シャザム! | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Shazam!
監督:デヴィッド・F・サンドバーグ
キャスト:ザッカリー・リーヴァイ/アッシャー・エンジェル/マーク・ストロング
配給:ワーナー・ブラザース
公開:2019年4月
時間:132分




鑑賞と編成の都合で公開からひと月遅れとなってしまったが,今夜はDCEUのニューヒーロー『シャザム!』を紹介。『キャプテン・マーベル』の紹介でも触れたように,コミック時代(1940年代)にはライバルのマーベル・コミックと名前被りのあったヒーローだが,設定も名前も上手く切り換えて再登場させてきた。

『シャザム!』とは,その能力の元となる6人の神々の名前に由来している。Solomon(ソロモン)の知力,Hercules(ヘラクレス)の剛力,Atlas(アトラス)のスタミナ,Zeus(ゼウス)のパワー,Achilles(アキレス)の勇気,そしてMercury(マーキュリー)の飛行力。この神々の頭文字を並べたのが原題の『Shazam!』となるのだ。

幼い頃に母親と離れ離れになり,孤児となった14歳のビリー・バットソン(アッシャー・エンジェル)は,新たな里親が運営するグループホームに入居させられる。ビクター(クーパー・アンドリュース)とローザ(マルタ・ミランズ)夫婦の家には,足の不自由なフレディ(ジャック・ディラン・グレイザー),ハグ好きのダーラ(フェイス・ハーマン),大学進学を控えたメアリー(グレイス・フルトン/吹替:平野綾),ゲーマーでハッカーのユージーン(イアン・チェン),無口なペドロ(ジョバン・アルマンド)という兄弟姉妹がいたが,母親に会いたい一心で23回も家出を繰り返してきたビリーは,なかなか馴染めずにいた。

しかし,ある日突然,謎の魔術師(ジャイモン・フンスー)に“選ばれし者”と認められ,スーパーパワーを授けられるビリー。魔術師に言われたとおり「シャザム!」と唱えると,本当に筋肉ムキムキで大人の姿のスーパーヒーロー,シャザム(ザッカリー・リーヴァイ/吹替:菅田将暉)に変身してしまうのだった。さっそくヒーローオタクのフレディと色々な能力を試し始めるビリー。しかし見た目は大人のヒーローでも,中身は思春期真っ只中の少年のまま。フレディと一緒に悪ノリ全開で,スーパーパワーを無意味なことばかりに使ってはしゃぐ。ところがそこへ,彼のスーパーパワーを狙う謎の科学者Dr.サデウス(マーク・ストロング)が出現。さらに“7つの大罪”というクリーチャーたちが召喚され,フレディが拐われ,遊んでいる場合ではなくなっていくのだったが…。

ホラー出身の新鋭監督,デヴィッド・F・サンドバーグが,いきなりDCEU作品に大抜擢されたわけだが,これまでの重厚なDCヒーローたちの世界に風穴を開け,強烈な個性を弾き出してくれる。アッと驚きのラスオチまで,楽しく,そして集中させてくれる1本だ。

ただ,『名探偵コナン/紺青の拳』や『アベンジャーズ/エンドゲーム』と同時期の公開は,戦略ミスに思えるし,今後“ジャスティス・リーグ”に参加させるには幼くないか? と不安になってしまう。


映画クタ評:★★★★


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