点数の意味を考える | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 常々思いますことは、点数という「指標」の悪夢です。

 もちろん、ボーダーラインが1点でも下回れば入試は落ちてしまうのですが、そこまでの過程を大事にしてほしいと思います。秀才といわれる子たちや、勝っていく子たち、サピでαにいるような子たちは、偏差値や点数をほとんど気にしていないのが実情です。気にすればするほど、結果は遠ざかっていく皮肉な現実を僕は見ています。

 指導者や親御さんも、表面的な点数のみに踊らされてしまう傾向があります。例えば、40点だと「最悪だ」と大人は思ってしまいますし、本人もそう刷り込まれてしまいます。

 ここで、僕は点数の「意味」を考えてほしいと思います。以前にもどこかで書きましたが、算数の得意な子の40点と、苦手な子の40点は「意味」が全然違うのです。また、ケアレスミスしての40点と、まったくケアレスミスのない40点ではやはり意味が違います。頑張っての40点であれば、やはりそれは評価すべきなのです。

 よくお見かけするのは、模試の判定がかえって来てから右往左往するパターンで、そこではほとんどの方が点数や偏差値だけをみてその「反射」としての反応をしているにすぎません。悪ければ、突然転塾を考えたり、家庭教師を代えたり新しくつけたりと、極めて動物的で、同じパターンの行動を行ってしまいます。勝つ子の親は必ずブレない冷静な部分を持っています。

 このような反射という反応だけで我が子を判断するだけでは、怒りやじれったさのみを感じることでしょう。

 これから入試本番を迎えますが、毎年見かけるのは、実力が十分なのに、びっくりするほど本番に弱かったり、ポカをしてしまうケースです。この場合も、点数がなまじよかったばっかりに、精神的な問題や、本質的には実力不足などに気づかず、スルーしてしまったケースが考えられます。

 大きくみれば、これも「上っ面の点数」だけを見てしまった不幸なケースであり、40点をまったく評価できない大人たちとミスの質としては同じと考えます。良い点数のテストでも問題点はしっかりみればごろごろしているものなのです。

 とんでもない点数を取った場合、その解答用紙を見てみていください。問題用紙を見てみてください。そこには、何かしら本人の闘争の跡があるはずです。逆になければ、そこが問題点です。

 頑張っている点が認められるなら、心配はありません。見かけ上の点数が悪くても、半年というスパンでみれば必ず上がってきます。ここで、頭ごなしに叱ってしまい、マイナス思考に陥ったり、勉強のやる気が削がれると、せっかくの上昇志向が無くなってしまいます。特に中学受験ではこのケースをよく見かけます。

 僕も自分でそうだったと認めますが、親の絶対の「肯定感」があって初めて子供はその力を発揮することができてきます。その子なりに頑張っているポイントをしっかり見てあげて、怒りや焦りは胸にしまって、大人としての大きな視点での対応を親御さんは求められており、それが子育て、ということなのかもしれません。

 僕はいかなる場合でもテストの点数や偏差値だけで判断を下すことはありません。最低でも解答用紙を視、問題用紙の筆算や落書きを見、その上で本人の現在をみて、その子の気持ちを慮ったりして、点数が良かろうが悪かろうが総合的に判断を下していきます。こうすると、大きく「外す」ことはありません。やるべきこと、今の問題点はかなりはっきりと見えてきます。

 どうか、点数の中身を見る習慣をつけてください。そうすれば、無用なことにいら立つことなく、成長が可能となるのです。

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