべき超巨大トランスフォーマー“ユニクロン(コールマン・ドミンゴ)”を地球に呼び寄せてしまう。やがてユニクロンが送り込んだ先遣隊のスカージ(ピーター・ディンクレイジ)らによって窮地に陥ったオプティマスたちオートボットの前に,動物に変形するビーストたちが現れるのだったが…。

シリーズなのに,人間側の継続キャラが居ないのが寂しかったり,いきなり初登場のミラージュにイマイチ気持ちを寄せられなかったり,ビーの出番が少なかったりはするものの,ストーリーの進むほどに『トランスフォーマー』らしいスピード感に加速度がつき,細かいツッコミや疑問は煙に巻いて楽しませてくれる。

で,「ラスオチはソコ!?」ってサプライズ。日本人にどれほど馴染みがあるのか疑問だが,アメリカ側の権利会社ハズブロとのシェアード・ユニバースを匂わせ,“日米玩具タッグ”が続編となる予感。

第5作目『最後の騎士王』までの“現代シリーズ”ファンとしては,6作目以降がやはりリブートで,時代が進んでも第1作目の『トランスフォーマー』に繋がるわけではなさそうだと感じ,残念に思える。

とにかく続編の展開に期待してみよう。


映画クタ評:★★★★


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