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2016年08月27日

伝説の人、ルディー・ヴァン・ゲルダー(2006.9/26執筆)

テーマ:ジャズ



<NY録音報告その1>伝説の人、ルディー・ヴァン・ゲルダー(06.9.26に書いたものです)

 今回のレコーディングはNYのかなり有名なミュージシャンと共演したわけですが、それでも、このレコーディングについて話す時、まず誰からも一番に聞かれるのは、“ルディー・ヴァン・ゲルダーってどんな人なの?”ということです。
 ジャズ界で、ルディーほど、有名で、けれど実体が謎に包まれている人は少ないのではないでしょうか。その一番の理由は、彼が一度も来日したことがないこと。何度もオファーはあったのですが、全部断ってきたようです。彼はスタジオから遠いところに外出することはほとんどないようで、“日本どころか、僕はカリフフォルニアにも行ったことがないんだからね。”とご本人は笑っておられました。
 つまり、こちらからスタジオに出向かない限り、ルディーには会えない訳です。わたしは、1997年と今年の2回もルディーに録音していただく、という幸運を得、一緒にレストランに行って食事をしたり、という貴重な体験もしました。皆さんによく聞かれる質問に、わたしが知っている範囲内でお答えしたいと思います。

 <ルディー・ヴァン・ゲルダーっていくつなの?>
 さあ?ご自分では絶対自分の歳をおっしゃらないですが、彼が1954年からエンジニアとして活動をしていること、その前に視力検査技師としてのキャリアもあることなどを考えると、80歳を超えているかもしれないですね。わたしがびっくりしたのは、彼が前回お会いした9年前から見ても全く外見が変わっていなかったこと。前回彼ととった写真(このHPのRecordig In NYの項を参照してください)と上記の写真を比べてみていただいてもこれがお世辞でもなんでもないことが分かると思います。(それに比べて、わたしは・・・・?)

 <ルディー・ヴァン・ゲルダーは昔ながらの方法で録音しているの?>
 ルディーは50-60年代の一連の名作を手がけていることから、今だに現役で活動しているというと驚かれることもあります。彼は、しかし、実は大変な新しもの好きで、新しい録音関係の機材が出ると、真っ先に買うそうです。ですから、録音機材も録音方法も現在の最先端のやり方で行われています。決して<昔の名前で出ています>ではなく、今でも、エンジニア界の第一人者なのです。

<ルディー・ヴァン・ゲルダーは日本に対してどう思っているの?>
 ルディーの対日感情(?)は大変良く、東芝EMIに一連のRVGブルーノートリマスタリングシリーズなどを頼まれたことには、大変恩義を感じているそうです。彼は前にも書いたように、新しいものが好きなので、過去に自分が手がけた名作に、新しい技術を加えるリマスターという作業は大いに好きなようです。アメリカやヨーロッパからもそういう仕事が来ない訳ではないそうですが、自分がしてきた仕事をここまでリスペクトしてくれるのは日本だけだとご本人自ら仰っていました。
 確かに日本人は裏方好きというか職人好きなところがあって、ルディーに対する関心は高いですよね。最近の“Swing Journal"や"Playboy日本版"でもルディー特集が大きく出ていましたが、そういう雑誌に掲載される事も嬉しいらしく、スタジオに大切そうに置かれていました。

<ルディー・ヴァン・ゲルダーは気難しいって本当?>
 普段は至って気さくな普通のオジサンです。今回も前回も彼が気難しいという風には感じませんでした。ただ、確かにこと仕事になると、その完璧主義者ぶりから気難しいという評判がたってしまうのかもしれません。

 普段比較的穏やかなルディーが怒る典型的な要因はいくつかあるそうです。1.ピアノを大切に扱わない。2.スタジオに入る時間を守らない。3.リハーサルをきちんとしていないなど、演奏内容が良くない。4.スタジオ内でタバコを吸う。
 1については、ルディーの録音用のピアノ(90年に購入されたスタインウエイのコンサートグランド)はきちんと調律してあって、少しの狂いも生じさせたくないので、“リハーサルの時には絶対使うな”と言っています。
 わたしが一日のセッションの最後にピアノソロ曲を録音しようとしたら、“今日一日使って狂いが生じているピアノで最後にソロピアノを録音したりしないでくれ”と拒否されました。今日一日って、5曲を2テイクずつ録音したくらいなんですけど・・・・。
 結局ソロピアノだけ全く別の日に録音したわけですが、その時も“練習はリハーサル用のピアノ(このピアノが50-80年代数々の名作の録音に使われたスタインウエイなわけですが)でしてね”と言われていました。が、わたしとしては、やはり、録音用のピアノで音を試しておきたいですよね?それで、コッソリ(?)本番用のピアノで練習していたら、ルディーが血相を変えて飛んで来て一言、“そのピアノは録音用以外には使うな!!”と言われてしまいました。
 また、リハ用のピアノの譜面台の上で、ちょっとしたメモを楽譜に書き込んだだけでも、“ピアノの上でものを書かないで”とすぐ注意されました。こうしてきちんと管理されているだけあって、このリハ用のスタインウエイは50年代から様々なセッションに使われてきたにしては、今だに素晴らしい状態にあります。
 ここまで大切にしているピアノ(現在はリハ用に使われている方)の蓋の裏に、ある時、モンクがタバコ片手に(!)勝手に自分のサインを書いてしまったそうで、これを発見した時のルディーの激怒ぶりは今だに語りぐさになっているそうです。もちろん、ルディーはこれを消そうとしたそうですが、何で書いたのか、消す事ができないまま、今でもサインはそこに存在しています。

