ここ数年、文部科学省の教育の狙いは「生きていく力」を高める方針にありました。２０００年代初頭から「読解力」をより重視する方針に変わっており、ここ最近では「思考力」を高める方針となっています。下村文部科学相は、変わってしまって残念なくらい、僕らからすると「わかってるな」という教育改革をしようとしているんだな、と思える方でした。次の大臣もこの傾向を受けてほしいと思います。
参考記事です。http://diamond.jp/articles/-/60890（リンクは後編なので、下方のリンクから前編にとんでください）
クリエイティビティ、道徳という「そこやな」というワードが飛び交い、ビジョンをしっかり持った方であることがわかります。最近の方で、ここまでしっかり打ち出した大臣がいたでしょうか。昨今のこき下ろすだけのメディアでは、ちゃんと評価する記事が出てきにくいようですので、僕が褒めておきます(笑)
下村文部科学相を引きずりおろしたのは誰か、をよく注視していただき、その勢力が考える日本教育の在り方は、安倍総理や下村さんの方針とは少し違うかもしれない、と思った方が良いかとおもいます。
よって、センター試験も今まで思っていたようには変わらない、つまり今と同じような感じが継続する可能性や、より暗記が重視されるパターンも想定したほうがいいと僕は考えます。
が、とりあえず前進したセンター試験制度の予想される特徴は以下のような感じです。
・一発勝負ではなく、複数回実施。
・基礎タイプと発展タイプにわける
・ＡＯでも基礎学力をきちんと見る
・マークばかりでなく、記述問題も出す
おそらく３０万人程度になる受験者に対して、記述問題が実施できるのか、は今後の採点システムの発達具合によるのですが、実現できるならしてほしいものです。
大局として、僕は反対する方針は何一つありません。特にＡＯや推薦でもきちんとした学力を見る、という方針は素晴らしいし、現在の教育問題の根幹をついています。
複数回ということは、まあ、毎回受けていけば慣れもし、１月ぐらいに学力がピークを迎える現役は今までの感じでいけますし、浪人生もチャンスが何度もあれば浪人しやすいことにもなるでしょう。準備する側が大変でしょうが、よい傾向だとおもいます。
この方針を受けて、すでにいくつかの中学受験の名門校では問題を記述式にシフトしている学校がちらほらみられます。
今年２月の入試からは芝中学などで国語の記述化がみられましたし、全体的に記述にシフトしてきています。そのような学校はおそらく「しっかりと学力を上げたい」学校なので、入学されれば、よい教育が受けられる学校でしょう。一つの基準としてはアリです。
全体的に言えますことは、「誤魔化しがきかない」学力や本人の問題解決能力が見られる、ということです。理系、文系問わずクリエイティブな感性もこれからの人材には必要になるのです。そこがよくわかっている改革です。「発想」の要る問題を作られることを期待しましょう。
いつも読んでくださってありがとうございます。
あ、コラムの第4弾が公開されましたー。https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/18066どうぞ参考になさってください。
お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか？ 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕は1週間の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。
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