シュガー・ラッシュ/オンライン | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Ralph Breaks the Internet
監督:リッチ・ムーア/フィル・ジョンストン
キャスト:ジョン・C・ライリー/サラ・シルバーマン/ガル・ガドット
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ/ウォルト・ディズニー・ジャパン
公開:2018年12月
時間:112分




ちょっと遅くなってしまったが,クリスマス前から公開中の『シュガー・ラッシュ/オンライン』を今夜は紹介。奇抜な発想と軽快なストーリーの中で,“人の役割や捉え方は自分次第で変えられる”ことを示してくれた前作から5年ぶりの続編。3社あるディズニー系列のアニメ制作会社の中でも,1937年に創業した最古のディズニー・アニメーション・スタジオ57作中で3度目,CGアニメとしては初の続編となった作品。

監督は前作『シュガー・ラッシュ』や『ズートピア』を手掛けたリッチ・ムーアと,その2作では原案・脚本を担当していたフィル・ジョンストン。原題の『Ralph Breaks the Internet』は「ラルフがインターネットを破壊する」の意味となる。

アーケード・ゲームの世界に暮らす大親友のゲーム・キャラクター,ヴァネロペ(サラ・シルバーマン)とラルフ(ジョン・C・ライリー)。レースゲーム“シュガー・ラッシュ”の人気レーサーで好奇心旺盛なヴァネロペに対し,ゲーム“フィックス・イット・フェリックス”では悪役キャラだが心優しいラルフはいつも変わらぬ日常に幸せを感じていた。ところがある日,“シュガー・ラッシュ”のハンドルが壊れてしまい廃棄処分の危機に。新しいバンドルを手に入れようと,2人は初めてアーケードゲームの世界を飛び出し,何でもあるというインターネットの世界へと向かう。

インターネットには,おなじみのSNSやサイト,ネットショップなどが大都市のように広がっていた。見るもの全てが新鮮で刺激溢れる世界の中,ヴァネロペはエキサイティングだが危険で極悪な“スローターレース”に参戦。そこで凄腕レーサーのシャンク(ガル・ガドット/吹替:菜々緒)と出会い,新たな世界に夢中になるが,早く元の世界に帰りたいラルフとは次第にすれ違っていく。やがて,ラルフのふとした行動からネットの世界は崩壊寸前となり,固い絆で結ばれたヴァネロペとラルフの友情も引き裂かれようとしていた…。

前作から引き続き登場のフェリックス(ジャック・マクブレイヤー)とカルホーン(ジェーン・リンチ)夫婦をはじめ,ラプンツェル(マンディ・ムーア/吹替:中川翔子),メリダ(ケリー・マクドナルド/吹替:大島優子),アナ(クリステン・ベル/吹替:神田沙也加),エルサ(イディナ・メンゼル/吹替:松たか子),モアナ(アウリイ・クラヴァーリョ)といった14人の歴代ディズニープリンセスが揃い踏み。他にも,バズ,C-3PO,ベビー・グルートと,『トイ・ストーリー』やSTAR WARSシリーズMCUなどディズニー・フランチャイズからの“カメオ出演祭り”は,観る者を楽しませてくれる。

もちろん,視覚的な“お祭り”や展開のスピード感に負けない,ベースとなるテーマの描き方も見事。“安定か変化か?”という友情の問いかけは,展開とともにラルフとヴァネロペをまるで父娘の様に映し出すし,SNS社会が抱える負の一面までも,説教臭くなく表現されていく。少し意外に思える結末には賛否両論があるようだが,それこそがこの作品を,エンドロール後の観客の心に刻み込む。


映画クタ評:★★★★


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シュガー・ラッシュ』(2013年)