<ルディー・ヴァン・ゲルダ・スタジオってどんなところ?>
 スタジオは、ニュージャージーの普通の住宅街の中にあり、ドアをあけるとそこがもうスタジオです。ルディーはスタジオの2階に住んでいるのです。天井が高く、自然なリバーブが得られるように計算された作りです。最初からアコースティック・ジャズを扱うためだけの目的で設計されているので、色々なジャンルの音楽を録ることを目的としてビルの中に作られた、マンハッタンにある数々の有名スタジオとは相当雰囲気が違います。
 また、ここではルディー以外の人が録音することはありません。(逆にルディーは頼まれても他のスタジオにエンジニアとして出張するということはありません)そして、ルディーは、録音、ミックス、マスターまで一環して自分で行う仕事しか受けません。アシスタントも、1989年からモーリーン・シックラーを使っていますが、彼女以外のアシスタントはひとりも使ったことがないそうです。こういった徹底して一環した仕事ぶりが、“ルディーらしい音”を生み出すのだと思います。

<最近のルディーの音ってどんな特徴があるの?>
 今回ミックスが終わった段階の曲をかけてみて、他のジャズのCDなどと比較してみるのですが、やはり、“音の広がり”“空間の広がり”が素晴らしい、というのが特徴だと思います。それぞれの楽器が生き生きとした“ナマの音”で録音されているのですが、特にジャズの命ともいえる、シンバルレガートのクリアな美しさには驚かされます。
 そして、あそこまでこだわっているピアノは・・・・・やはり録音してみると本当にキレイな音です。ピアニスト冥利につきます。97年の録音の時もそうでしたが、ここに来ると、ピアノソロを1曲は入れたくなるのです。
 
(写真は8/3ルディー・ヴァンゲルダースタジオでルディ、わたし、ドン・シックラー。一連の写真を撮って下さった常磐武彦氏のHPの“Music Photo”というコーナーにルディーに関するとても詳細な取材手記があります。)

***
9/8(木)高田馬場Hot House  9:00pm--
峰厚介(TS)
何と!日本を代表するTSプレイヤー、峰さんとのデュオ!素晴らしい音色を超至近距離で体験できるチャンスです。お食事付きです。
tel 03-3367-1233
http://d.hatena.ne.jp/hothousegogo/

9/10(金)立川 Jesse James   19:30 & 21:00
池長さんとのJesse James出演はかなり久しぶり・・・。ピアノトリオでのライブです!!バーボンとステーキの老舗専門店でもあります。
中村健吾(B)、池長一美(DRS
http://homepage2.nifty.com/jessejames-tachikawa/

9/23(金)学芸大学 珈琲美学 03-3710-1695      19:30 & 21:00
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原久美(VO,G)、池田雅明(TB)
同級生ボサノバ・トリオ<サンバイズ>、今回は特別編、マサ池田を迎えて!!
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9/27(火)茗荷谷 Caffe e bar U_U(ユウ)  19:30 & 21:00
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2016年08月27日

ルディー・ヴァン・ゲルダーとの思い出

テーマ:ジャズ





 ルディー・ヴァン・ゲルダーが亡くなりました。

 ジャズのエンジニアとして最も有名な、伝説的な方ですが、わたしは自分の8枚のアルバムのうち、2枚を彼に録音していただきました。

 デビューCD、1997年の<My Favorite Colors/Junko Moriya Octet>
 そして、4枚目、2006年の<Playground/Junko Moriya Sextet>
また、<My Favorite Colors/Junko Moriya Octet>は、レコード会社を変えて再発売する時に、全面リマスタリングもしていただきました。
 
