みんなの家〜スピリチュアル編 ナテュールヴィーレ与野南 | 「私は区画整理地のまっただ中で笑うんだ♪」

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藤島住宅 岩原 賢太郎 の 営業日記

金曜日。
現場管理が早々に終わり、今回、私の作業がなかった現場【ナテュールヴィーレ与野南(第2期南与野)】の様子を見に行きました。
常に陽気な大工、K氏が作業する○号棟へ私は静かに入って参りました。
声をかけて入るのが礼儀である気がしていましたが、何しろ陽気な大工さんです。きっと作業を中断して、私を楽しませようと色々と話しかけてくれることでしょう。
今日も軽口を言い合い、ひとしきり楽しい時間を過ごしたい思いがありましたが、邪魔をしてはいけない。という思いが最近、私をそのような態度にさせていました。
いや、いくら陽気に振る舞おうとしても、元々根暗の私が辿り着くいつものパターンに陥っているな。と自己分析に浸りながら、○号棟の日当たりにおける優位性を見聞していると、二階で作業をしている物音が止まり、K氏が根暗な私がいる一階に降臨されました。
「おう」
静かに彼は言いました。
(あれ⁈陽気じゃない⁈)
と思ったのは束の間でした。
会社は売れてるのか。
私自身は売れてるのか。
さっきお客さん来てたぞ。
などと矢継ぎ早に、挨拶がわりの問いかけを浴びせていただくのでありました。
貴社益々ご繁栄のこととお慶び~
貴殿におかれましてはご清栄のことと~
などと同じ内容であることに、この文を書きながら私は気がつくのでありました。
しかし、その時の私はさして洒落も効いてない返答を防戦一方で繰り出していたのでした。
「いつも陽気ですね。」
と私が感心していると、
「当ったりめぇじゃん、だって何にも考えてねぇもん。あ、3時だ、コーヒー飲む?」
さっさと私に紙コップを差し出し、スティックタイプのコーヒーの粉末を私に渡す。
「お湯こっち!」
と私を、誘導する。
「熱ちっ」
紙コップが熱くて弱音をはく。
「ほい」
紙コップをもう1つ渡してくれる。

(うーむ。)
実は私は現在、
【無意識はいつも君に語りかける】という須藤元気の本を再読している最中であった。そこに書いてある無意識の重要性をこの時、K氏に具体的に教えていただいたような気が致しました。
「何も考えてねぇもん」
と言った彼の言葉は、私にとってスピリチュアルな分かりやすいメッセージであったのかも知れません。

紙コップを二重にした私。粉末コーヒーをかき混ぜたいと思っていました。
スプーンを大工さんが用意してくれるかと思っておりました。
でも、なかなかスプーンは出てきません。
至れり尽くせりの中で私は困惑しました。
(何故だ⁈なぜかき混ぜる棒が出てこないんだ⁈)
「あの、かき混ぜるやつとかないですか?」
「それだよ、ソレ!」
K氏が捨てずに持ったままだったので、何となく私も持ったままでいた『スティックの袋』
K氏はネジリン棒にしてかき混ぜていた。

「常識だよ!職人の世界では常識!」
口を尖らせて、それでも陽気に彼は言いました。

その後、外に出て他の号棟の大工さんや職人さん達と車座になってコーヒーとお菓子をいただきながら話をしました。
いつもなら販売会用に設置してあるテントの下で一休みするそうですが、営業の私がいたため今日は遠慮したとのことでした。
少し淋しい気も致しましたが、やはりそれは仕事の上で必要な線引きであるような気がして黙っておりました。

その時そこにいた職人さんは、大工さん3人と外壁内側の防水シートを貼る職人さんの4人でしたが、現場の次の工程で外壁屋さんに現場のどこで作業をしてもらえばいいか話し合っていました。
それは特に仕事の打ち合わせという雰囲気でもなく、職人さん達が長い間一緒に家造りをしていく中で自然と習慣になっている会話なのだなと、楽しげに話続ける職人さん達に感心しながらも、私はまた少し淋しい思いがしたのでありました。
以上。

藤島住宅 岩原賢太郎

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