ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Black Panther: Wakanda Forever
監督:ライアン・クーグラー
キャスト:レティーシャ・ライト/ルピタ・ニョンゴ/ダナイ・グリラ
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
公開:2022年11月
時間:161分




今夜紹介するのは,2018年に公開され空前の大ヒットを記録するとともに,スーパーヒーロー映画として初めてアカデミー賞の作品賞にノミネートされるなど社会現象を巻き起こした『ブラックパンサー』の続編。前作で主演を務めたチャドウィック・ボーズマンが2020年に他界するという大きな悲劇を乗り越え,ライアン・クーグラー監督と主要キャストが再結集し,国の主を失ったワカンダ王国の新たな物語を紡いでいく。

11日に日米同時公開され,全米では2週連続1位となったものの,日本では同日に『すずめの戸締まり』が公開され,各劇場での上映回数を独占されたこともあり2位。累計興収でも30億円以上の差をつけられている。MCU作品としてはちょうど30作目。フェーズ4の最終作となっている。

ワカンダの国王でブラックパンサーでもあったティ・チャラは重い病に侵されているのを伏せていた。兄の病の発覚後,妹のシュリ(レティーシャ・ライト/吹替:百田夏菜子)は失われた“ハート型のハーブ”を人工的に再生させ,兄を治そうと試みるが完成に至らず,ティ・チャラはこの世を去ってしまう。ワカンダ王国の統治はティ・チャラの母であるラモンダ女王(アンジェラ・バセット)が引き継ぐことになった。

それから1年。国連に出席したラモンダは,各国からワカンダの超鉱石“ヴィブラニウム”を共有しないことを責められる。しかしヴィブラニウムを国外に出さないと言い切るラモンダ。大学生リリ・ウィリアムズ(ドミニク・ソーン)の作った探知装置により水面下でヴィブラニウムを探索していたチームは,海の王国タロカン帝国の王ネイモア(テノッチ・ウエルタ・メヒア)の怒りを買い,リリは命を狙われることになるのだったが…。

久しぶりに,他のマーベルヒーローが共演しないMCU作品。しかしこのワカンダ国の物語は,他への引き金となる予感に溢れる。歪んだ正義へのジレンマと,戦いが引き起こす二重の悲劇など,前作同様に深刻な宿命を帯びながらも,空や海へと舞台を拡張し,アクションもスケールも大盛の161分。ブレのない世界観に,チャドウィック・ボーズマンへの弔意と敬意と,継承する者の覚悟を最大に表現した秀作だ。

MCUの次作としてフェーズ5のスタートを切るのは2月に公開の『アントマン&ワスプ/クアントマニア』。来年は続いて『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー Vol. 3(原題)』『ザ・マーベルズ(原題)』の公開が予定されている。


映画クタ評:★★★★★


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ブラックパンサー』(2018年)