原題：Catch Me If You Can
監督：スティーヴン・スピルバーグ
ｷｬｽﾄ：レオナルド・ディカプリオ／トム・ハンクス／クリストファー・ウォーケン
配給：ドリームワークス／UIP
公開：2003年3月
時間：141分
「鬼さんこちら，手の鳴るほうへ」…この，誰もが知っている鬼ごっこのかけ声には，追うことを楽しむ鬼と，逃げながらも招く者の，絶妙な距離が感じられる。英語にするとまさに「Catch me if you can（できるんだったら捕まえてごらん）」となるだろう。互いを認めてこそ初めて掴むことのできる自分の身の置き場。そんな関係が，スピルバーグ×ディカプリオ×ハンクスの最強タッグで見事に映像化された作品。
1960年代のアメリカ。両親の離婚にショックを受けた16歳のフランク・アバグネイル・Jr（レオナルド・ディカプリオ）は，単身ニューヨークへ。やがて，お金に困って“小切手詐欺”を思い付く。その天才的な頭脳とチャーミングな魅力で，巧みにパイロットになりすました彼は，偽造小切手を切っては全米各地を豪遊。ところが，FBIの敏腕捜査官カール・ハンラティ（トム・ハンクス）が犯人逮捕に乗り出し，世界を股にかけた二人の長い“追いかけっこ”が始まった…。
パンアメリカン航空のパイロット，医師，弁護士になりすまし（弁護士の資格は本当に取得している），21歳までに400万ドルを稼いだ実在の詐欺師フランク・アバグネイル。離婚し子供と会えないFBI捜査官カール・ハンラティ。２つの傷ついたハートが，互いを見つけようとする時間と空間が，ビタースウィートな画面の質感と音楽の中に描かれてゆく。フランクの父親役のクリストファー・ウォーケンの名演もみ見どころ。
なお本物のフランクは，21歳で逮捕され服役後，その才能を見込まれ連邦政府に勤務。また，詐欺防止を中心とした金融コンサルタント会社を設立し，世界中に多くの顧客を抱え大成功している。この映画では，フランス警察の１人としてカメオ出演もしている。現在67歳。
ｸﾀ評：★★★★★
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