怪盗グルーのミニオン大脱走 | p・rhyth・m~映画を語る~

p・rhyth・m~映画を語る~

メインブログ【くた★むび】



原題:Despicable Me 3
監督:カイル・バルダ/ピエール・コフィン
キャスト:スティーヴ・カレル/クリステン・ウィグ/トレイ・パーカー
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ/東宝東和
公開:2017年7月
時間:90分




スピンオフとなる『ミニオンズ』をはさんで,オリジナルシリーズとしては『ミニオン危機一発』から4年ぶりに公開されたシリーズ第3弾。『ミニオン危機一発』の終盤でグルーと結婚したルーシーは,3姉妹の良きママになろうと努力している。監督はシリーズすべてを手がけるピエール・コフィンと『ミニオンズ』からの続投となるカイル・バルダ。

かつては世紀の大泥棒を夢見ていたグルー(スティーヴ・カレル/吹替:笑福亭鶴瓶)だったが,今では養女に迎えたマーゴ(ミランダ・コスグローヴ),イディス(デイナ・ゲイアー),アグネス(エルシー・フィッシャー/吹替:芦田愛菜)の3姉妹と,妻になったルーシー(クリステン・ウィグ/吹替:中島美嘉)も家族に加わり,良き家庭人としての生活を送りながら,“反悪党同盟”のエージェントとして活躍する日々。そんなグルーの前に,ハリウッドに恨みを持つ80年代の元人気子役バルタザール・ブラット(トレイ・パーカー/吹替:松山ケンイチ)が立ちはだかる。グルーとルーシーはダイヤモンド強盗を働いた彼を捕り逃してしまい,“反悪党同盟”の新たなリーダーとなったヴァレリー(ジェニー・スレイト/吹替:いとうあさこ)からクビを言い渡されてしまう。

一方ミニオンたちは,これを機にグルーが再び悪の道に戻ってくれるのではと期待するが,きっぱり否定する彼に失望し,新たなボスを求めて悪党探しの旅に出る。そんな中,フリッツ(スティーヴ・クーガン)と名乗る男がグルーのもとを訪ねてきて,グルーに双子の兄ドルー(スティーヴ・カレル/吹替:生瀬勝久)がいることを告げる。母親(ジュリー・アンドリュース)に真相を確かめ,さっそく家族を連れて会いに行くグルー。初めて対面したドルーは,金色の髪をなびかせる社交的な金持ちで,グルーとは真逆の人間だったが…。

オリジナルではスティーヴ・カレルが二役をこなすグルーとドルーだが,吹替版では笑福亭鶴瓶と生瀬勝久に分担され,これがまた独特な味わいを吹き込む。展開も盛りだくさんでアクティブ。冒頭のバルタザールの登場シーンで流れるマイケル・ジャクソンの『BAD』なんか,思わず口ずさみながら,華麗な仕事っぷりにウットリさせられてしまう。他にもヴァン・ヘイレン『JUMP』のイントロなど80年代ヒットポップスのオンパレード。対をなすように,受刑者の中で幅を利かせていくミニオンたちのBGMには2015年のファレル・ウィリアムス『FREEDOM』が使われていたりと音楽でもゴキゲンにさせてくれる。

しかし同時に,シリーズの中では最もハッキリとしたテーマが含まれている。それは“前に進むこと”。悪党をやめて良き父親になろうとするグルーと,母親として子供たちに認められたいルーシーの葛藤が丁寧に描かれる。一方で子役時代の人気にすがり,現在を否定する悪党バルタザールとの対比が作品に隠し味的な“深さ”をもたらしている。

↑この作品で初登場し,ミニオンのリーダー的な存在として活躍するメルにも注目。髪型がナゼか他のミニオンたちと違う。

イルミネーションの今後の公開予定として,『グリンチ』に続き『ペット2』『ミニオンズ2』『SING/シング2』(いずれも仮題)と,ヒット作の続編が目白押し。この続編ラッシュは楽しみでたまらない。



映画クタ評:★★★★


右矢印スティーヴ・クーガン作品まとめ

右矢印クリステン・ウィグ作品まとめ

右矢印スティーヴ・カレル作品まとめ

右矢印ジェニー・スレイト作品まとめ

右矢印生瀬勝久作品まとめ

右矢印松山ケンイチ作品まとめ

右矢印笑福亭鶴瓶作品まとめ

右矢印芦田愛菜作品まとめ

右矢印『怪盗グルー』シリーズ作品まとめ


カチンコもっとカチンコ
『怪盗グルーのミニオン大脱走』
▼お友達ブログ▼