 彼はこれだけ日本で人気があるのに、どんなに誘われても、結局一度も来日しませんでした。というか、彼は<日本どころか、カリフォルニアにも1,2度しか行ったことがない。僕はとにかくこのスタジオにいて、ここで音楽を録音するだけ。裏方の人間だからね、表に出るのは苦手なんだ。>という主義だとお話されていました。
 唯一の趣味が、カメラと、奥様と散歩しながらのバードウオッティングだと話されていました。

 彼は、気難しい人だと言われていましたが、そんなことは全然ありませんでした。確かに仕事には厳しかったですが、とても優しくてお茶目な方でした。わたしは1枚目のCDを録音した時には、プライベートで食事にも何回か行きましたが、その時には、まだとても仲の良さそうな奥様がお元気でした。
 その奥様もその数年後に亡くなり、お子さんもいらっしゃらず、彼は弟子もとらない主義だったので(唯一彼の卓前スペースに入る事を許したのは、モーリン・シックラーのみ)、もうルーディーの録音方法を受け継ぐ人はいないでしょう。

 最後に録音していただいた時、彼は82歳。その後90歳のバースデイ・パーティーを皆で開いたというお話は聴きましたが、体調が万全ではなく、もうあまり録音はしていないとも側聞していました。
 
 ルディーとの思い出はたくさんありすぎて書ききれませんが、彼に2度に渡って自分のアルバムを録音していただいた幸運を感謝しつつ、ご冥福をお祈りいたします。

 写真はカラーのものは常盤武彦さん撮影、2006年。白黒のものは1997年です。
 
***
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2016年08月22日

第25回Student Summer Jazz Festival でした!

テーマ:ジャズ


 昨日は第25回Student Summer Jazz Festival の審査をさせていただきました。

 これは、東日本の中学・高校生ビッグバンドが17校集結したジャズフェスティバル。会場は昭和音大ジーリオホール、審査員は、私の他、川嶋哲郎、安カ川大樹、力武誠の4名でした。

 審査員は、一応点数をつけたり、ソリストを推薦したりはしますが、このフェスはコンテストというよりも、お互いの演奏を披露し、聴き合うという性格の方が強いようです。
 ですので順位はつけず、最優秀校1校と優秀校数校、ソリスト賞数名(定員特になし)を選ぶ、という緩い基準になっています。

 考え方として、本当は音楽に順位なんてつけたくないけれど、まあ、優秀だった学校やソリストには賞状を出すと、今後の励みになるから、ということのようです。わたしもこの考え方には賛成で、確かに音楽に点数をつけるのは本来はヘンとは言っても、学生さんの場合、やはりある程度、賞みたいなものはあった方が、励みにもなるし、会も盛り上がるものです。

 先週、山野ビッグバンドコンテストの審査をしたばかりですが、こんなに中高生がうまいのであれば、その先にある大学生がうまいのは当たり前ともいえます。

 わたしなど大学からジャズを始めたので、高校生はもちろんのこと、中学生がベイシーとかをバッチリやっているのは驚きです。羨ましくもあります。

 ずっと以前は、中高生の審査だと<ちょっとこれはまだビッグバンドとはいえないな・・・>というリズム・音程の学校がいくつかはあったものですが、もうそういう学校は一校もなし、とにかくどの学校もスイングしているし、それに加えて、こどもたちが一生懸命演奏している姿は、かわいらしいです。
 ただし、中高生の段階で、自分たちだけでビッグバンドを一からできるとはちょっと考えにくいので、やはり、これは担当されている先生方の努力とご指導の賜物だと思います。
 ビッグバンドの指導ができる先生がいる学校はそう多くはないでしょうし、出演された学校の皆さんは、そういう先生に出会えたことに感謝の気持ちを忘れないでくださいね!

 今年は優秀校が6校、ソリスト賞は6名選ばれました。

 そして!最優秀校は<水戸啓明高等学校>。どの出演校も良かったとはいうものの、この学校はとにかくダントツに良かったです。Spainはとても高校生の演奏とは思えないタイトなリズムでした。そして、難しいMedium Tempoの It's Oh, So Niceも、アンサンブル、TBソロともに完璧。

 最優秀ソリスト賞は、ここのリードTP、鈴木友菜さん。リードTPとしても非凡ですが、Spainでのソロもかっこ良かった!!

 この日は、神戸でも西日本スチューデントジャズがあり、わたしが指導している石川県七尾市の地域バンド、IJJAが優秀賞をとり、またASのミズキちゃんがソリスト賞をとったという報告が入りました。
 今年はこのバンドも人数が少なくて、数名を近隣の鶴来高校の方に御願いしないといけない状況だっただけに、思いがけず、嬉しいです。音楽に順位をつけるのはどうか….とはいっても、やっぱり賞はあった方が励みになりますね。

 写真は、この会の後、司会をされた松永加津子さんとふたりで勝手に打ち上げ、の自撮り。

***
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