私の娘、紅梨(クリ)は脊髄小脳変性症の

DRPLA(歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症)

という病気を患っています。

 

脳が萎縮していく病気で、

遺伝性・進行性です。

現在は寝たきりの状態です。

 

夫、千秋さんは6年前に、クリに薬が間に合う事だけを祈りながら亡くなりました。

 

現在はキュアDRPLAという団体で

治療法開発活動をしています。

またFacebook内で

患者家族会を立ち上げました。

 

どうか、DRPLAの治療法が

間に合いますように

自己紹介の最初からはこちら

 

新しい方は

治療法開発から読んでください。

 

 

 

 

今日は初めて

クリの臨床試験に協力してくれる医師

Dr.Lのクリニックへ行ってきました。

 

 

初めての土地

初めての場所

 

行く前から

ものすごく緊張して

何度もお腹を壊しました。。

 

 

 

 

Dr.Lのクリニックは

大きな病院の一角にあります。

 

この病院は

パーキングの一つ一つが

物凄く小さくて

その上にハンディキャップ用の

パーキングも少なく

停めるのに汗だくになりました。

 

一度停めると

途中まではバックで下がらないと

方向転換もできません。

 

緊張している上に

パーキングで更にナーバスになり

 

どう言ったらいいのだろう。

 

久しぶりに

全身に鳥肌が立ちました。

 

 

 

そして

やっとの事で

たどり着いたクリニック。

 

そこでまた鳥肌が立つほど

圧倒されました。

(今度はいい意味です)

 

上手く書けるかどうかは

分からないけれど

できるだけ

この気持ちを伝えたいので

細かく書いていきますね。

 

 

 

 

Dr.Lはアジア系の老紳士。

確かマレーシア系の方だと思います。

 

 

 

最初は細かく

クリの病歴を説明しました。

特にてんかんについて

記載していきます。

 

クリの場合は

病気が進行しているので

薬が効いているか

判断する事が難しく

 

薬の効き具合を

小さなてんかんの状態で

判断するしかありません。

 

薬を作る団体n-Loremの

審査に通るには

ここが大切なんです。

 

 

 

クリの病歴を

話した後は

 

Dr.Lからの

今後の流れを聞きました。

 

『これからクリの資料を作り

n-Loremに申請します。

審査はFDAも通さなければならないので

時間がかかります。

半年から1年。

申請が通るかどうかは

分かりませんがやれるだけの事は

やりましょう』

 

Dr.Lは力強く

言ってくれました。

 

『もしクリが世界で2例目と承認されたら

次は費用面です。

これは治験になりますから

保険は利きません。

 

薬は無料で提供されても

ハワイでかかる入院費や

麻酔代

検査費用は発生します』

 

このブログで

何回か書いて来ましたが

アメリカは医療費が高いので

金額は天文学的です。

 

私もその事を考えると

胸が苦しくなっていました。

 

でもDr.Lは

『ハワイでかかる費用は

あなたに背負わさせません。

ファンドレイジングで

集めましょう。

私達はその為にできる限りのことをします。

その代わり

あなた達も協力してください。

 

クリの治療行程を

ビデオでも流しましょう。

 

あなたに負担を負わせない様に。

SNSを活用して

お金を集めましょう。

うちにはファンドレイジングの

スタッフがいるから

これから相談しましょう』

と言いました。

 

 

私は本当に驚いてしまいました。

 

治して貰うのはクリ。

用意するのは勿論私だと

思っていたからです。

 

 

そして

アメリカの懐の深さに

圧倒されました。

 

こんなに良くしてもらったら

クリと私

後はもう

恩返しの人生しかありません。

 

呆気に取られている私に

Dr.Lは

『今からビデオを撮りますよ。

どう使うか分からないけれど

役に立つでしょう』

と言って

撮影用に

蝶ネクタイまでつけました。

 

こういう所が

ハワイの人

可愛いんです。

 

 

 

 

私はアメリカに住んで

23年になります。

 

ファンドレンジングも

知っているつもりでした。

 

クリが整形でお世話になった

シュライナーホスピタルも

募金で成り立ち

世界中の子ども達が

無料で治療に来ていました。

 

 

 

でも今日は

『真の利他の心』を

教えてもらった

気がしました。

 

患者や家族に

お金の心配を

かけない為に。

 

 

ああ

本当に私達は

みんなに良くしてもらって

感謝しかありません。

 

 

うまく

まとまらなくて

すみません。

 

いつか

誰かに返せる様に

 

そして

この経験を

他の患者さんに

役立てられるように

生きていきたいと思います。

 

最後まで付き合っていただき

ありがとうございました。

 

 

 

 

明日もいい日になります様に。

 

 

『彼の信じられない最後』

 

千秋さん

どうかクリを

守ってね。

 

 

 

今日のハワイウェブTV

 

『ハワイのバスに乗ってみた』

 

いつかクリと

乗るんだ〜!