PL学園‐雪谷です。不祥事から復活したPLと、初出場の雪谷の対戦でした。超満員の甲子園、2都決戦、しかも都立の雪谷ですからね。凄い空間になっていました。
この試合は雪谷の試合を録画する、それが目的でした。ですから注目点も『雪谷がどんな野球を見せてくれるか』に尽きました。
ストライク1球でも歓声があがる中、雪谷のエース太田が投げます。しかし太田がペースを作る前にまずPLのトップバッター小窪がヒット。そして谷中の3塁打や太田のエラーなどで一気に3点を先制しました。
雪谷も反撃したいのですが、PLのエース木村は落ち着いて初回を抑えました。このあたりが初出場と名門の差でしょうか。
2回3回とピンチを切り抜けた雪谷でしたが、太田はまだ自分のペースをつかめていない感じでした。4回、PL打線が繋がります。球に逆らわないバッティングで2点を追加、5-0となりました。
雪谷も2回以降は毎回ランナーを出し、負けていないのですが、ホームベースが遠かったですね。また、雪谷が得点に結びつけられなかったので目立ちませんが、PLの守備にミスが目立ったのは気になりました。
雪谷の応援席を見ていて思いました。負けていても楽しそうで、応援というよりお祭りみたいです。多分、思うに、実際そんな気持ちだったんでしょうね。初出場ですし、気持ちも分かります。
5回6回と力投を見せた太田に打線が応えます。トップからの攻撃で、雪谷のスコアボードに"1"が入りました。この瞬間、球場が1番沸きましたね。
7回もピンチを切り抜けた太田。一方PLは7回から田村にピッチャーを代えました。雪谷打線もいい当たりを放つのですが、ヒットは出ませんでした。
8回、PLは連続長打でまず1点。犠牲フライでもう1点を加え7-1と点差を広げました。この辺りから、ちょっと雪谷に集中力を欠くプレーが出始めました。
雪谷は粘っていた太田に代わり内田にスイッチ。力んでなかなかストライクは入りませんでしたが、なんとかゲッツーで切り抜けました。
9回、雪谷は金子にスイッチ。PL学園はコースに逆らわないバッティングで金子を攻め立てます。まずタイムリーで1点。金子のバント処理の悪送球で一気に2点。2塁打で1点。3塁打で1点。試合は思わぬ展開になりました。
さらにタイムリーで1点を追加し、13-1となったところで、雪谷は再びピッチャーを太田に戻しました。太田は後続を絶ち、最後の攻撃を迎えます。
PL学園は藤井にスイッチ。雪谷の攻撃はサードゴロで1アウト。ライト前ヒット。ピッチャーゴロダブルプレー。試合終了。
13-1、雪谷の熱い夏は終わりました。たくさんの拍手がナインを包みました。聞きなれたPLの校歌が流れました。球場全体が手拍子をしていました。素晴らしい雰囲気の中で行われた試合でした。
スコアを見る限り『PL圧勝』と言える試合でした。しかし忘れてはいけないのは、雪谷も5回から7回までは互角以上の戦いをしていたことを忘れてはいけません。必ずそうですが『初出場vs名門』の対決になり、初出場が大敗する時は必ずこういうパターンです。序盤に平常心を失い失点。中盤は互角に戦うも終盤力尽きて大差になるという。雪谷もそのパターンに陥りました。
いいチーム、いい試合でしたね。