2012年02月16日
クラシックの学生がジャズを弾くと。
テーマ:ジャズ
わたしは、大学でジャズ専攻の学生を教えているわけだが、それとは別に、副科の学生も教えている。副科とは普段クラシックピアノを専攻している学生が、週に30分だけ、ジャズピアノのレッスンを受けられるという制度。最近の音大は色々学べてイイですよね。
先日は、その副科ピアノの試験でした。
クラシックピアノの学生が週に30分程度のレッスンでジャズが弾けるようになるの?という疑問はあると思う。いくら指は動くといっても、根本的にジャズのウシロノリではなく、マエノリ、タテノリになっちゃうでしょう、とも想像されると思う。
しかし、最近のクラシックの学生は、普段からコードの事など、授業でも学んでいるし、最近の音楽で育っているからリズム感やノリも良い人が多い。こういう言い方は何だか、わたしも含めて専門のプロが手取り足取り教えているのだから、いかにもカッコ悪いマエノリのスイングになってしまう人もあまりいない。
しかも、クラシック科の学生は、子供の頃からレッスンに通っているので、レッスンに遅刻しない、とりあえず先生はリスペクトする、出された宿題はちゃんと練習してくる、という、基本がきちんとしている学生が多い。<そんなの当たり前でしょ>と思うかもしれないですが、最近こういう基本ができていない学生って(音大に限らず)多いのです。
彼女たちは、何といっても、ピアノそのものに対する技術があり、真面目に取り組むので、上達が早い。ビル・エバンスのコピー譜面をやらせたりすると、中には、本当に、そのとおりに弾けてしまったりする学生もいる。エバンスは、かなり技術的に難しく、あの左手の積み方・リズムなど、わたしなど、とても譜面で読む気がしないのだが、クラシックの優秀な生徒は、そういう譜面も読めてしまうんですね。ちゃんと本物を聴きながら練習するように、口を酸っぱくして指導しているため、ノリもエバンス風になっています。
で、こういう学生を試験で聴くと、<いやー、エバンスどおりで凄いなー>と驚きはするのだが、その割にはなぜかあまり演奏として面白くない場合もある。あんなにちゃんとしているのになぜだろう、といつも考える。
その理由は、多分<思い入れがないから>なんですねえ。<Waltz For Debby>がエバンス同然に弾けたとしても、それだけでは、聴く側は感心はするけれど、感動はしない。
普段から(少なくとも)エバンスのCDを何種類かは聴いていないと。<Waltz For Debby>を、本当の意味で、弾きこなすには、Nardisも、IsraelもAlice In Wonderlandも知っていないといけないんじゃないかなあ。
ショパンを他に全く弾いたことがない人が、<幻想即興曲>だけはグレードに弾ける、ということは、多分あり得ないですよね。その辺はジャズもクラシックも一緒じゃないかなあ。音楽には<思い入れ>ってとても大事です。
でもね、こういう学生さんには、試験官として、もちろん良い点はつけますよ。やはり、<正確でちゃんとしている>ってことは何と言っても音楽の(に限らず全ての)基本要素ですからね。
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2/24の守屋オケCD発売コンサート、チケット発売中!今回もHP特典ありです。こちらについての詳細は、わたしのHP、http://www.junkomoriya.com/?cat=6までよろしくお願いいたします。ここで、チラシもDLできます。
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「守屋純子 ジャズ・ゼミナール」既に第1・2回は終了しましたが、1回単位での受付をしております 。次回2/26はゲスト講師としてエリック・ミヤシロ氏が登場します。お問い合わせ・お申し込みを下記で受付けておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【山野楽器 ヤマノミュージックサロン有楽町】
(詳細) http://www.yamano-music.co.jp/docs/school/area/yurakucho/pdf/jazz_zemi.pdf
日時:2/26、3/11、3/18
先日は、その副科ピアノの試験でした。
クラシックピアノの学生が週に30分程度のレッスンでジャズが弾けるようになるの?という疑問はあると思う。いくら指は動くといっても、根本的にジャズのウシロノリではなく、マエノリ、タテノリになっちゃうでしょう、とも想像されると思う。
しかし、最近のクラシックの学生は、普段からコードの事など、授業でも学んでいるし、最近の音楽で育っているからリズム感やノリも良い人が多い。こういう言い方は何だか、わたしも含めて専門のプロが手取り足取り教えているのだから、いかにもカッコ悪いマエノリのスイングになってしまう人もあまりいない。
しかも、クラシック科の学生は、子供の頃からレッスンに通っているので、レッスンに遅刻しない、とりあえず先生はリスペクトする、出された宿題はちゃんと練習してくる、という、基本がきちんとしている学生が多い。<そんなの当たり前でしょ>と思うかもしれないですが、最近こういう基本ができていない学生って(音大に限らず)多いのです。
彼女たちは、何といっても、ピアノそのものに対する技術があり、真面目に取り組むので、上達が早い。ビル・エバンスのコピー譜面をやらせたりすると、中には、本当に、そのとおりに弾けてしまったりする学生もいる。エバンスは、かなり技術的に難しく、あの左手の積み方・リズムなど、わたしなど、とても譜面で読む気がしないのだが、クラシックの優秀な生徒は、そういう譜面も読めてしまうんですね。ちゃんと本物を聴きながら練習するように、口を酸っぱくして指導しているため、ノリもエバンス風になっています。
で、こういう学生を試験で聴くと、<いやー、エバンスどおりで凄いなー>と驚きはするのだが、その割にはなぜかあまり演奏として面白くない場合もある。あんなにちゃんとしているのになぜだろう、といつも考える。
その理由は、多分<思い入れがないから>なんですねえ。<Waltz For Debby>がエバンス同然に弾けたとしても、それだけでは、聴く側は感心はするけれど、感動はしない。
普段から(少なくとも)エバンスのCDを何種類かは聴いていないと。<Waltz For Debby>を、本当の意味で、弾きこなすには、Nardisも、IsraelもAlice In Wonderlandも知っていないといけないんじゃないかなあ。
ショパンを他に全く弾いたことがない人が、<幻想即興曲>だけはグレードに弾ける、ということは、多分あり得ないですよね。その辺はジャズもクラシックも一緒じゃないかなあ。音楽には<思い入れ>ってとても大事です。
でもね、こういう学生さんには、試験官として、もちろん良い点はつけますよ。やはり、<正確でちゃんとしている>ってことは何と言っても音楽の(に限らず全ての)基本要素ですからね。
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