億男 | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:MILLION DOLLAR MAN
監督:大友啓史
キャスト:佐藤健/高橋一生/黒木華
配給:東宝
公開:2018年10月
時間:116分




今夜紹介するのは,『世界から猫が消えたなら』の原作者でもある川村元気の,累計発行部数66万部を突破した小説第2弾を,『るろうに剣心』シリーズや『ミュージアム』などで新しいエンターテインメントを切り開いてきた大友啓史監督で描く“お金”を題材にする作品。

兄が3000万円の借金を残して失踪して以来,図書館司書の大倉一男(佐藤健)は,夜もパン工場で働きながら借金を返済している。妻の万左子(黒木華)は,度重なる借金の返済に苦心し窮屈に生きるようになった一男に愛想を尽かし,離婚届を残して娘・まどか(菅野真比奈)と共に家を出てしまっていた。そんなある日突然,一男に3億円の宝くじが当たる。これで借金を返し,家族の絆を修復することができるはず。しかしネットで,宝くじの高額当選者たちの悲惨な人生を知り怖くなった一男は,大学時代の親友で,起業して億万長者となった古河九十九(高橋一生)にアドバイスを求める。15年ぶりの再会と九十九プロデュースの豪遊に浮かれて酔い潰れた一男が翌朝目覚めると,3億円と共に九十九は姿を消していた。

3億円と親友の行方を求めて,一男のお金と幸せを巡る冒険が始まる。パーティで出会った港区女子・あきら(池田エライザ)を頼りに,かつて九十九と“バイカム”を起業した“億男”と呼ばれる億万長者たちに九十九の手掛かりを探る一男。ギャンブル好きの実業家・百瀬栄一(北村一輝),マネーセミナーの教祖・千住清人(藤原竜也),10億円を隠し持つ主婦・安田十和子(沢尻エリカ)と,クセ者揃いの“億男”たちを渡り歩く“地獄めぐり”に翻弄されながら,「お金とは?」「幸せとは?」という問いを見つめていく一男だったが…。

同じ1gの重さである1円硬貨と1万円札。そこに生ずる価値の差は何で,その違いが家族や友情にどんな“重み”をもたらすのか? が,ユニークなキャラ満載で描かれていく。大友監督作品として見ると,ストーリー的なインパクト不足は感じるが,元“バイカム”メンバーたちを演じる4人の,他作品で見ることのなかったキャラクターによるパワーと,彼らの持つ価値観こそが,この作品の見どころだと言えるだろう。


映画クタ評:★★★★


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