PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~ | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Pan
監督:ジョー・ライト
キャスト:リーヴァイ・ミラー/ヒュー・ジャックマン/ルーニー・マーラ
配給:ワーナー・ブラザース
公開:2015年10月
時間:111分




スコットランドの作家ジェームス・マシュー・バリーが戯曲『ピーター・パン:大人にならない少年』を記してから1世紀以上が経つ。その間,多くの童話・絵本,舞台,アニメ・実写映画と,様々な媒体がその“空を飛ぶ永遠の少年”像を描いてきた。ピーター・パンの,ちょっとうぬぼれの強い気取り屋だが勇気があり,覚えることが苦手で,ちょっとおっちょこちょいな愛されキャラは,子供だけでなく,大人の心の引き出しをノックするのだ。

ディズニーによるアニメ『ピーター・パン』(1955年)以降,実写では『フック』,『ピーター・パン』(2004年・ユニバーサル)に続いて製作されたこの『PAN』が描くのは,ピーター・パンの生い立ちから,彼がネバーランドを訪れ“永遠の少年”となるまでの物語。監督は『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』を手掛けたジョー・ライト。

第二次大戦下のロンドン。孤児院で暮らす12歳の少年ピーター(リーヴァイ・ミラー)は,いつの日か母が迎えに来てくれることを夢見ていた。ある日,彼は地下室で「別の世界で必ず会える」と書かれた母の手紙を発見する。そんな中,ピーターと親友のニブス(ルイス・マクドゥーガル)は,孤児院の院長バーナバス(キャシー・バーク)が海賊と手を組んでいて,子供たちが空飛ぶ海賊船に拐わていることを知る。ほどなくしてピーターも拐われ,不思議な世界“ネバーランド”へと連れ去られるのだった。

そこは,冷酷な海賊・黒ひげ(ヒュー・ジャックマン)が支配していた。彼は“妖精の粉”の力で不老不死の力を得るため妖精を狩っていたが,狩り尽くしてしまったため,世界中から集めた孤児たちを使って“妖精の粉”の宿る石を採掘させていたのだ。母との再会を願いながらも,やがて黒ひげから追われる身となるピーター。謎の若者フック(ギャレット・ヘドランド)や女戦士タイガー・リリー(ルーニー・マーラ/吹替:水川あさみ)との出会いを通して,自分の宿命を知ることになるのだったが…。

ふんだんなVFXの中で,キレのあるアクションと,判り易いが広がる展開。L・ミラーのいたずらな可愛さと,黒ひげ役のヒュー・ジャックマンのコミカルだが上手い演技が魅力。ストーリー的には,後に敵となるフックとの出会いが意外で興味深い。

赤字興収の上に,評論家の批評も厳しかったが,スピンオフ的に見ると,これはこれで面白い。


映画クタ評:★★★★


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『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』
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