テラフォーマーズ | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:TERRAFORMARS
監督:三池崇史
キャスト:伊藤英明/武井咲/山下智久
配給:ワーナー・ブラザース映画
公開:2016年4月
時間:109分




予告編で興味が湧いたものの,先に観た友人から「つまらなくて寝てしまった」と聞いたので保留にしていた。けれど,やっぱ気になる三池作品。ちょうど時間も合ったので,遅ればせながら観ておくことにした。

21世紀,人口爆発が深刻化する地球では火星移住が計画され,火星の過酷な環境を地球化するためにコケとゴキブリが移植された。それから500年。計画の仕上げのため,小町小吉(伊藤英明)たち15人のワケあり日本人が火星に送り込まれる。しかし彼らがそこで目にしたものは,黒光りした人型の巨大生物。その生物こそ,500年の間に異常進化したゴキブリの姿だった。テラフォーマーと名付けられた彼らは,高い身体能力とパワーに加え,互いに意思疎通もできる知性を持ち合わせ,侵入者である人間を次々と瞬殺していく。そんな絶体絶命の中,人間側にもある秘策があることが明らかとなる。隊員たちにはそれぞれ昆虫のDNAが組み込まれており,その昆虫が持つ超人的な特殊能力を発揮することができるのだった。騙されたことに怒りながらも,昆虫パワーでテラフォーマーに立ち向かっていく小吉たちだったが…。

原作は貴家悠&橘賢一による人気漫画で,累計発行部数は1600万部を越えているらしい。が,正直こんだけ次々と漫画原作の実写化が続くと,もう原作まで手が回らない。でも最近では,その方がヘタに原作と較べず,映画として純粋に楽しめるような気がしてきた。

“バグズ手術”によって昆虫人間となった,宇宙船・バグズ2号の乗組員たち。小町はオオスズメバチ,奈々緒(武井咲)はクモイトカイコガ,艦長の堂島(加藤雅也)はパラポネラ,武藤仁(山下智久)はサバクトビバッタ,蛭間一郎(山田孝之)はネムリユスリカ,ゴッド・リー(ケイン・コスギ)はミイデラゴミムシ,森木明日香(菊地凛子)はエメラルドゴキブリバチ,大張美奈(小池栄子)はハナカマキリ,大迫空衣(篠田麻里子)はクロカタゾウムシに変身し,個性的な能力を発揮して,おびただしい数のテラフォーマーと戦う。そんな彼らを言葉巧みに計画に誘導したのが,日本政府の支援を受けてテラフォーミング計画を立案し,さらに恐ろしい計画を隠している尊大で無慈悲な科学者・本多晃(小栗旬)。奇抜なファッションセンスと突き抜けたキャラが最高。

この豪華俳優陣こそが三池組。『神さまの言うとおり』で,三池監督の美学について「話題性のある役者を揃えて,インパクトのある画を撮り,ソコソコのストーリーで繋げても興業成績が上がれば正解!」と書いたが,今回は「スポンサーも居るから多少VFXに金がかかっても,ちょっと興業不調でも大丈夫!」って付け加えとこう。

インターステラー』の製作チームと共に,邦画としては初となるアイスランドでの撮影もあったらしいが,邦画にしては様々に頑張った感が見えるし,三池監督作品ってことを考えると,物足りない位におとなしめで,よくまとまっていたし,個人的にはかなり楽しめた。


映画クタ評:★★★★


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