キル・ビル | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Kill Bill: Vol.1
監督:クエンティン・タランティーノ/中澤一登(アニメパート)
キャスト:ユマ・サーマン/ルーシー・リュー/ヴィヴィカ・A・フォックス
配給:ミラマックス/ギャガ
公開:2003年10月
時間:113分




12月の始まりは,リクエストに応えて“Q・タランティーノ特集”。2000年代の作品から4夜連続で紹介したい。まず今夜は,ユマ・サーマンをヒロインに迎えたアクション・エンタテインメント大作『キル・ビル』。タランティーノ監督が愛して止まないB級アクション映画へのオマージュを込めて描かれた2部作の第1作目となる。

毒ヘビ暗殺団(DiVAS:The Deadly Assassination Squad)で最強と言われたザ・ブライド(ユマ・サーマン)が,4年間の昏睡状態から奇跡的に目を覚ます。彼女は自分の結婚式の最中に,暗殺団のボス,ビル(デビッド・キャラダイン)とその配下の殺し屋たちに襲われ,頭を撃ち抜かれたのだ。友達も夫も,お腹に宿っていた子供も,みんな殺されてしまった。

自由の利かない体を引きずって,病院を抜け出したザ・ブライド。復讐することだけが彼女の使命であり運命となった。自分の幸せを奪ったオーレン・イシイ(ルーシー・リュー),ヴァニータ・グリーン(ヴィヴィカ・A・フォックス),バド(マイケル・マドセン),エル・ドライバー(ダリル・ハンナ),そしてビルの名で終わる復讐リストをノートに書き記し,たった1人で闘いの旅へと向かうザ・ブライドだったが…。

日本公開版のオープニングには,
This film is decated to master filmmaker
Kinji Fukasaku 1930-2003
「映画の巨匠・深作欣二(1930~2003年)に捧げる」

のテロップが流れる。タランティーノ監督が崇拝していると公言し,この作品の公開される9ヶ月前に他界した深作欣二監督へのメッセージだ。『仁義なき戦い』シリーズ(東映)や『バトル・ロワイアル』シリーズ(東映)などで昭和から平成の邦画を牽引した深作イズムの香りもまた,この『キル・ビル』の味わいの1つと言えるだろう。

アメリカ,沖縄,東京を舞台とするハードバイオレンス・アクションは,まさにタランティーノ作品のブラックさを,作品中ルーシー・リューの「やっちまいな!」のセリフばりに全開にしたもの。“R18+”のレイティングはむしろ勲章かもしれない。日本映画,香港映画,台湾映画へのオマージュも盛り沢山。

共演は他に,千葉真一,栗山千明,國村隼 など。黒のカトー・マスクで判りづらいが,クレイジー88の構成員として北村一輝,田中要次,高橋一生,タランティーノ監督自身も出演している。

ちなみに,登場する“Pussy Wagon”はタランティーノ監督の私物。青葉屋でのクライマックスでは腕が飛び,首が飛ぶというオンパレードなので,覚悟して見るように。


映画クタ評:★★★★


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◆シリーズ一覧◆

キル・ビルVol.2』(2004年)


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『キル・ビル』
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