親を安心させた方が早い② | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 先日の記事の「中下位のお母さんパターン」を少し解説してみたいと思います。

 よくある中下位クラスのお子さんのお母様のパターンがありまして、

・とにかく基礎基礎基礎!
・テストの答案をみて「から」激昂する
・他の子の話をすぐに持ち出し、比較のようなことを言う
・あんたのためを思っていってるんだ、的なスタンス

 と書きました。そのままで意味がわかるものもありますが、僕なりにお母様の心理を慮っているつもりなので、なぜこうなってしまうかも理解をして(しようとして)います。

 ・とにかく基礎基礎基礎!
 ……母親という生き物は、とかく守りに入りやすいのかな、と感じています。「新しいものに挑戦」よりも「今できるものを確実に」となってしまいやすいように思います。ただ、勉強の本質上、人間としては「新しいもの」の方が気分がときめきやすいです。(特に男子や男子っぽい女子)
 できる子ほど、無謀な問題に挑戦したがる傾向はあります。そこを基礎ばかりさせると、うんざりします。挑戦したがる間はどんどんやらせるべきです。

 基本はものすごく大事なのですが、小4くらいですと、3回やると大体は頭に入っています。当然、その後、しばらくすると抜けるのですが、それを見ると「ああー(がっくり)」となって、さらに身に着けた内容を繰り返させる、ということがよく見受けられます。しばらく経って抜けるのは人間として当たり前のことですから、そこはおおらかに構えていた方が良いです。

 また、基礎問題しかやっていないと、模試では知らない問題だらけになります。スコアは伸びにくいのに、悪い点を見て、細かいミスにばかり目がいき、指摘と叱責を繰り返している、という無明なパターンもあります。問題はケアレスミスでは無いかもしれませんよ。

 また、本当にトップ層を目指したいのなら、予習シリーズでいう練習問題くらいはさせておくべきなのです。サピでもまあ☆三つにある程度挑戦くらいはさせなければ、クラスはあがりません。 


・テストの答案をみて「から」激昂する
……模試などで、テストの点数を見てから右往左往する方が多いです。ただ、これも冷静になってみればわかるのですが、その状況の原因は2カ月から3か月前に原因があると見て間違いないでしょう。すでに、そこから対策を立てて動いても遅い、ということになります。結果がでるのは、やはり2,3か月後でしょう。入試などあっという間なのですから、それでは後手後手になって、有効な手は打ちにくいです。

 また、受験学年ですと毎月のように模試があり、その度にいろいろと勉強法を変えていては、伸びるものも伸びなくなります。
 受験学年になったら、勉強のやり方やペースを「改良」するだけにして、大きく変えることはおススメしません。変えるのであれば、2カ月は結果は気にせずやりましょう。どっしりと構えて勉強できていれば、勉強法などは小さな問題です。

 テストをみて激昂したくなった親御さんは、それを2カ月前や1か月前に原因を見抜けなかったことを同時に謝るべきかもしれませんよ。僕はよく予言してます(笑)


・他の子の話をすぐに持ち出し、比較のようなことを言う
……まあこれはよく言われることなので、僕が今更言うまでもないことなのですが、やはり比較してしまう、というのはどうしてもあると思います。友達、兄弟、親などいろいろと比較されることと思います。子供の劣等感を増長し、親子関係をギクシャクさせる原因となりやすいと思います。
 が、比較には、うまく使えばやる気になりやすい面もあります。身近な例を出されるとやっぱやんなきゃなとはなります。やはり、親の経験よりは友達がいいでしょうね。

 この辺でよろしくないのは、「○○ちゃんはこないだ80点だったってよ」「○○ちゃんは晩まで勉強してるってよ」という「推測による単純比較」でしょうか。
 まず、本当にそうだったか、があやふやです。さらに、その比較しているご家庭やなんかが、今までどれだけのことを陰でしてそこまで持っていったのか、という視点が抜けている単純比較です。
 これは子供にとっても、「ああ、要はやれって言いたいだけか、うぜー」と変に勘ぐられてしまい、ちょっと図星だったりしても機嫌を損ねて終わりです。それならば、「勉強しろ」と直接言われた方が、まだ良い面があります。(どうせそういう子はしないものですが)

 ウチの母親で立派だったのは、「お兄ちゃんはお兄ちゃん、あんたはあんた」と完全に別個の人格として扱っていたことです。まあ、僕は中学受験も真面目に突破し、国立大学ですから、いい例側なので、上記のような他人との比較による叱責は受けたことがないのですが。結果、弟はまっすぐに育ったとは思います。野球をしたいだけした後は、死ぬほど勉強してました。


・あんたのためを思っていってるんだ、的なスタンス
……これが、ちょっと危険な面があると思っています。すごい感情的に怒るお母様の話などをじっと聞いていますと、子供からの心象と全然違うことがよくあります。そして、激しく怒る時に、「あんたのためを思って言ってんのよ」的なものを入れてくるようです。

 思いますに、これはほとんど自己弁護に近いものがあり、親側も自分の怒り方などに罪悪感のような負い目を感じているような感じがよくします。塾でも激しく怒る先生に同じような傾向を見ていました。

 塾時代には、若造ではありましたが、小学生相手だとやはり怒る場面は多いものですし、怒れ(叱れ)なければならないんだ、というのは感じました。

 僕が語気を荒げる時は、「絶対にこれはダメ」と瞬間的に思えた時のみです。うーんどうかな? と少しでも思う場合は、怒りが中途半端になって伝わらないのです。絶対にだめ、というのははっきりとわかりますので、その瞬間に声に出します。すると、ダメなんだなというのは伝わりやすいです。
 これを少し抑えて、時間差を加えたりしますと、普段の自分のストレスなども載せてしまい、なんかよくわからない不必要な萎縮を相手に与えてしまいます。

 僕の今の人生の基本方針としまして、良心が少しでもチクリとすれば、もうその行動はしません。特に怒り関係のものには慎重を期しています。逆にすべきだ、と思うことは間髪をいれずなるべくするようにしています(こっちの方が難しいですね)

 ま、お世話になった方はわかると思うのですが、最近は指導が楽しいので飄々としていると思いますし、家庭教師でブチ切れることは99%ないですね。まあ1%くらいは残して置きませんと(笑)

 以上、偉そうに書き連ねてしまいました。このブログも長いので良く思うのですが、6年とか7年やっていますと、もうほとんど違う見解をもっていることが多いです。ですので、これもまだ発展途上のヤロウの見解なのだ、と思いながらお読みいただけると幸いです。このブログを始めから読まれてしまうと、うれし恥ずかしのウブなところがばれてしまいますね(笑)

 いつも読んでくださってありがとうございます。



お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか? 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕は1週間の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。

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